J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)。「SONAR'S ROOM」のコーナーでは、月曜から木曜まで日替わりのアーティストが、今の自分たちの音楽に影響を与えたカルチャーについて語る。9月9日(月)のオンエアでは、月曜担当のNulbarich・JQが登場。「JQが選ぶ音楽映画」をテーマに語った。
【この記事の放送回をradikoで聴く】(2019年9月16日28時59分まで)
■ヒップホップの教科書的作品
さっそく、JQがおすすめの音楽映画とそれにまつわる音楽を、それぞれ5本紹介した。
・Grandmaster Caz & Chris Stein『Wild Style Theme Rap 1』(映画『ワイルド・スタイル』より)
JQ:映画『ワイルド・スタイル』は、ヒップホップカルチャーを初めて映画にした作品といわれています。僕がヒップホップにのめり込んだとき、先輩から「必ず観なさい」といわれた映画。最初は教科書のように観ていたんですけど。『ワイルド・スタイル』のサントラが発売されていて、それが名盤とされていてちょっと高かったりね。当時は映画を作る予算がなくて、チーム『ワイルド・スタイル』でバンドを組んで、まずブレイクビーツをオリジナルで作って、出演するDJたちに配って、その人たちに(ターンテーブルを)こすらせるっていう、使用料がかからないようにした。そのブレイクビーツが世に出たヒップホップのブレイクビーツとしては世界初だという、予算のないなかで一生懸命ヒップホップシーンを伝えるっていうことも含めて、ヒップホップマインドの高い映画になっています。
・Eminem『Lose Yourself』(映画『8 Mile』より)
JQ:『8 Mile』は『ワイルド・スタイル』からわりと時間が経ったあと。日本でもヒップホップが流行ってたかな。その当時はヒップホップのルーツを知る、「こういう環境でやるんですよ」「こういうのでヒップホップは生まれるんですよ」という映画です。これもまた『ワイルド・スタイル』とはちょっと違う時代がきているときで「黒人ラップこそがヒップホップ」といわれるなかで白人が挑むという映画で、差別的なものからのカウンターアタック的なもの。心にグッときます。知ってる人も多いと思いますが、ぜひぜひ観てください。僕は今でもガソリンとして観ます。
・St. Francis Choir with Lauryn Hill, Ryan Toby, Devin Kamin, Ron Johnson『Joyful, Joyful』(映画『天使にラブ・ソングを2』)
JQ:『Joyful, Joyful』が流れるとき、最初に正装したLauryn Hillがひとりで歌い上げて「始まります」といったら服をパーンと脱いで、みんながカジュアルな服で踊りながら歌う、フィナーレの曲だったと思うんです。僕のLauryn Hill、そしてみんなのLauryn Hillが、日本で一番有名になったタイミングだったんじゃないかな。僕はリアルタイムじゃなかったんですけど、ヒップホップにどっぷりハマりはじめて『天使にラブ・ソングを2』を観なおして「Lauryn Hill可愛い」という感じでした。ゴスペルですね、学生の聖歌隊の話で、こういうベタな青春音楽映画は、もともと吹奏楽部だった僕からすると、みんなでたまにひねくれてみたり、先生に直されて、最終的にひとつのコンテストに向かっていくのは、たまらない。いろいろな人が共感できるものなのかなと思います。
・Jennifer Hudson『I Am Changing』(映画『ドリームガールズ』より)
JQ:当時はベタだなと思いながら観ていました。でも、男たちが歌う『Steppin' To The Bad Side』もすごく好きで、サントラを買っちゃったんですよね。『ドリームガールズ』も、夢であるミュージシャンを目指す3人の話です。最初はJennifer Hudsonがセンターで、それからBeyoncéに切り替わって仲が悪くなるというベタなヒューマン映画。でも黒人がカッコいい音楽をクリエイトして、ライトに白人たちにパクられるシーンも描かれていて、これもグッとくるいい映画だったなと思います。
・The Get Down Brothers『Get Down Brothers vs. Notorious 3』(Netflixドラマ『ゲットダウン』より)
JQ:『ワイルド・スタイル』や『8 Mile』のように、ヒップホップをベースにした映画です。グラフィティの文化やラップ、DJなど、ヒップホップの要素の始まり、ニューヨーク・サウスブロンクス地区を舞台にした、ヒップホップの教科書的ドラマです。実は恋愛とかもちゃんと入っていて、すごくセンチメンタルでいいストーリーだなと思ったら、監督(バズ・ラーマン)がヨーロッパの方なんですよね。ただのヒップホップルーツ映画ではなく、すごく美しい作品になっているので、ぜひ観ていただけたらと思います。
JQがおすすめした音楽映画や音楽を、ぜひチェックしてほしい。
J-WAVE『SONAR MUSIC』のワンコーナー「SONAR'S ROOM」では、月曜から木曜まで日替わりのアーティストがその日のテーマにまつわるトークを展開。時間は22時30分から。お楽しみに!
【この記事の放送回をradikoで聴く】
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【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/
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■ヒップホップの教科書的作品
さっそく、JQがおすすめの音楽映画とそれにまつわる音楽を、それぞれ5本紹介した。
・Grandmaster Caz & Chris Stein『Wild Style Theme Rap 1』(映画『ワイルド・スタイル』より)
JQ:映画『ワイルド・スタイル』は、ヒップホップカルチャーを初めて映画にした作品といわれています。僕がヒップホップにのめり込んだとき、先輩から「必ず観なさい」といわれた映画。最初は教科書のように観ていたんですけど。『ワイルド・スタイル』のサントラが発売されていて、それが名盤とされていてちょっと高かったりね。当時は映画を作る予算がなくて、チーム『ワイルド・スタイル』でバンドを組んで、まずブレイクビーツをオリジナルで作って、出演するDJたちに配って、その人たちに(ターンテーブルを)こすらせるっていう、使用料がかからないようにした。そのブレイクビーツが世に出たヒップホップのブレイクビーツとしては世界初だという、予算のないなかで一生懸命ヒップホップシーンを伝えるっていうことも含めて、ヒップホップマインドの高い映画になっています。
・Eminem『Lose Yourself』(映画『8 Mile』より)
JQ:『8 Mile』は『ワイルド・スタイル』からわりと時間が経ったあと。日本でもヒップホップが流行ってたかな。その当時はヒップホップのルーツを知る、「こういう環境でやるんですよ」「こういうのでヒップホップは生まれるんですよ」という映画です。これもまた『ワイルド・スタイル』とはちょっと違う時代がきているときで「黒人ラップこそがヒップホップ」といわれるなかで白人が挑むという映画で、差別的なものからのカウンターアタック的なもの。心にグッときます。知ってる人も多いと思いますが、ぜひぜひ観てください。僕は今でもガソリンとして観ます。
・St. Francis Choir with Lauryn Hill, Ryan Toby, Devin Kamin, Ron Johnson『Joyful, Joyful』(映画『天使にラブ・ソングを2』)
JQ:『Joyful, Joyful』が流れるとき、最初に正装したLauryn Hillがひとりで歌い上げて「始まります」といったら服をパーンと脱いで、みんながカジュアルな服で踊りながら歌う、フィナーレの曲だったと思うんです。僕のLauryn Hill、そしてみんなのLauryn Hillが、日本で一番有名になったタイミングだったんじゃないかな。僕はリアルタイムじゃなかったんですけど、ヒップホップにどっぷりハマりはじめて『天使にラブ・ソングを2』を観なおして「Lauryn Hill可愛い」という感じでした。ゴスペルですね、学生の聖歌隊の話で、こういうベタな青春音楽映画は、もともと吹奏楽部だった僕からすると、みんなでたまにひねくれてみたり、先生に直されて、最終的にひとつのコンテストに向かっていくのは、たまらない。いろいろな人が共感できるものなのかなと思います。
・Jennifer Hudson『I Am Changing』(映画『ドリームガールズ』より)
JQ:当時はベタだなと思いながら観ていました。でも、男たちが歌う『Steppin' To The Bad Side』もすごく好きで、サントラを買っちゃったんですよね。『ドリームガールズ』も、夢であるミュージシャンを目指す3人の話です。最初はJennifer Hudsonがセンターで、それからBeyoncéに切り替わって仲が悪くなるというベタなヒューマン映画。でも黒人がカッコいい音楽をクリエイトして、ライトに白人たちにパクられるシーンも描かれていて、これもグッとくるいい映画だったなと思います。
・The Get Down Brothers『Get Down Brothers vs. Notorious 3』(Netflixドラマ『ゲットダウン』より)
JQ:『ワイルド・スタイル』や『8 Mile』のように、ヒップホップをベースにした映画です。グラフィティの文化やラップ、DJなど、ヒップホップの要素の始まり、ニューヨーク・サウスブロンクス地区を舞台にした、ヒップホップの教科書的ドラマです。実は恋愛とかもちゃんと入っていて、すごくセンチメンタルでいいストーリーだなと思ったら、監督(バズ・ラーマン)がヨーロッパの方なんですよね。ただのヒップホップルーツ映画ではなく、すごく美しい作品になっているので、ぜひ観ていただけたらと思います。
JQがおすすめした音楽映画や音楽を、ぜひチェックしてほしい。
J-WAVE『SONAR MUSIC』のワンコーナー「SONAR'S ROOM」では、月曜から木曜まで日替わりのアーティストがその日のテーマにまつわるトークを展開。時間は22時30分から。お楽しみに!
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【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/