「銀杏BOYZの結成は自分が生存するため」 峯田和伸が当時を語る

J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)。注目の新譜・いま注目すべき名盤・話題の来日アーティストなど、様々な旬のトピックを週替わりで4日間かけて掘り下げていくコーナー「FEATURE TOPICS」。この週は銀杏BOYZを特集! 銀杏BOYZのボーカル、峯田和伸さんのコメントもお届けしました。初日となる7月1日(月)のオンエアでは、銀杏BOYZ結成時を振り返りました。


■とにかく自分の生存のために結成した

峯田さんは銀杏BOYZの前にGOING STEADYというバンドを組んでいましたが、2003年1月に解散しています。

峯田:GOING STEADYは、人生で生まれて初めて組んだ自分のバンドです。楽器を弾く経験もないまま組んだけど、7年くらい続いて。これは語弊があるんですが、まさか売れるなんてことは全然考えてなくて、ただ楽しくて大学生のときからバンドはじめて、もう大学3年くらいでツアーもやり始めて、学校に通いながらやっていました。そんなバンドがいきなり終わってしまって、「これからどうしようかな」っていう感覚を初めて味わったんです。

ここで止まってはいけない、止まったら呼吸ができなくなる……という感覚があったと峯田さん。そこから急いで2日ほどで曲を作り、「すぐアルバムを作ろう」という気持ちに。

峯田:新しく始めないとちょっとヤバい、みたいな。お客さんとか待っててくれる人のこととかはいま思うとあんまり考えられてなくて。とにかく自分の生存のために、なんとかまず日本全国ライブに行きたいから、まずそのためにひとつ作品を作ってっていう、いま思うとなんか不思議な感じでやってましたね。


■銀杏BOYZは、当時の若者にどんな影響を与えた?

GOING STEADYを解散後、同バンドのメンバーだったベースの安孫子真哉さん、ドラムの村井 守さん、そして新たにチン中村さんをギターに迎えて、銀杏BOYZを結成。2005年にアルバム『DOOR』と『君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命』を2枚同時リリースします。

このアルバムはインディーズからのリリースにも関わらず、オリコンアルバムチャートで6位と7位にランクイン。当時このアルバムはヒットし、大森靖子さん、クリープハイプの尾崎世界観さんなど、多くのミュージシャンがその影響を公言しています。

あっこゴリラ:銀杏BOYZ、峯田和伸さんって、本当にいろんな価値観を作った人だと個人的に思うんですけど、(中でも)「童貞がカッコいい」みたいな。峯田さんがしてたファッション、佇まい、出で立ち、あのスタイル。モッズコートでアフロで便所サンダル履いて、スキニーで黒縁メガネでちょっと人見知りそうな、挙動不審なあの立ち振る舞い、それで童貞みたいなあの感じが「カッコいい!」みたいに変わっちゃったんですよ。

ミュージシャンというと憧れの存在・カリスマというイメージですが、峯田さんはリスナーと同じ目線、同じ土俵で若者たちの心の叫びを代弁してくれた存在であり、あっこゴリラの世代では新しかったと話します。


■ファンがミュージシャンに!「俺もがんばらないと」

そんな銀杏BOYZの影響を受け、多くの後輩ミュージシャンが出てきました。その当時、ネットでは銀杏BOYZのファンサイトや匿名掲示板が盛り上がっており、そこにライブの感想などを書き込んでいた常連のユーザーたちが、どんどんバンドを組み始める現象が起きていたそうです。

峯田:あと出待ちでいた子とか。あと当時、俺は自分のメールアドレスをガンガン言ってたりしてて、だからお客さんからすごい数のメールが来てて。その時、毎日メールを送ってくれてた子が最近メジャーデビューしたとか。でも、嬉しいんですけど、それに感心してる時間はあんまりないですね(笑)。同業というか、「俺も負けないでがんばらないとな」みたいな。自分がかつて音楽に興味を持った時って、やっぱり自分よりも大人の人たちに憧れて、「このバンドカッコいい」とか。でも自分より若い人に対しても同じような感情でカッコいいと思うし、そこはあんまり変わらないですね。「ファンだった」とか言われても、嬉しいけど、「俺はそこにあぐらかいてられないな」っていうのはありますね。カッコつけて言うと。

ということで、初日は銀杏BOYZが始まった当時について、峯田さんが語りました。2日(火)の「FEATURE TOPICS」でも、引き続き峯田さんと銀杏BOYZの軌跡を追います。時間は23時頃から。どうぞお楽しみに。

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【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/

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