ドイツでは朝食は皇帝、昼食は王様のように食べる! でも、夕食は…

J-WAVEで放送中の番組『ANA WORLD AIR CURRENT』(ナビゲーター:葉加瀬太郎)。3月2日(土)のオンエアでは、ベルリン在住のフリーライター・久保田由希さんをゲストに迎え、ドイツの魅力をお訊きしました。


■自分に余裕が無くなってきたときにドイツの思い出が

久保田さんは、出版社で編集の仕事をしたのち、2002年にドイツ・ベルリンに移住。多様性と自由を掲げる街・ベルリンから「しあわせの形は人それぞれ」をキーワードに、雑誌や書籍を通じてドイツの魅力を伝えています。

小学6年生の時に、父親の仕事の都合で1年間ドイツに住んでいた久保田さん。東西ドイツに分かれていた頃で、西ドイツのボーフムという小さな街には日本人学校もなく、ドイツ語も英語もまったくできなかったそうですが、現地の学校に通っていました。

葉加瀬:地獄ですね(笑)。
久保田:一瞬「地獄かな」とは思ったんですが、案外楽しかったです。
葉加瀬:順応性があるんだね。
久保田:子どもだったからじゃないですかね?
葉加瀬:こればっかりは年齢が若ければ若いほど上手くいくみたいね?
久保田:そうなんですよ。そうだと思いますね。

そうして日本に戻り、社会人になってから自らベルリンに移住します。

葉加瀬:これはどういうきっかけなんですか?
久保田:子どもの時に西ドイツに住んでいて、そのあとはずっと日本で生活してたんです。就職しまして出版社で働いてたんですけど、仕事ってやっぱり大変ですよね?
葉加瀬:そうね(笑)。
久保田:どんな仕事でも同じだと思うんですけど、毎日仕事に追われてかなり心の余裕が無くなってたんです。毎日すごくイライラしてて、ある日イライラが爆発した事件があったんですよ。
葉加瀬:どんな事件?
久保田:事件って言うと大げさなんですけど、毎朝急いでいたものですから、けっこう駅ですれ違い様に人にぶつかったったんです。人にぶつかったら普通謝りますよね? その時すごくイライラしてたので、謝るどころか睨んじゃって(笑)。どっちが悪いってわけじゃなく、ぶつかっただけなんですよ。その瞬間に「何やってんだろう」って。「このままじゃ自分ダメだ」と思って。そのときに、子どもの頃のドイツの思い出が蘇ったんです。
葉加瀬:そこでドイツが浮かぶのすごいね。普通熱海じゃない?
久保田:(笑)。「温泉行きたいなあ」とかね。

1年間住んでいたということもあり、土地勘があるドイツに移住することを決めた久保田さん。そのとき働くつもりもなく、1年間だけ住もうと思い、スーツケース1個だけでドイツへ行きました。


■夜は質素な食事を摂る

そして話題はドイツの美味しい料理の話に。葉加瀬いわく「ドイツはビールありきの食事」とのこと。久保田さんのオススメを訊きました。

久保田:名物と言われているソーセージやハムは美味しいんですよ。ビールに合うものは美味しいですよね。
葉加瀬:ソーセージやハム類の連続になるよね?
久保田:種類がいっぱいあるんですよ。
葉加瀬:ずっとそれだよね? その中でいろいろ変わってくるっていう話で。
久保田:そうなんです!
葉加瀬:豚肉を中心とした、お肉を加工するものが多いよね?
久保田:朝もハムやソーセージのペーストを食べて、夜も基本的に同じですから。


日本とはちょっと違った食文化で、久保田さんによるとドイツでは家で温かい料理を作るということもあまりしないそうです。ドイツには「朝食は皇帝のように、昼食は王様のように、夕食は物乞いのように食べる」という意味のことわざがあります。

葉加瀬:どういう意味?
久保田:朝食はバラエティに富んだ色々なものを食べなさい、と。昼食も王様のように立派に食べなさい。夜は物乞いのように質素な食事にしなさい、と。
葉加瀬:なるほど。
久保田:日本は夜にたくさんご馳走を食べるじゃないですか。そしたら胃もたれして寝られないとかありますよね。だから、夕食はシンプルに質素に食べておくとそんなこともないですよ、という健康のためのことわざです。
葉加瀬:ヨーロッパの田舎の方とか行くと、夜はスープだけだもんね?
久保田:そうなんです!

ほかにも、ドイツではビーガンやベジタリアンも増えていると、食文化についてたくさん語りました。

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【番組情報】
番組名:『ANA WORLD AIR CURRENT』
放送日時:土曜19時-19時54分
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/worldaircurrent/

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