J-WAVEで放送中の番組『STEP ONE』(ナビゲーター:サッシャ・寺岡歩美)のワンコーナー「BEHIND THE SCENE」。1月22日(火)のオンエアでは、“異例づくしの舞台公演”として話題の『みみばしる』に迫りました。
『みみばしる』は、J-WAVE開局30周年記念として企画された舞台。2018年に旗揚げ10周年を迎えた劇団ゴジゲンの主宰・松居大悟さんが作・演出を務めます。松居さんは、ドラマ『バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~』(テレビ東京)をはじめ、映像の世界でも脚本・監督として活躍する注目のクリエイターです。J-WAVEでは、日曜23時から放送中の『JUMP OVER』のナビゲーターとしても、おなじみです。
『みみばしる』では、役者のほか、オーディションで選ばれた演劇経験ゼロのJ-WAVEリスナー4人が舞台に立ちます。スタジオには松居さんと、オーディションで選ばれた、保育士の工藤真唯さんと大学生の鈴木翔太郎さんが来てくれました。
■舞台『みみばしる』の内容は?
30歳になった途端、会社をクビになった妙子(本仮屋ユイカ)は、なんとなく劇団の手伝いを始める。自分は誰にも必要とされていないのではないかと思う日々の中、妹の影響でラジオを聴き始める。音楽と共に、リスナーから送られてくる愚痴や悲しみを全力で励ましてくれるラジオに妙子はのめり込み、メッセージを投稿するようになるのだが――。
松居:受信者だったリスナーたちが、発信者になっていくというのを掲げています。主役の妙子がラジオに出会って、番組のファンになって、一度メッセージを読まれるんです。今までは、自分の気持ちは閉じ込めるし、出す必要なんてないと思っていたけど、初めて読まれたことによって、ちょっとずつ自分の思いを届けたいと思うようになって、何度も送るようになります。でも読まれなくて、なんとかして読まれたいと思っていた矢先に、事件が起きます。妙子が働いている職場だったり、家族だったり、関係ないと思ってた人たちが、ラジオを通じて出会っていき、どういうふうに話が進んでいくのか……という物語です。
石崎ひゅーいさんが音楽を担当し、この舞台のために8曲を書き下ろします。劇中ではワタナベシンゴさん(THE BOYS&GIRLS)が生で歌います。
松居:本仮屋さんが歌ったり、出演者のCzecho No Republicのタカハシマイさんが歌う場面もあります。
■リスナーが表舞台へ!
稽古の様子を見にいったサッシャは、「オーディションで選ばれたリスナーもセリフがたくさんありますね」と感想を述べます。
松居:リスナーを主役にしたいと思っていたんです。ラジオのナビゲーターの内幕ものだとけっこう想像しやすいんですけど、そうじゃないやり方をしたくて。『JUMP OVER』というラジオ番組を通じて、リスナーと交流して作っていくから、ラジオに救われたり、人生が変わったという人の物語にできたらいいなと思ったんです。主役でリスナー役の本仮屋ユイカさんのまわりに、J-WAVEリスナーが舞台に立ったら、すごく説得力があるというか、何か感じるものがあると思って、リスナーから選びました。
サッシャ:なるほど。
松居:セリフも書いてあるんですけど、ラジオ愛を語るところとかは途中まで書いていて、そのあとは鈴木くんが考えてくれたんです。それを稽古場で聞いていると、すごくぐっとくるんです。鈴木くんの本当の言葉なので、すぐに入ってきて感動します。
サッシャ:鈴木くんは演じてみていかがですか?
鈴木:その場面は、自分で固めているつもりなんですけど、変わっちゃうというか、どんどん変化しています。相手の役者さんに気持ちをぶつけることだけを考えてやっています。
サッシャ:工藤さんはいかがですか?
工藤:読んでるだけのときよりも、そのシーンになって自分がしゃべってると、すごく気持ちが高まって泣いちゃったりとかして。あのシーンをやるときは、すごく辛かったり、疲れちゃったりします。
松居:ラジオが好きで、ちょっと傷ついたりするシーンがあって、そこで工藤さんがぐっとなったりするところがありますね。
ふたりが舞台に参加しようを思ったきっかけは何だったのでしょうか。
工藤: 4年ほど前から松居さんのファンで、いつか松居さんと何かを作る人になりたいという夢がありました。『JUMP OVER』のレギュラー放送が始まる前に放送されていたプレ放送のときから、毎週のようにメッセージを送っていて、オーディションを開催するって聴いて、応募しました。
松居:オーディションには800通以上の応募が届いたんですけど、工藤さんが最初に送ってきてくれて、それもかなりぐっときましたね。
鈴木:私も2月のプレ放送のときに聴き始めて、ラジオから舞台を作るということを知って、今までにない面白いことをしてるって思いました。2018年は自分の中で「新しいことをしよう」って決めていた年なので、その思いと『みみばしる』のオーディションがぶつかって、やってみようって。
サッシャ:自分の中で、変化は感じてる?
鈴木:この2週間は日々変化です。
■演技のうまさより熱意を!
松居さんが、キャストを決めた理由は何だったのでしょうか。サッシャは、オーディション時に演技のうまさも考慮したのか、松居さんに質問します。
松居:「うまくやろう」というよりも、単純に「やりたい」とか「思いを伝えたい」というほうが、すごくグッときたんですね。向こうがこっちを信じてくるから、こっちも向こうを信じられるというのが、オーディション合格のポイントでした。
サッシャ:観てくれる人に、どんなことを感じて帰ってほしいですか?
松居:何かを乗り越えたいとか、一歩を踏み出したいという人たちが、足を震わせながら作品を作っているので、一歩を踏み出したいという人が観ると「やってみよう」と思えるような舞台になっていると思います。
サッシャ:プロの役者さんとリスナーから選ばれた役者さんとのケミストリーがうまく出来上がっていて、いい意味で“違和感があることに違和感がない”んですよ。彼らがいることによって生まれるリアリティが、作中の狙った違和感になっているというか。
松居:工藤さんと鈴木さんもそうですけど、舞台に立つときの演技ではないんです。だけど、だからこそすごく感じるものがあったりとか、それによって、経験者のみなさんが影響を受けて、強い力になってると思うので、そこも楽しんでいただきたいと思います。
『みみばしる』は、2月6日(水)~2月17日(日)の下北沢・本多劇場での東京公演のほか、2月23日(土)、24日(日)に福岡・久留米座、3月1日(金)~3日(日)に大阪・近鉄アート館にて行われます。詳細は「みみばしる」公式サイトをご覧ください。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
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【番組情報】
番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/stepone
『みみばしる』は、J-WAVE開局30周年記念として企画された舞台。2018年に旗揚げ10周年を迎えた劇団ゴジゲンの主宰・松居大悟さんが作・演出を務めます。松居さんは、ドラマ『バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~』(テレビ東京)をはじめ、映像の世界でも脚本・監督として活躍する注目のクリエイターです。J-WAVEでは、日曜23時から放送中の『JUMP OVER』のナビゲーターとしても、おなじみです。
『みみばしる』では、役者のほか、オーディションで選ばれた演劇経験ゼロのJ-WAVEリスナー4人が舞台に立ちます。スタジオには松居さんと、オーディションで選ばれた、保育士の工藤真唯さんと大学生の鈴木翔太郎さんが来てくれました。
■舞台『みみばしる』の内容は?
30歳になった途端、会社をクビになった妙子(本仮屋ユイカ)は、なんとなく劇団の手伝いを始める。自分は誰にも必要とされていないのではないかと思う日々の中、妹の影響でラジオを聴き始める。音楽と共に、リスナーから送られてくる愚痴や悲しみを全力で励ましてくれるラジオに妙子はのめり込み、メッセージを投稿するようになるのだが――。
松居:受信者だったリスナーたちが、発信者になっていくというのを掲げています。主役の妙子がラジオに出会って、番組のファンになって、一度メッセージを読まれるんです。今までは、自分の気持ちは閉じ込めるし、出す必要なんてないと思っていたけど、初めて読まれたことによって、ちょっとずつ自分の思いを届けたいと思うようになって、何度も送るようになります。でも読まれなくて、なんとかして読まれたいと思っていた矢先に、事件が起きます。妙子が働いている職場だったり、家族だったり、関係ないと思ってた人たちが、ラジオを通じて出会っていき、どういうふうに話が進んでいくのか……という物語です。
石崎ひゅーいさんが音楽を担当し、この舞台のために8曲を書き下ろします。劇中ではワタナベシンゴさん(THE BOYS&GIRLS)が生で歌います。
松居:本仮屋さんが歌ったり、出演者のCzecho No Republicのタカハシマイさんが歌う場面もあります。
■リスナーが表舞台へ!
稽古の様子を見にいったサッシャは、「オーディションで選ばれたリスナーもセリフがたくさんありますね」と感想を述べます。
松居:リスナーを主役にしたいと思っていたんです。ラジオのナビゲーターの内幕ものだとけっこう想像しやすいんですけど、そうじゃないやり方をしたくて。『JUMP OVER』というラジオ番組を通じて、リスナーと交流して作っていくから、ラジオに救われたり、人生が変わったという人の物語にできたらいいなと思ったんです。主役でリスナー役の本仮屋ユイカさんのまわりに、J-WAVEリスナーが舞台に立ったら、すごく説得力があるというか、何か感じるものがあると思って、リスナーから選びました。
サッシャ:なるほど。
松居:セリフも書いてあるんですけど、ラジオ愛を語るところとかは途中まで書いていて、そのあとは鈴木くんが考えてくれたんです。それを稽古場で聞いていると、すごくぐっとくるんです。鈴木くんの本当の言葉なので、すぐに入ってきて感動します。
サッシャ:鈴木くんは演じてみていかがですか?
鈴木:その場面は、自分で固めているつもりなんですけど、変わっちゃうというか、どんどん変化しています。相手の役者さんに気持ちをぶつけることだけを考えてやっています。
サッシャ:工藤さんはいかがですか?
工藤:読んでるだけのときよりも、そのシーンになって自分がしゃべってると、すごく気持ちが高まって泣いちゃったりとかして。あのシーンをやるときは、すごく辛かったり、疲れちゃったりします。
松居:ラジオが好きで、ちょっと傷ついたりするシーンがあって、そこで工藤さんがぐっとなったりするところがありますね。
ふたりが舞台に参加しようを思ったきっかけは何だったのでしょうか。
工藤: 4年ほど前から松居さんのファンで、いつか松居さんと何かを作る人になりたいという夢がありました。『JUMP OVER』のレギュラー放送が始まる前に放送されていたプレ放送のときから、毎週のようにメッセージを送っていて、オーディションを開催するって聴いて、応募しました。
松居:オーディションには800通以上の応募が届いたんですけど、工藤さんが最初に送ってきてくれて、それもかなりぐっときましたね。
鈴木:私も2月のプレ放送のときに聴き始めて、ラジオから舞台を作るということを知って、今までにない面白いことをしてるって思いました。2018年は自分の中で「新しいことをしよう」って決めていた年なので、その思いと『みみばしる』のオーディションがぶつかって、やってみようって。
サッシャ:自分の中で、変化は感じてる?
鈴木:この2週間は日々変化です。
■演技のうまさより熱意を!
松居さんが、キャストを決めた理由は何だったのでしょうか。サッシャは、オーディション時に演技のうまさも考慮したのか、松居さんに質問します。
松居:「うまくやろう」というよりも、単純に「やりたい」とか「思いを伝えたい」というほうが、すごくグッときたんですね。向こうがこっちを信じてくるから、こっちも向こうを信じられるというのが、オーディション合格のポイントでした。
サッシャ:観てくれる人に、どんなことを感じて帰ってほしいですか?
松居:何かを乗り越えたいとか、一歩を踏み出したいという人たちが、足を震わせながら作品を作っているので、一歩を踏み出したいという人が観ると「やってみよう」と思えるような舞台になっていると思います。
サッシャ:プロの役者さんとリスナーから選ばれた役者さんとのケミストリーがうまく出来上がっていて、いい意味で“違和感があることに違和感がない”んですよ。彼らがいることによって生まれるリアリティが、作中の狙った違和感になっているというか。
松居:工藤さんと鈴木さんもそうですけど、舞台に立つときの演技ではないんです。だけど、だからこそすごく感じるものがあったりとか、それによって、経験者のみなさんが影響を受けて、強い力になってると思うので、そこも楽しんでいただきたいと思います。
『みみばしる』は、2月6日(水)~2月17日(日)の下北沢・本多劇場での東京公演のほか、2月23日(土)、24日(日)に福岡・久留米座、3月1日(金)~3日(日)に大阪・近鉄アート館にて行われます。詳細は「みみばしる」公式サイトをご覧ください。
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【番組情報】
番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/stepone