「日産リバイバルプラン」実は…? 大川総裁が選ぶ、2018年の重大ニュース!

J-WAVEで放送中の番組『JAM THE WORLD』(ナビゲーター:グローバー)のワンコーナー「UP CLOSE」。12月20日(木)のオンエアでは、木曜日のニュース・スーパーバイザーを務める堀 潤が登場。大川興業の大川豊総裁をお招きし、毎年恒例の「大川さんが選ぶ2018年の重大ニュース」を発表しました。


■米朝首脳会談は『おっさんずラブ』?

最初は今年、世界で最も注目を浴びたニュースのひとつである米朝首脳会談の話題に。朝鮮半島の情勢が大きく変わったこのニュースについて、大川さんは「『おっさんずラブ』がきた!」と、今年の大ヒットドラマのタイトルを絡めながら語りました。

大川:好きな者同士がとうとう会ってしまった。恋愛はいきなり映画にいくとか一緒に住むとか、決めないじゃないですか。まず会ってからなんですよ。トランプ大統領でさえ「私は彼(金正恩氏)を好きになった」とか言ってるじゃないですか。
:さすがに金氏もトランプ大統領を目の前にすると、若干30代の若者って感じで、はにかむ様子でしたよね。
大川:そうですよね。会談場所まで誘導されたりとか。でも、核廃絶とか、問題はこれからなんですよ。
:今年、僕は北朝鮮に行き、平壌の大学生や大学院生と交流してきました。彼らは「核を手に入れた」と自信を持っていましたね。加えて「核廃絶はアメリカがしない限り、私たちは絶対にしない」と言っていました。ただ、「今まで核開発に財政を投入してきたけど、これからはようやく国民生活の向上に国家予算をあてられるんだ。だから、経済発展をしたい」と話していました。

大川さんは1999年に北朝鮮を訪れており、当時も同じような状況だったとか。そう聞いた堀は「膠着した20年だった。これからに注目」と話しました。


■大川さんが選ぶ、2018年の重大ニュース

続いて、「大川さんが選ぶ、2018年の重大ニュース」を発表しました。

5位:「入管法改正」、短期間で決めていいのか

先日、法案が成立した「入管法改正」(改正出入国管理法)について、国運を左右することなのに、こんなに短期間で決めていいのか……と大川さんは指摘しました。

:そうですよね。受け皿の整備もままならないのに。結局、日本が大量に外国人を入れる理由は、安い労働力を入れたいだけで、彼らを人とは思っていないでしょ。資材のひとつくらいの感覚なんです。
大川:日本は大正時代に数多くの移民を受け入れたために賃金が下がり、デフレで失敗しているんです。また同じことをするのかと。

例として大川さんはスウェーデンの移民政策を紹介します。

大川:スウェーデンって寛容な国で、1970年代から多くの移民を各国より先に導入しました。1980年代は平和だった国でしたが、現在はその頃から比べ、犯罪率が13倍になりました。残念ながらレイプも増えています。しかもアラビア語しか話せない人たちが増え、閉店した店がケバブの店になっています。
:スウェーデン出身の方がそのことについて、「私たち、スウェーデンの移民政策は失敗したと思う。だから日本の今の状況を見ていると危うい」と話をしていました。

4位:平昌オリンピック・パラリンピック開幕

平昌オリンピック・パラリンピックを観戦した大川さんは、ボランディアの人が話しかけてくれることに驚いたと言います。

:オリンピック・パラリンピックは、ボランディアの力によって成功のカギが決まりますよね。

また、大川さんは平昌パラリンピックの競技・バイアスロンを観戦したときに、あることに気付いたそうです。

大川:実はパラリンピックは学校の生徒などで動員がかけられ、午前中しか試合を観ないことがけっこうありました。バイアスロンの男子座位・立位になったら誰もいなくなって、観客が俺ひとりしかいないんですよ。
:最初、韓国メディアがパラリンピックの放送をほとんどしなかったんですよ。日本や欧米からは、パラリンピックがひとつのビジネスチャンスになると、報道陣が来たのを見て、文在寅大統領が抜き打ちで会場に行って「放送を増やせ」と言うくらい、韓国はパラリンピックに対しての意識が高くなかったことが、如実に表れていましたね。

パラリンピックを観戦して、そのダイナミックさに圧倒された大川さん。「日本のパラリンピックでは、これを世界にうまく伝えたほうがいい」とコメントしました。

3位:安田純平さん解放、カショギ記者暗殺

安田さんが新聞社を退社してフリージャーナリストになった頃に会ったことがあると大川さん。そのときは、全世界からイスラム社会の人たちが集まる機会で、参加者から「日本に一番、報道してほしい」と言われたそう。

大川:CNNもBBCも、かつての植民地であったり、石油のことがあったりして、バランスのいい報道がないんだと。
:どうしても目線が固定化されてしまいますよね。
大川:一方で、アラブは「アルジャジーラ」(ニュース番組)とか、あるんですけど、「アメリカは許せない」などの立場の報道なので、全くバランスのある報道がないと言うんです。だから、安田さんみたいな方にどんどん現場に入ってもらいたい。入らないと全くわからない。日本の国家として戦争しない国であれば、紛争地域の奥に入り込むことが一番必要なことじゃないですか。現状、フリージャーナリストって保険が付かない。せめてフリージャーナリストで保険組合を作ってもらって、危険な現場に行き、人質になった人の支援をする仕組み作りが必要だと思います。

2位:大阪北部地震、西日本豪雨、北海道胆振東部地震

大川:西日本豪雨の現場に行くと、まだまだ知的障害者施設は復興・復旧が遅れています。土砂をはき出したあと、どう新しい事業を立ち上げていくかが追いついていない感じです。
:ここは僕も気になったので、来年、取材したいと思っています。
大川:ボランディアの人も来るんですけど、大切なのは、継続して事業者が作った商品をみんなで買えるシステムにすることや、作ったものをうまく流通できるようにすること。
:持続可能な復興支援が大切ですよね。

1位:「日産」カルロス・ゴーン前会長、ファーウェイCFOの逮捕と米中首脳会談

ゴーン前会長逮捕について話が及ぶと、大川さんはゴーンさんが来る前の「日産」を取材した様子について言及。

大川:その頃、日産は非常に労働組合が強い存在でした。当時“労働貴族”と呼ばれる人がいて、トップがヨットを買って女の人をはべらしていた感じでした。労働組合の人の了解を得ないと役員になれない、そういう世界でした。
:だから、日産は大ナタを振るわないと改革ができないということで、ゴーンさんが評価されることになったと。
大川:そうなんです。日産の方が、ゴーンさんの一番の功績はコストカッターより、間違った労働組合を潰したことだと言ってました。本来はアイデアが出るのがいい日本の労働組合なのに、そのアイデアが出せない状況で、ただの賃金闘争ばかりになっていたから、新しい車も作れなかったようです。だって、ゴーンさんが来る前に「日産リバイバルプラン」はできていましたからね。
:そうなんですか!? あれはゴーンさんが華々しく発表したプランではないんですか?
大川:当時すでにありました。日産の優秀な社員がそのプランを持っていて、誰がやるかだったんです。日産はバカな上層部がいなくなったことによってV字回復をしたんです。

そう話しながら「日本はよくグローバル企業のトップを逮捕したなというのはありますね」と大川さん。今後、ゴーンさんは大反撃に出ると予想しました。

最後に、大川さんは2019年の漢字として「安」を選びました。

大川:平成が終わるじゃないですか。だからこれからは安心の「安」って言葉を元号に入れてほしいと思っています。平成って言葉は「平に成る」、つまり「平和になる」という願いを込めたよい元号でした。でも、現実は格差社会で、平どころか縦の社会ばかり全世界で起きてしまった。だから、来年は「安心」とか「安全」とか「安らかになる」ということを、日本から発信するという意味で「安」を選びました。

果たして2019年はどのような年になるのか。来年も大川さんの鋭い視点に注目です!

【番組情報】
番組名:『JAM THE WORLD』
放送日時:月・火・水・木曜 19時-21時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/jamtheworld

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