KREVAが「ラップの上達」を感じたとき…テクニックを明かす【特集】

J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:藤田琢己)。9月5日(水)のオンエアでは、Licaxxxとのコンビでお送りしました。

注目の新譜・いま注目すべき名盤・話題の来日アーティストなど、週替わりで1組のアーティストを4日間かけて掘り下げていくコーナー「FEATURE TOPICS」。この週は、9月8日に「ク(9)レ(0)バ(8)」の日を迎えるKREVAさんを特集! 3日目は、2011年の5枚目のアルバム『GO』から、2017年の7作目『嘘と煩悩』のリリースまでの期間を振り返りました。


■震災を機に…得意なラップに再び回帰



2011年に発表した5枚目のアルバム『GO』は、メロディアスな曲もあるなかで決してポップではないストレートなラップの『基準』からスタートします、当時本作についてKREVAさんは以下のように語っています。

KREVA:これまでの作品は、自分の音楽に興味のないリスナーをいかに振り向かせるかに重きを置いていたところがあったけど、この『GO』はファンに強く向けたものですね。まず何よりファンに向けているところがあるから、俺と、俺が好きじゃないヒップホップ・ラップとされるものをしっかり区別するような基準となる曲を1曲目に持ってこようという意図がありました。

アンダーグラウンドシーンから日本武道館アーティストへ成長したKREVAさんは、なぜラップに立ち返ったのでしょうか?

KREVA:震災があって、さらに自分が得意なこと、できることをやろうという思いが強くなって、「ラップと歌のどちらが得意か?」といったら100%ラップだから、それはしっかりやっていこうと。それから意識的にラップと向き合っていったらどんどん上手くなっていく実感があった。ものすごく技術的な話になりますが、日本語でラップするときに1音に1語のせるところを、リズム感重視で2語のせてみるとか。今まではなるべくシンプルにラップを聴かせようとしていたけど、このアルバムではそのようなテクニカルな部分を強化しました。

当時KREVAさん35歳、ラップをはじめて20年さらに進化する余地をみせ、研ぎ澄まされたラップスキルをアルバム『GO』では披露しました。


■EDMとヒップホップ融合からソロ10周年イヤーへ

KICK THE CAN CREW時代もふくめ、常に自身でトラックを制作、新たな機材やテクノロジーを取り入れサウンドプロデュースのスキルを磨き、数々のアーティストとの共演により音楽家としての経験を積み、最大の武器であるラップのスキルをバージョンアップし続けるKREVAさんの次の一手は、2013年6作目のアルバム『SPACE』でした。



KREVA:これは、運動することによって、脳に隙間ができて新しい考えが入り込んでくるというようなことがきっかけで、そのようなことを全編で歌っていると思います。当時、EDMが流行りだしてものすごく世の中がEDMになりかけていた時期だったんですね。その特徴的なシンセサイザーサウンドと自分の好きなヒップホップのビートをあわせたらどういう感じなるかなと思って。サウンド面ではそういうことを考えて作ったアルバムです。


■「完全1人武道館」のスゴさ

2014年にソロ・デビュー10周年を迎え、9月7日、9月8日(クレバの日)に『908 FESTIVAL』を日本武道館で開催したKREVA、この公演のすごさを実際に観た藤田が振り返りました。

藤田:初日がすごくて「完全1人武道館」と題してステージすべての機材、楽器、パフォーマンス、全部自分でやる。ライブを終わってMCをするときにかける曲も自分でアナログ・レコードをセットしてかけるんです。そこで自分でビートを自分で構築して次にいくのも全部自分でやるんですよ。誰かがボタンを押してくれるわけでもなく、全部自分で操作しながらやるという、とんでもないことをやってしまったり、色々なチャレンジがありました。


■渾身の作品『嘘と煩悩』

その後、2015年はKREVAさん初の47都道府県ツアー、映画、ドラマ、ミュージカルにも出演と幅広く10周年イヤーにふさわしいチャレンジをし、新しい作品の楽曲制作に突入、しばらくは自身名義のライブはおこなわないと明言し、4年のインターバルを置いて発表されたのが2017年の7枚目のアルバム『嘘と煩悩』です。



KREVA:『嘘と煩悩』は嘘八百と煩悩百八で足して「908(クレバ)」という、自分が取っておいた思いつきをついに披露した渾身の1作だったと思います。

3日目はここまで。続きをお楽しみに!

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【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/

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