J-WAVEでオンエア中の「SONAR MUSIC」(ナビゲーター:藤田琢己)。木曜はいきものがかりの水野良樹とお送りしています。12月7日(木)のオンエアでは、HIP LAND MUSIC常務取締役執行役員で、ロックバンドの発掘からマネージメントまでを行う野村達矢さんを迎えて行ったイベント「いきものがかり水野と考える『音楽業界の未来 Vol.1』supported by J-WAVE SONAR MUSIC」の模様を一部お届けしました。
野村さんは、BUMP OF CHICKEN、サカナクション、KANA-BOONをはじめ、たくさんのバンドの発掘やマネージメントを行っていますが、今でも現場に行くことを心がけているそうです。特にフェスに行った時にはステージだけでなく、人の流れや様子なども見ているそうです。
野村:フェスでは如実で…お客さんの流れ、服装、年齢層、どんな物販ブースに列ができているかとかを見て回っていると、トレンドがわかります。お金を払ってきているお客さんは、すごく正直だと思います。それを観察して蓄積していっている感じですね。
水野:そんな中でもたくさんの音楽に触れられていると思うんですけど、まだ卵の状態でアーティストに会った時に、今後のことが見えるものなんですか?
野村:BUMP OF CHICKENの19歳ぐらいの時のデモテープを聞いた時は、相当な衝撃がありました。声と歌詞がすごいって思いましたね。歌詞の表現の仕方が、今までとは全然違ってたんです。
◯ボールを投げる場所
水野:アーティストごとに、宣伝の仕方やストーリーは別にしますか?
野村:別々に作るし、ものすごく意識しているところです。BUMP OF CHICKENが出てきた頃は、「スペースシャワーTV」のような音楽専門チャンネルが出てきていて、音楽が好きな人がいる場所が、テレビでは「スペシャ」、ラジオではJ-WAVEのようなFMのラジオ、雑誌では音楽専門誌、レコードショップでいえば外資系のHMVやタワーレコードに、固まっていたのが見えていたので、そこ以上のことはやらないようにしてたんです。
水野:ボールを投げる場所を決めてたんですね。
◯流れを逆手にとること
野村:その後、サカナクションが出てきた時代はまた違っていて。iPhone 3が出てきた頃から、それまで力を持っていたメディアがだんだん変わってきて、「ナタリー」のような音楽情報サイトがものすごく力を持ってきたり、CDが売れなくなって音楽配信サービスに変わっていったりしたんです。そこから意識的にメディアのシフトを変えました。
水野:プレイリストに載りやすい曲とか、フェスでノリやすい曲とか、フォーマットに影響されて音楽が進化していくのも一つ進化のあり方なんですね。
野村:それもあるけど、ちゃんと分析して、理論を唱えながら、それを逆手にとれるかどうかが大事なんです。単に流れに流されているだけだったら、文化の質は落ちていってしまうんで、「そういうものだ」と思いつつも「そうじゃない」ということを理解しながらやっていくことが重要だと思います。
さらに、野村さんからは「これからのアーティストは、新人のときから、ワールドワイドを大前提にしてやっていくべきだ」という話が飛び出しました。
例えば、HIP LAND MUSICに所属するThe fin.は英語がほぼネイティヴに近い形で、Spotifyでは100万回近い再生回数を誇り、ライブ動員は日本よりも海外の方の動員が多いそうです。彼らはYouTubeで音楽を聴いているため、70年代の音楽であっても、2000年代の音楽であっても一緒に捉えているほか、日本や外国などとのエリアの差もないそうです。
「YouTubeで音楽を聴いている人たちは、時代もエリアも超越しているところから音楽を聴いていて、そういう人が音楽を作るとこうなるんだと思って、The fin.に会った時はそこに興味を持ちましたね」(野村さん)と語りました。
さて、次週11日(月)の週は、2017年の国内外の音楽トピックスを総ざらい! 音楽の100トピックスとともに、4日間で100曲を大量オンエアします! 番組でしか聴けない貴重なスタジオライブ音源もお届けするので、お聴き逃しなく♪
※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:「SONAR MUSIC」
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/
野村さんは、BUMP OF CHICKEN、サカナクション、KANA-BOONをはじめ、たくさんのバンドの発掘やマネージメントを行っていますが、今でも現場に行くことを心がけているそうです。特にフェスに行った時にはステージだけでなく、人の流れや様子なども見ているそうです。
野村:フェスでは如実で…お客さんの流れ、服装、年齢層、どんな物販ブースに列ができているかとかを見て回っていると、トレンドがわかります。お金を払ってきているお客さんは、すごく正直だと思います。それを観察して蓄積していっている感じですね。
水野:そんな中でもたくさんの音楽に触れられていると思うんですけど、まだ卵の状態でアーティストに会った時に、今後のことが見えるものなんですか?
野村:BUMP OF CHICKENの19歳ぐらいの時のデモテープを聞いた時は、相当な衝撃がありました。声と歌詞がすごいって思いましたね。歌詞の表現の仕方が、今までとは全然違ってたんです。
◯ボールを投げる場所
水野:アーティストごとに、宣伝の仕方やストーリーは別にしますか?
野村:別々に作るし、ものすごく意識しているところです。BUMP OF CHICKENが出てきた頃は、「スペースシャワーTV」のような音楽専門チャンネルが出てきていて、音楽が好きな人がいる場所が、テレビでは「スペシャ」、ラジオではJ-WAVEのようなFMのラジオ、雑誌では音楽専門誌、レコードショップでいえば外資系のHMVやタワーレコードに、固まっていたのが見えていたので、そこ以上のことはやらないようにしてたんです。
水野:ボールを投げる場所を決めてたんですね。
◯流れを逆手にとること
野村:その後、サカナクションが出てきた時代はまた違っていて。iPhone 3が出てきた頃から、それまで力を持っていたメディアがだんだん変わってきて、「ナタリー」のような音楽情報サイトがものすごく力を持ってきたり、CDが売れなくなって音楽配信サービスに変わっていったりしたんです。そこから意識的にメディアのシフトを変えました。
水野:プレイリストに載りやすい曲とか、フェスでノリやすい曲とか、フォーマットに影響されて音楽が進化していくのも一つ進化のあり方なんですね。
野村:それもあるけど、ちゃんと分析して、理論を唱えながら、それを逆手にとれるかどうかが大事なんです。単に流れに流されているだけだったら、文化の質は落ちていってしまうんで、「そういうものだ」と思いつつも「そうじゃない」ということを理解しながらやっていくことが重要だと思います。
さらに、野村さんからは「これからのアーティストは、新人のときから、ワールドワイドを大前提にしてやっていくべきだ」という話が飛び出しました。
例えば、HIP LAND MUSICに所属するThe fin.は英語がほぼネイティヴに近い形で、Spotifyでは100万回近い再生回数を誇り、ライブ動員は日本よりも海外の方の動員が多いそうです。彼らはYouTubeで音楽を聴いているため、70年代の音楽であっても、2000年代の音楽であっても一緒に捉えているほか、日本や外国などとのエリアの差もないそうです。
「YouTubeで音楽を聴いている人たちは、時代もエリアも超越しているところから音楽を聴いていて、そういう人が音楽を作るとこうなるんだと思って、The fin.に会った時はそこに興味を持ちましたね」(野村さん)と語りました。
さて、次週11日(月)の週は、2017年の国内外の音楽トピックスを総ざらい! 音楽の100トピックスとともに、4日間で100曲を大量オンエアします! 番組でしか聴けない貴重なスタジオライブ音源もお届けするので、お聴き逃しなく♪
※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:「SONAR MUSIC」
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/