すご…! いきもの水野が「雪と桜の曲の違い」を解説

J-WAVEでオンエア中の「SONAR MUSIC」(ナビゲーター:藤田琢己)。木曜はいきものがかりの水野良樹とお届けしています。11月9日のオンエアでは、“音楽で季節を表現する”ことについて注目しました。

◯楽器

楽器によってなんとなく感じる季節が異なります。水野によると、楽器が生まれた気候やバックグラウンドが、そのまま季節感や温度感につながっているのでは? とのことです。

水野:例えば、三線の音を聴くと沖縄、鐘やベルの音だと北方のイメージ。ヴァイオリンに代表される弦楽器は北欧やヨーロッパのイメージで、ボンゴやコンガなどの打楽器は暖かい土地のイメージだと思うんです。
藤田:たしかに、トリニダード・トバゴ共和国で発展したスティールパンの音だと、トロピカルなイメージがしますもんね。
水野:秋とか冬とかのバラードの中で、アコースティックギターのアルペジオがフィーチャーされる曲はたくさんあると思うけど、アコースティックギターも木を感じさせるから冬の雰囲気があって。それが、ウクレレになると夏を感じさせるんです。(北インド発祥の)シタールになると、もっと暖かくて湿度のある感じとか…同じ弦楽器でも、その土地によってイメージが分かれるんです。

改めて聞くと、なんとも不思議な話です。続いて、リズムによる印象の違いの話になりました。

◯リズム

リズムに関しては「跳ねずに頭打ちになっていくと、冷たい印象になる」と水野。

水野:サンバなどのうねるようなリズムだと暑い印象があるけど、The Policeの「Every Breath You Take」のようなタイトなリズムとか、頭打ちで淡々と続いていくリズムだと、寒いイメージになるんです。リズムで分かりやすいのは、“雪と桜の表現の違い”。雪は、山下達郎さんの「クリスマス・イブ」のように8分か16分でしんしんと舞い落ちるイメージがあります。レミオロメンの「粉雪」も(イントロの)ギターのストロークの部分が、しんしんと降るイメージです。
藤田:本当だ!

ユニコーンの「雪の降る町」も同様で、同じリズムがリフレインしていき、ベースラインもあまり動かない点が、淡々としているイメージにつながるそうです。

水野:これが、桜になると同じリフレインでも、“跳ねる”というか…シンコペーションになることが多いんです。花びらが舞い散っている感じです。典型的なのが、松任谷由実さんの「春よ、来い」で、雪と同じく“降ってる”けど、舞っているイメージなんです。
藤田:本当だ! すごい! 感動するこれ…。
水野:この曲が発表された後も、桜ソングはいくつも作られたけど、「春よ、来い」がまるでそのフォーマットを作ったかのような感じもしますね。いきものがかりの「SAKURA」のように、メロディーをシンコペーションの連続にすることで、桜がひらひらと螺旋状に落ちるイメージになります。

水野の話を聞いた藤田は「おもしろい!」と感心しきり。水野の話を聴いた後で、それぞれの曲を聴き直すと一層、理解が深まること間違いなしです。

そのほか、「MY SONAR MUSIC」のコーナーでは、ゆりやんレトリィバァさんがおすすめの曲をセレクトしました。なお、次週の木曜(16日)は水野はお休みで、MAN WITH A MISSIONのジャンケン・ジョニーさんが登場します。こちらもお楽しみに。

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【番組情報】
番組名:「SONAR MUSIC」
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/

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