新海誠、絵を描くのは「すごく苦手」

J-WAVEの番組「GOOD NEIGHBORS」(ナビゲーター:クリス智子)。11月2日(木)のオンエアでは、映画監督の新海誠さんをゲストにお迎えしました。

アニメーションや絵を描くことについて「昔から、特別絵が得意というわけでもなく…美術部に入ったり、漫画を投稿したこともないんです。今でもすごく苦手だなと思いながらやってます」と新海さん。

「単純に、すらすらできないし、アニメを作る時は母国語じゃない言葉でしゃべっているような感覚なんです。一生懸命やらないと伝わらないし、一つひとつの文章つくるのも時間がかかっちゃうんですよね。流暢に言葉をのせることができないから…。1日中作業してもせいぜい書ける設計図が30秒か40秒なんです。それを、100分ちょっとの映画にするには560日くらいずっとやらないと、かけ算として成り立たない(笑)」とその苦労を明かしました。

長野県出身の新海さんが子どものときに得意だったのは、スピードスケート、バレーボールなど。意外にもスポーツ少年だったそうです。その一方で、8、9歳の頃からパソコンでプログラムを書いたりしていたそう。音楽を鳴らしたり、自分の書いた物語に曲と絵を当てたりするのが好きだったとのこと。

また、クリスに「主人公たちが立つ場所の風景の拾い方」について聞かれると、新海さんは以下のように話してくれました。

「場所に意味が生まれるのは、そこに思い出があるからだと思うんです。東京にはたくさん歩道橋がありますけど、歩道橋を誰かと一緒に歩いた思い出があれば、一つの歩道橋がすごく特別なものになる。映画の中ではそういうことができるし、そういう描き方をすれば、見てくれたお客さんにとってもその歩道橋が特別になったりする。そういうものの積み重ねで、アニメーションの絵って力を得ていったりするんだなと思います」(新海さん)

RADWIMPSの楽曲起用は「僕が一方的に、10年位前からファンだったんです」と新海さん。

「遠くの星の人、くらいの気分だったんですが、プロデューサーに『どんな音楽が好きなの?』と聞かれて『RADWIMPS』と答えると繋いでくれて…。野田洋次郎さんに会って、すごい緊張しました(笑)。

『君の名は。』の脚本を洋次郎さんに読んでもらって、3ヶ月後くらいに『前前前世』のラフ音源がEメールで添付で来て。2月22日だったんですけど、ファイルメールが『ZENZENZENSE』とアルファベットで書いてあって、震えながら聞いたらあの曲で…。『なんてすごいものを受け取ってしまったんだ…』と思いました。でもこれをお客さんに聴いてもらうのは1年半後。それが楽しみで、早く聴いてほしくて。それからちょっとずつ映像と音楽をどう使うかを一緒に組み立てていきました」

と克明に記憶を振り返りました。

その映画「君の名は。」の公開は2016年8月。公開から1年が経過しましたが、新海さんの気持ちにはいろいろな変化があったそうです。

「最初の3ヶ月はひたすら『幸せだな…』と思っていたんです。それがだんだん、ネガティブな声の方が耳に届くようになって。そういうものなんですけど(笑)。僕も、人の映画の話をするから全然いいんですけど、『こんな風になって、いいことなんて一つもない』と思ってしまう時期もあったんですね」

しかし、最近は新作を作り始め、改めて「『君の名は。』にもらえたものは大きかったんだな」と思えたそう。代表作がヒットしたことで、認知してもらうための苦労などがなくなったのだとか。「次は映画のことだけ考えてすごく素直に差し出すことができることがよかったなと思います」と次作への期待も明かしてくれました。

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【番組情報】
番組名:「GOOD NEIGHBORS」
放送日時:月・火・水・木曜 13時-16時30分
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/

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