いきものがかり水野の作曲法!まず作るのは◯◯?

J-WAVEでオンエア中の「SONAR MUSIC」(ナビゲーター:藤田琢己)。木曜日はいきものがかりの水野良樹とお送りしています。そして10月から、木曜日に「グッドミュージック研究会」の企画がスタートしました。水野を“会長”として、「良い音楽、良い歌とは何か?」をリスナーの皆さんと一緒に考えていきます。

10月5日(木)のオンエアでは、水野が曲を作る際の手順を公開しました。手順は人によって違うものの、水野の場合まず、サビから作るそうです。

水野:サビだけを10個も20個も、多い時はもっと、作リ続けます。締め切りまでの期間が1週間の場合は、長い時は4日目ぐらいまではサビだけを作るんです。僕は極端な“サビ至上主義者”で、J-POPは、AメロがあってBメロがあってサビがくる「3段構造」が今は主流なんですけど、僕はこの構造が大好きだから、サビが一番大事だと思ってるんです。ただし、僕の曲の中でもAB方式ではないものもあって、例えば、「じょいふる」は、Aメロとサビの繰り返しで、その後で大サビがきます。こういったサビをすごくたくさん作ります。
藤田:ということは、サビの候補の中には、完成したものとは全く違うメロディーのものもあったということ?
水野:そうです。何十個も作ったサビの中から、「自分内オーディション」をするんです。いくつかを絞って、そこからAメロやBメロを作っていきます。

と、説明しました。水野の場合、サビを作ってからメロディーを作るということで、次はメロディーを作る上での考え方の話になりました。

水野:メロディーはギターで作ったり、鍵盤で作ったりするんですけど…今は鍵盤が多いかな。陽気な曲とか、疾走感のある曲といった、イメージに合うコード進行の型を先に選んでおいて、その型で何個も作るんです。路線に例えると「今日は東急線にしよう」とか「小田急線にしよう」といった感じです。
藤田:なるほど(笑)。
水野:同じ型で作り続けていくと、全てが同じものになってしまうんで、マイナーチェンジをしていくんです。場合によってはリズムを変えることもあります。「SAKURA」「ふたり」「夏空グラフィティ」は同様のコード進行です。“骨組”が近いっていうことですかね。マイナーチェンジを繰り返しながら、自分がハマるものを考えていきます。

とのことでした。ちなみに、いきものがかりの曲には始めの部分にサビがくる曲が多いですが、その理由は、路上ライブをしていた頃は、一瞬で人の心を掴まないといけなかったからだそうです。

水野:ショートケーキに例えたら、ショートケーキに乗ってるイチゴが主役だって言われるけど、ショートケーキのイチゴから先に食べていただかないと、お客さんは立ち止まってくれないんです。だから、頭にサビがある曲が多いんです。サビを作ってから、その他の“平歌”を作るんですけど、僕にとって平歌はサビを際立たせるためのものです。Aメロ、Bメロそのものの素晴らしさというよりは、全体のバランス感というか、山や谷を作ることを意識しながら作っているつもりです。
藤田:その一番の指針となるポイントが、サビから作るっていうことですね。
水野:そうです。あと、サビは、意味よりも音を重視したり、歌詞は言葉自体がもっているイントネーションとメロディがしっかり合っているかどうかを意識したりもしますね。

と、解説しました。番組ではそのほか、「MY SONAR MUSIC」コーナーで、あいみょんにおすすめの曲を紹介してもらいました!

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【番組情報】
番組名:「SONAR MUSIC」
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/

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