MONDO GROSSO、音楽家ではない人による音楽を追求

J-WAVEで放送中の番組「SAPPORO BEER OTOAJITO」(ナビゲーター:クリス・ペプラー)。6月10日(土)のオンエアでは、MONDO GROSSOの大沢伸一さんをお招きしてお送りした公開収録の模様をお届けしました。

自身のソロプロジェクトであるMONDO GROSSOをはじめ、楽曲プロデュースやゲームCM音楽の作曲など、「音楽家」として幅広く活動を行っている大沢さん。同番組には8年ぶりの登場となった今回は、大沢さんが今ハマっているアーティストの話から「『音楽家』ではない人たちがやる音楽」の可能性について話が展開していきました。

話題のきっかけとなったのは、アメリカのバンド「Dirty Projectors」。もともとはデザインやアートなど、音楽とは別のことを学んでいた人たちが結成したバンドで、彼らが作り出す楽曲に、大沢さんは「(今までの音楽の系統と)乖離(かいり)している」と驚きを覚えたそう。さらに、自身が審査員を担当したオーディションで感じた「歌手になりたい人ほどあんまり音楽を聴いたことがない」という体験と重ね合わせつつ、「『音楽家になりたい』というのと『音楽をやりたい』という概念は実は似て非なるものではないのか?」と指摘。そのうえで「Dirty Projectorsみたいに、アートを勉強してアートやっているそのままの感性で音楽やったらこうなりました、みたいなのが僕は好きですし、次の時代を作るんじゃないのかな」と語っていました。

大沢さん自身、この10年間は「存在しているものに対してどう反応するか? というモノづくりを取り入れてずっとやってきました」と、あえて「音楽家」的な秩序立てや、自分の得意な楽器、手法を排除して活動していたことを明かしてくれました。

そんななか、6月7日(水)に最新アルバム「何度でも新しく生まれる」をリリース。「散らかっているようで、なんとなくまとまっている。今までやらなかったアプローチの仕方をいっぱいやっている」と紹介しつつ、特に過激なアプローチとして「音楽家ではないスタッフとのコラボ」を挙げた大沢さん。スタッフから次々と出てくるとんでもないアイデアや音楽のタブーを超えた発想に「最近、一番面白い取り組みでした」と振り返っていました。

また、異色のコラボのひとつとして、女優ながらボーカルとして参加した満島ひかりさんについても触れました。「歌手には歌えない歌ですよね。歌手だと絶対にこうはならないし、彼女は音楽っていうものを通して演技をしているのだと思うんですけれど、僕はもう演技を超越していると思っている」(大沢さん)と、女優としてのやり方で音楽の世界に完全に入り込むその姿を絶賛していました。

そして「無名の主婦」という下重かおりさんをボーカルに抜擢したことで話題となった楽曲「GOLD」。太く妖艶なその歌声を聴いて「すごいモダンなんだけれどいい意味で昭和の香りも…」とズバリ言うクリスに、「そうなんですよ! 遅れてきた山口百恵みたい」と大沢さん。「下重さん化けるかもしれませんよ!」とクリスもお墨付きです!

「肩の力を抜いた分、やりたいことがドカンとできた」(大沢さん)という今回のアルバム。女優やスタッフ、さらに主婦など、意外な人たちとコラボレーションをすることで「音楽家ではない人たちがやる音楽」に可能性を見出す大沢さん。ぜひチェックしてみてください!

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【番組情報】
番組名:「SAPPORO BEER OTOAJITO」
放送日時:毎週土曜 18時-18時54分
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/otoajito/

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