岡田准一もうっとり! 美しき日本刀の世界

J-WAVE日曜深夜の番組「GROWING REED」(ナビゲーター:岡田准一)。6月4日(日)のオンエアでは、日本刀作りの匠、松田次泰さんをゲストにお迎えしました。

鎌倉時代に作られた刀が最高のものとされている日本刀の世界。鎌倉時代以降、800年もの間、誰一人として当時の刀を再現できる職人はいませんでしたが、唯一再現に成功したのが松田さんです。松田さんはいかにして名刀を再現したのか? そして、日本刀から見えてくる“日本文化の強さと美しさ”についてお話をお聞きしました。

スタジオには1996年に松田さんが作られた、鎌倉時代の日本刀を再現した作品をお持ちいただきました。「日本の刀の歴史はだいたい2000年で、平安時代中期に“反り”のある刀が生まれました。現在残っていて“名刀”と呼ばれているのは、平安末期から鎌倉時代にかけてのものが多いんです」(松田さん、以下同)とのこと。

刀の形は平安末期から江戸末期にかけて9回変わっていて、“反り”が深いほど時代が古く、刀の形を見るだけで何時代に作られたのかがわかるのだそう。刀は砂鉄でできていますが、産地によって良し悪しがあるそうです。

松田さんは刀鍛冶として40年以上のキャリアをお持ちなのですが、“和鉄”の技術が凄いものだと気づいたのは、1996年以後だとおっしゃいます。きっかけは1996年に鎌倉時代の日本刀に似たものを再現し、鑑定家にも認められたのですが、なかなか日本刀業界では評価されなかったこと。

「そういう中で、じゃあ改めて『自分はどうして(作ることが)できたのか?』ということをいろんなものからやり直したんです」

刀を作る・見る・理解することで大事なのは、刀の道具としての機能性、美術性、そして精神性。この“精神性”が一番やっかいだと松田さん。

「刀は日本の歴史において“三種の神器”の1つ。日本では、刀は神様として扱ってるんです。言葉では簡単に理解できるんですけど、自分の刀を通してそういうことを感じるのは非常に難しいんですね。ただ、鎌倉の800年前の技術をある程度、理解してくると、なんとなく感じ始めるようになるんです。わかってくるというと生意気なんですけど(笑)」

刀を理解するには、科学(機能性)、美学(美術性)、哲学(精神性)をすべて理解しないと「本当にいい刀っていうのは見ててわからないんです」と語られました。とても奥が深いですね。

今回、松田さんにお持ちいただいた、鎌倉時代のものを再現したという刀を持たせてもらった岡田は、光る波紋に「綺麗ですね」とうっとり。鉄のいい匂いもするようで、「見入っちゃうね。ラジオなんでしゃべんなきゃいけないんですけど(笑)」と言っていました(笑)。

日本の技術と美と精神が織りなす奥深き日本刀の世界。なかなか普段は聞けないお話ばかりで、とても貴重なオンエアとなりました。

【番組情報】
番組名:「GROWING REED」
放送日時:毎週日曜 24時-25時
オフィシャルサイト: http://www.j-wave.co.jp/original/growingreed/

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