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ネバヤン安部&奥山由之、ギャラについて独特の見解

ネバヤン安部&奥山由之、ギャラについて独特の見解

タイムフリー

J-WAVEで放送中の番組「ZOO ZOO ZOO」。この番組では写真家・奥山由之と、never young beachのフロントマン・安部勇磨がゆるいカルチャートークをお送りしています。3月31日(金)のオンエアは、スタジオを飛び出し、奥山のアトリエからお届け! そんな今回のトークテーマは「お金と表現」。

まず奥山は「ギャランティ」について言及。クリエイティブな仕事というのは、一本の仕事でみれば、どんなに力を注いでも注いでいなくてもギャランティは同じ。しかし、長い目で見ればちゃんと比例している、と奥山は語ります。「その結果が次の仕事になるから」というこの考えに安部も同じようです。

「昔、ミスチルの桜井さんがおもしろいこと言ってて、『アルバムの評価ってどのように感じますか?』って聞かれて、『自分は基本的には、そのアルバムの評価っていうのは、次のアルバムの売り上げで判断している』と」(奥山)

一番新しいアルバムが売れたら、前のアルバムが良かった、という考え方だそうですが、確かにリスナーとしては、新しいアルバムを買おうという気持ちは、前回のアルバムの出来に左右されますよね。

これに「僕も一緒だもん。買うもん。そうだね。お金とかよりも次の何につながるかだよね。本気でやることっていうのは」と、制作者、消費者の両方の立場からも納得できるようです。バンドの場合、ライブでの動員数はまさにそれが如実に表れますよね。

そんな話の流れから、以前、安部に来た、ある仕事の依頼でのエピソードが語られました。安部が大好きなアーティストから、「新譜のライナーノーツを書いてください」という依頼だったのですが、「その人のことは本当に大好きだし、ものすごい書きたかったんですけど、お金をもらって書くってことは、やっぱりそれが残っちゃうわけだし、その人になるわけじゃないですか、手を抜こうが本気だろうが」と安部。しかし…

「そのとき、曲作りとほかのライブといろんなことが重なってて。今の状態でそれをやってしまうと、その人にも失礼だし関わっている全員にも失礼というか…120パーセントの文章を書けないんじゃないかと思って、ものすごいやりたかったけど、対価をもらうことに対して『これはいけない』と思って苦渋の思いで断っちゃったこともあった」(安部)

同じような経験が奥山にも最近あったそうです。その仕事でもらえるギャランティがいくら高額でも、そこに自分が120パーセント満足したものを出せないと、かえってマイナスになることもある、とも安部は続けます。その仕事がやりたいことであればあるほど、全力が尽くせないようであれば断らざるをえない…そんな今の状況が「悔しい」そうです。

そんな安部に奥山は、そういったやりたいことをやれない分だけ、自分の中で絞り込んだ仕事をしているから、「やれなかったものの分だけ、今やれてることを頑張ろうってなるじゃん。頑張るとさ、クオリティだけでいうと良いモノがより作れるように、気持ち的にもなっていったり」と前向きに語ったのですが、そうすると、次に来る仕事の期待値がまた高くなってしまう、という悩みも同時に出てくると語ります。

満足できる仕事を突き詰めていくと、本当にキリがない世界ですよね。大御所になればなるほど、あまり新作を発表しなくなってしまう、という傾向もわかる気がします。今回も30分とは思えないほど濃い内容になったオンエアでした。

このほか番組では、「こんなに楽しかったの初めてかも!」と安部が語る、沖縄のネバヤンのライブの話や、奥山の「なんで音楽のアルバムはみんな値段が同じなの?」という疑問などについても語り合いました。

※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

【番組情報】
番組名:「ZOO ZOO ZOO」
放送日時:毎週金曜 25時30分-26時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/dc2/

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