日本人はアメリカンジョークを言わない方がいい?

J-WAVEで放送中の番組「SMILE ON SUNDAY」(ナビゲーター:レイチェル・チャン)のワンコーナー「THERMOS SMILE LABO」。1月22日(日)のオンエアは、神奈川大学教授の大島希巳江さんに、世界のユーモアの違いや、ユーモアのセンスの磨き方を教えていただきました。

■「日本人がジョークを言う」ということが海外ではウケているよう…

大島さんは、異文化コミュニケーションと社会言語学が専門で、落語家が海外で英語で公演をする際には、英語の指導にも携わっています。落語のユーモアを外国の人に伝えるのは大変そうですが、大島さんによると、そうでもないそうです。

「実は、外国の方には古典的な落語の方がウケが良いんです。古典落語は昔は2000くらいあって、今も300ぐらいの噺(はなし)が残っています。つまり、400年前の人も、現代人も、どんな人も面白いと思ったものが残っているんです。文化が違っても、人間の本質を突いている噺が多いのではないかと思います」(大島さん、以下同)

外国人から見ると、日本人はジョークを言わないイメージがあるらしく、落語を「sit down comedy」と説明すると「日本にもコメディがあるの?」という反応をされてしまうことがあるとか。さらに大島さんによると、日本人は親しくなってからジョークを言うようになりますが、海外では初対面の人との緊張感を解く一つの手段としてジョークが使われるとのことでした。

そんな大島さんは、外国人の前でジョークを言うときに心がけていることがあるそうです。

「日本人がアメリカンジョークを言ったところで『よく頑張って喋っている』という程度に見られてしまいます。それよりも、日本にまつわるジョークを言うのが一番ウケますよ」とのことでした。また、国によってジョークの雰囲気も違うようで、アメリカとイギリスに住んでいたことのあるレイチェルは、「イギリスはブラックジョークが多くて、同じ英語圏なのに、アメリカとは笑いのツボが違うんです」と話していました。

■「タイタニックジョーク」ならどんな国でも通用する?

また、さまざまな国の人の特性を分かりやすく表現した「タイタニックジョーク」も教えていただきました。豪華客船が沈みかけてしまい、さまざまな国のお客さんを海に飛び込まさせないといけない場合、どのようにして声をかけたら飛び込んでくれるか、というものです。

アメリカ人 飛び込めば、ヒーローになれる!
イギリス人 飛び込まないと、ジェントルマンとは言えないですよ!
ドイツ人 これは命令です!
イタリア人 美女が溺れてますよ!
日本人 みなさん、飛び込んでらっしゃいますよ!

と、これにはレイチェルも思わず笑っていました。

外国人との距離を縮めるためにも、ユーモアのセンスを得たいところですが、そのセンスは先天的なものというイメージがあります。ところが、大島さんによると、あとから身に付けることができるそうです。

「例えば、黄色いボールの『黄色』を、『黄色』と言わずに表現するとします。初めはひよこの色と言ったりしますが、8個めくらいから変な表現が出てユーモラスになってくるんです。ユーモアの定義は、常識から外れることなんです」

こうしたことからユーモアを磨くことができるそうです。「一緒に笑うのは、仲良くなるための近道」と、大島さん。みなさんもぜひチャレンジしてみては?

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【番組情報】
番組名:「SMILE ON SUNDAY」
放送日時:毎週日曜 9時-13時
オフィシャルサイト: http://www.j-wave.co.jp/original/smileonsunday/

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