音楽フェス、人気が衰えない理由

J-WAVEで放送中の番組「BEAT PLANET」のワンコーナー「BEHIND THE MELODY~FM KAMEDA」(ナビゲーター:亀田誠治)

2017年も、世界各国でさまざまな音楽フェスティバルについて、開催情報が徐々に解禁されています。フェスまで「もう待ちきれない!」という方に向けて、1月12日(木)のオンエアでは、一足早い世界のフェスの旅という設定で主要フェスをピックアップしました。

■「コーチェラ・フェスティバル」
ロサンゼルスから東へおよそ200km、カリフォルニア州インディオの砂漠地帯、コーチェラ・ヴァレーで、毎年4月中旬に開催されるのが、「コーチェラ・フェスティバル」。2週にわたって金土日に行われ、6日間の動員数は60万人。チケット売上は、なんと99億円! 「一生に一度は行きたいフェス」として有名です。

今年は、4月14日から16日と、21日から23日に開催。レディオヘッド、ビヨンセ、ケンドリック・ラマーがヘッドライナーとして出演することが発表されています。ライブパフォーマンス以外にも、会場内には巨大な彫刻やアートが飾られ、今では数多くのフェスで行われている「アートとの融合」は「コーチェラから始まった」とも言えます。

■「グラストンベリー・フェスティバル」
ロンドンから西へ、車でおよそ3時間、グラストンベリーの広大な農地で毎年6月に開催されるのが「グラストンベリー・フェスティバル」です。チケット争奪戦が繰り広げられることでも有名で、2016年のチケットは、13万5,000枚が発売開始わずか30分でソールドアウト。そして2017年開催のチケットも去年10月に発売されましたが、発売開始から1時間も経たずに完売しました。

今年は6月21日から25日の5日間開催されますが、来年2018年は、農地やフェスのスタッフを休ませるために、開催をお休みするそうです。しっかり環境問題と向き合って地域と共存している音楽フェスです。

■「フジ・ロック・フェスティバル」
新潟県の苗場スキー場で開催される、ご存じ、「フジ・ロック・フェスティバル」。毎年7月後半に開催されるフジロックは、世界一クリーンなフェスティバルを目指していて、ゴミの分別をはじめとする環境への取り組みが、世界的に評価されています。

昨年末にイギリスのリサーチ企業が発表した「世界の最重要音楽フェスティバル」では、コーチェラ、グラストンベリーに続いて3位にランクインしました。今年は7月28日から30日の3日間、行われることが発表されています。

そのほかにも、会場がピンクに染まる「ピンクポップ・フェスティバル」や、10日間にわたって行われるメキシコの「BPMフェスティバル」など、世界各国で音楽フェスティバルが盛り上がりを見せています。

さて、日本はもとより、世界中でこれほどまでになぜフェスが行われるのでしょうか? 昨今の世界的なフェスブームについて、亀田は「アーティスト、開催者、お客さんの3方向においしいビジネス」と分析しました。

CDや配信といったパッケージからの収益が激減した昨今は、「アーティストはライブやフェスで収入を得る」というビジネスモデルが定着しました。一度に多数のアーティストが出演するフェスは、開催する側にも、アーティストにも、お客さんにも、費用対効果が高く、例えばフジロックなどは、場所を提供する自治体にとっても「年一回の町おこしイベント」としてありがたい存在になっています。つまりフェスは、今の時代にフィットした音楽イベントなのです。

とはいえ、同じようなフェスがばかり開催されても、お客さんはすぐに飽きてしまいます。ここで生まれるのが健全な競争。場所、アーティスト、お客さんの「3つの顔」がそのフェスの「顔」になります。例えば野外フェスの素晴らしいところは、ホールやライブハウスで聴く音とは違った、開放感。そんな「3つの顔」が見えるフェスが長く愛されるフェスの特徴です。

さらにフェスそのものの人気がなかなか衰えない理由を、「僕はフェスは、ベテランと新しいアーティストが音楽をつないでいる神聖な場所だからだと思います」と亀田。上は70代のアーティストから下は10代のアーティストまで音楽が家族のようになって集まっている空間。そしてフェスに参加するお客さんもその家族の一員、と語りました。

さて、今年はどの音楽フェスに行きますか?

※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

【番組情報】
番組名:「BEHIND THE MELODY~FM KAMEDA」
放送日時:月・火・水・木曜 13時25分-13時35分
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/blog/fmkameda/

関連記事