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星野 源に言われて、考え方が変わった一言とは? 写真家・奥山由之が明かす

星野 源に言われて、考え方が変わった一言とは? 写真家・奥山由之が明かす

タイムフリー

J-WAVEで放送中の番組「ZOO ZOO ZOO」。この番組では写真家・奥山由之と、never young beachのフロントマン・安部勇磨が、ゆるいカルチャートークをお送りしています。2016年12月16日(金)のオンエアでは、「初めて味わった挫折」をテーマに語り合いました。

“狙っていこう”なんてお門違い

安部はnever young beachの前に組んでいたバンドでの体験を話しました。

「21、2のとき、自分より年下の人たちがバーっと出てきて、挫折っていうかすごい焦ってたの。うっすら気付いていたんだけど、やっぱりカッコつけたかったんだよね、僕はまだ」と当時を振り返る安部。その頃は、自分のキャラに合ってないなとは思いつつも、繊細なことや「世の中どうなってるんだ」といったことを歌いたかったそうです。しかし……。

安部:今もレコーディングしてもらっている、エンジニアの池田さんって人にすごいよく相談してたの。(中略)僕、ブーブーブーブー文句ばっかり言ってたの。うまくいかねぇって。その時に「おまえ、すげぇダセェよ」って言われたのが、けっこう心にグッときて。自分でも黙って見過ごしてきたことを言われたと思って。

そのときに「そもそもなんで安部ちゃんは音楽やってるの?」と言われ、安部は「なんかやりたくてやっちゃうんですよね」と返答。それに対して「誰かに言われてやってるわけじゃないんでしょ? それはどういうことかというと、安部ちゃんは(音楽を)生きるのと同じくらいの気持ちでやってるの。歯を磨く、ご飯を食べるみたいに」と池田さんに言われたそう。

さらに「そもそもお金を稼ごうと思って音楽をやるのはおかしいし、音楽を自分のペースで楽しくやって、それがたまたまお金につながったら運が良かっただけで、そうならないことがほとんど。そこを狙っていこうなんてお門違いだよ」とも言われたそうです。当時の安部は、バンドメンバー全員を養えるくらい成功したい、と思っていただけに、その言葉はすごく刺さったようです。

その言葉をきっかけに、「自分のペースで作って、作ったものを自分の好きな人とかに聴かせるくらいの気持ちで作ろうと思って。それを聴かせた結果、嫌われても『俺の才能がないとか、好みの違いだな』って思えるようになってきて。それが、今のnever young beachになってますね」と安部は話しました。

「“なんとなく”はよくない」と思った星野 源の一言

奥山は、5年ほど前に「すごく勉強になった」という、“被写体の人に言われて一番覚えている言葉”についてトーク。その人物とは星野 源さん。奥山が星野さんを初めて撮影したときのことだそう。撮影場所は多摩川沿いの河原でした。

奥山:星野さんがウロウロと歩いていて、たまたまよろめいた瞬間に、背景のバランスに対しての体が斜めになった感じっていうのがすごいカッコよかったわけ。でも俺、その瞬間を逃しちゃって……。『星野さん、ごめんなさい。斜めの感じをもう一回いいですか?』みたいなのを言ったときに、全然トゲのある言い方じゃなく、星野さんは普通に返答としてボソッと『理由がないとできないな』って言ったの。

その一言でハッとして、「“なんとなく”はよくない。一緒に作っている人たちに、“なぜそういうことをしなきゃいけないか”っていう理由を説明できる限りはするようにしよう」と奥山は思ったそうです。

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