J-WAVE土曜20時からの番組「ALL AREA PASS」(ナビゲーター:藤田琢己)。5月7日のオンエアでは、サカナクションツアー「SAKANAQUARIUM 2015-16 “NF Records launch tour”」になんと半年間かけて密着した、ライブ音源とその裏側を一挙公開しました。
今回は、ベースの草刈愛美さんの産休を終えて、1年半ぶりのツアー。2015年にアリーナからはじまり、その後ホールに場所を移して長い長いツアーを終えました。それも、公演毎に演出が増していき、成長していくツアーだったようです。というのも、リハーサルの音源を聴くと……
「『アイデンティティ』中も踊り子さんがいるってどうですか?」とメンバーからの提案の声が聞こえました。どうやら、予定になかった曲にも踊りを足したいようで…「即興でやってみる?」とスタッフらしき男性が答えます。「やってみたい」と更に強く押すメンバー。 そして、踊り子さんに直接「最後のラーラララーラーのとこ、僕に合わせてやって」と具体的にお願い。
こんな形で、その場での演出の変更、メンバー同士での忌憚のない意見の言い合いが飛び交っておりました。1本1本のライブを良くしていこうという想いの現れなのでしょう。
その妥協のない演出の中には、太鼓、踊り子、獅子舞といった「和」の要素がかなり含まれており、ツアーのオープニングアクトは和太鼓集団「GOCOO」任されていました。
GOCOOのリーダーKaolyさんは「和太鼓は日本でできた最初のダンスミュージックだと思っているから、サカナクションの音と和太鼓の音で、サカナクションのファンの皆があんなに踊ってくれるのは最高の時間だった」と語ります。草刈さん自身が和太鼓を打つことになった演出に関しては、「決まったときはどうなることだろうと思ったけど、(太鼓の振りを)本当に完璧に覚えてくれて、見る度に太鼓打ちになっていて嬉しかった」と喜びでいっぱいだったようです。
そんな刺激的なライブとは反対に、その裏で行なわれていた円陣はとっても緩いものでした。初日には……
山口一郎:「初日りましょう」(低めの声で)
メンバー:「しょーにち!」(普通くらいの声で)
山口さんは2016年、年明け一発目の仙台公演でも、この番組の密着取材に対しては「仙台でライブできるっていうのは僕たちにとってはある種特別なことなので、良いライブになれば良いなと思っています。今年は実験的に新しいことに取り組んでいければと思っています」と熱く語っていたはずでしたが、円陣となると…
山口:「私事ではありますが、年明けはゆっくり休みたい」
更に別のライブでは円陣のタイミングで…
山口:「なんと、来年10周年ですよ。10周年記念鍋会をやりましょう」
とライブには全然関係のないコメント。「こじんまりやりましょう!」と他のメンバーがツッコむ場面も(笑)。
番組ナビゲーターの藤田琢己も、普通のアーティストはテンションをマックスにまであげてからライブに望むものなのに、彼らは毎回それをやらない、苦笑いしながらステージにのぼっていくのは彼らくらいだと、驚きをあらわにしていました。
それでもツアー最終公演を終えて、 産休していた草刈さんは、「いやぁ、すごいな。いつもお家にいるときとライブの落差がすごいなと、有り難いなと思ってますけども」と噛み締めるように話しはじめ、「一番後の方まで、なんとかこう目を凝らして見ながらやってました」とファン思いのコメントも。
さらに「私自身、ツアーを貫徹できるか自信がなかったんですけど、みんなに支えられてツアーを終えることができてよかった」「途中、体調を崩してバンドどころかミュージシャン人生について考えましたけど、これからもいけそうです。よかった」とも。
メンバーそれぞれ、色んな思いを抱えて走ってきたツアーだったのでしょう。最後に、ボーカル・ギターの山口さんが、この先のサカナクションの未来を示唆するようなコメントをしていました。
「(まず、このツアーへの不安を振り返って)サカナクション終わるかもって話ありましたけど、(草刈さんが担えることが減るとなり)無理だと思ったよ、ほんとに。それぞれ担ってることはあるけど、今まで愛美ちゃんがバンドの中で占めてた割合は大きかったから。このスタイルでやっていけるのか、皆が頑張れるのか。頑張れると思ってはていたけど、ほんとにやばいときってやばくなるから、そういうときに『やれよ』って言えるのか、『しんどいからこの辺で良いよ』って妥協してしまわないか不安だった。1回でもそれやったら続いちゃうから。そんな気持ちでツアーを続けたら、アルバム作れるのか?とも思ったし、不安になることが多かった」
しかしそんな不安の中…
「ツアー中にホテルで作らなければならない曲があって、かなりギリギリの状態でやっていた。でも、その次の日のライブがすごい良くて、苦しいのに良いものができたから、今後のいいスタイルを見つけられた」
と語り、最後に…
「バンドは基本、CDとライブでしか表現できる空間がない。でも、僕らはCDとライブ以外で伝えたい、そう思った。1年半ライブをやらなくても来てくれる人がいる。この人たちに、ライブや音源(CD)以外で音楽の楽しさを伝えられる何かがしたい。だって何でもできるもん、僕ら。その人たちに、音楽を通じて色んなことに興味もってもらえる、ハブみたいなバンドでいられたらなと」
このライブは、映像作品となって発売される予定なのだそう。彼らの素晴らしいライブ、そして美しい精神世界を観たい方は是非、検索してチェックを!
【関連サイト】
「ALL AREA PASS」オフィシャルサイト
http://www.j-wave.co.jp/original/allarea/
今回は、ベースの草刈愛美さんの産休を終えて、1年半ぶりのツアー。2015年にアリーナからはじまり、その後ホールに場所を移して長い長いツアーを終えました。それも、公演毎に演出が増していき、成長していくツアーだったようです。というのも、リハーサルの音源を聴くと……
「『アイデンティティ』中も踊り子さんがいるってどうですか?」とメンバーからの提案の声が聞こえました。どうやら、予定になかった曲にも踊りを足したいようで…「即興でやってみる?」とスタッフらしき男性が答えます。「やってみたい」と更に強く押すメンバー。 そして、踊り子さんに直接「最後のラーラララーラーのとこ、僕に合わせてやって」と具体的にお願い。
こんな形で、その場での演出の変更、メンバー同士での忌憚のない意見の言い合いが飛び交っておりました。1本1本のライブを良くしていこうという想いの現れなのでしょう。
その妥協のない演出の中には、太鼓、踊り子、獅子舞といった「和」の要素がかなり含まれており、ツアーのオープニングアクトは和太鼓集団「GOCOO」任されていました。
GOCOOのリーダーKaolyさんは「和太鼓は日本でできた最初のダンスミュージックだと思っているから、サカナクションの音と和太鼓の音で、サカナクションのファンの皆があんなに踊ってくれるのは最高の時間だった」と語ります。草刈さん自身が和太鼓を打つことになった演出に関しては、「決まったときはどうなることだろうと思ったけど、(太鼓の振りを)本当に完璧に覚えてくれて、見る度に太鼓打ちになっていて嬉しかった」と喜びでいっぱいだったようです。
そんな刺激的なライブとは反対に、その裏で行なわれていた円陣はとっても緩いものでした。初日には……
山口一郎:「初日りましょう」(低めの声で)
メンバー:「しょーにち!」(普通くらいの声で)
山口さんは2016年、年明け一発目の仙台公演でも、この番組の密着取材に対しては「仙台でライブできるっていうのは僕たちにとってはある種特別なことなので、良いライブになれば良いなと思っています。今年は実験的に新しいことに取り組んでいければと思っています」と熱く語っていたはずでしたが、円陣となると…
山口:「私事ではありますが、年明けはゆっくり休みたい」
更に別のライブでは円陣のタイミングで…
山口:「なんと、来年10周年ですよ。10周年記念鍋会をやりましょう」
とライブには全然関係のないコメント。「こじんまりやりましょう!」と他のメンバーがツッコむ場面も(笑)。
番組ナビゲーターの藤田琢己も、普通のアーティストはテンションをマックスにまであげてからライブに望むものなのに、彼らは毎回それをやらない、苦笑いしながらステージにのぼっていくのは彼らくらいだと、驚きをあらわにしていました。
それでもツアー最終公演を終えて、 産休していた草刈さんは、「いやぁ、すごいな。いつもお家にいるときとライブの落差がすごいなと、有り難いなと思ってますけども」と噛み締めるように話しはじめ、「一番後の方まで、なんとかこう目を凝らして見ながらやってました」とファン思いのコメントも。
さらに「私自身、ツアーを貫徹できるか自信がなかったんですけど、みんなに支えられてツアーを終えることができてよかった」「途中、体調を崩してバンドどころかミュージシャン人生について考えましたけど、これからもいけそうです。よかった」とも。
メンバーそれぞれ、色んな思いを抱えて走ってきたツアーだったのでしょう。最後に、ボーカル・ギターの山口さんが、この先のサカナクションの未来を示唆するようなコメントをしていました。
「(まず、このツアーへの不安を振り返って)サカナクション終わるかもって話ありましたけど、(草刈さんが担えることが減るとなり)無理だと思ったよ、ほんとに。それぞれ担ってることはあるけど、今まで愛美ちゃんがバンドの中で占めてた割合は大きかったから。このスタイルでやっていけるのか、皆が頑張れるのか。頑張れると思ってはていたけど、ほんとにやばいときってやばくなるから、そういうときに『やれよ』って言えるのか、『しんどいからこの辺で良いよ』って妥協してしまわないか不安だった。1回でもそれやったら続いちゃうから。そんな気持ちでツアーを続けたら、アルバム作れるのか?とも思ったし、不安になることが多かった」
しかしそんな不安の中…
「ツアー中にホテルで作らなければならない曲があって、かなりギリギリの状態でやっていた。でも、その次の日のライブがすごい良くて、苦しいのに良いものができたから、今後のいいスタイルを見つけられた」
と語り、最後に…
「バンドは基本、CDとライブでしか表現できる空間がない。でも、僕らはCDとライブ以外で伝えたい、そう思った。1年半ライブをやらなくても来てくれる人がいる。この人たちに、ライブや音源(CD)以外で音楽の楽しさを伝えられる何かがしたい。だって何でもできるもん、僕ら。その人たちに、音楽を通じて色んなことに興味もってもらえる、ハブみたいなバンドでいられたらなと」
このライブは、映像作品となって発売される予定なのだそう。彼らの素晴らしいライブ、そして美しい精神世界を観たい方は是非、検索してチェックを!
【関連サイト】
「ALL AREA PASS」オフィシャルサイト
http://www.j-wave.co.jp/original/allarea/