「だいたい主語がない」 子どもの会話にOvall・mabanuaが感じる親子のグルーヴとは?

OvallのShingo Suzuki(Ba)、mabanua(Dr)、関口シンゴ(Gt)がJ-WAVEに登場。mabanuaは子どもの会話に感じるグルーヴや音作りへの思いを、関口はプロデュースへの挑戦やライブで涙するエピソードを語った。

Ovallが登場したのは、クリス智子がナビゲーターを務める『TALK TO NEIGHBORS』。この番組は毎週ひと組、クリスが今、声を届けたい人を迎える30分のトークプログラム。月曜から木曜はラジオでオンエアし、翌金曜には放送した内容に加えて、限定トークも含むポッドキャストを配信している。

ここでは、10月28日(水)にオンエアしたトーク内容(ポッドキャストのエピソード3)をテキストで紹介する。

・ポッドキャストページ

mabanuaがリズムを感じるのは「子ども」

Shingo Suzukiにフォーカスした2日目に続き、3日目となるこの日は、前半はmabanua、後半は関口シンゴを中心に話を伺っていった。まずは、OvallがInstagramで展開している企画「Ovall Journey」で寄せられた質問からピックアップ。mabanuaは、ある質問が印象に残っていると話す。

mabanua:これ、けっこう自分の周りでもいちばん話題になった質問で「“リズム”を感じる瞬間は?」。僕は「子ども」ですかね。

クリス:子ども?

mabanua:やっぱりグルーヴが大人と違うので、うちの奥さんと話しているときにも、唐突にカットインしてくるんですよ。誰のグルーヴ感なんだろう、というか「そこ?」みたいな。

クリス:それをグルーヴとリズムで捉えるところが、かっこいいです。

mabanua:だいたい主語がないんですよね。

クリス:今おいくつぐらい?

mabanua:今、上が10歳で下が7歳なんですけど、「あのピカピカした光る、東京のなんとかの」とか言うんですけど、何の話をしているんだと(笑)。「あ、スカイツリーね」みたいな。大人って、生きていくとやっぱり整理整頓されていくじゃないですか。されていない状態っていうのがすごくよくて。そこが音楽にも通じる……音楽教育を受けていない状態で音楽を作ったほうが、実は面白かったりするんじゃないかとか、そういうことを考えるきっかけになりましたね。

クリスは、子どもが生まれ、日常で異なるリズムやグルーヴを感じるようになったことで、曲作りに変化があったのかを尋ねた。

mabanua:実は関口と、地元の幼稚園に演奏会をしに行ったこともあったんです。演奏していると、面白いときは本当にニコニコしながら見るんですけど、明らかにうるさい、つまんないときは本当に残酷な反応をしますね。子どもたちを「わっ」って思わせるような音作りって何だろうっていう。大人だと、たぶん忖度してわからない部分というのは、子どもは正直です。

関口:何年やった、あれ?

mabanua:3、4回やったよね、毎年。僕がドラムのサンプラーを持っていって、子どもの声を全部録音しました。「ドン!」とか「パン!」とか言ってもらって、目の前でサンプラーに入れて、僕がドラムセットみたいに演奏すると「ドンパンドンパン!」って声が楽器になるわけですよ。そういうときの子どもの表情から、「自分にはこれが必要なんだ」っていう。「作らなきゃ」というところから「作りたい」という衝動に駆られないとダメだなっていうのは、ここ最近変わってきたことですかね。

Ovall - Needed [Official Music Video]

中学生で作った初めての曲がプロデュースへの原点

続いてクリスは、「最初に自分が『作りたい』と思って作った曲は、どんな曲だったんですか?」とmabanuaに尋ねた。

mabanua:中学生のときに、みんな好きなアーティストのコピーバンドをやるじゃないですか。でも「オリジナル曲を1曲やってみない?」という話になって、コピーバンドから脱却するときに初めて作った曲ですね。

クリス:mabanuaさんは歌っていたわけじゃないんですね。

mabanua:じゃないんですよ。ボーカリストがちゃんといて。「ちょっと歌詞書いてよ」と言って、すごく恥ずかしい歌詞を書いていましたね。中学生のラブソングとかやばいですからね(笑)。

クリス:そんなの誰でも書いていましたよね(笑)。

mabanua:それが最初ですね。

クリス:自分が作った曲に違う人の言葉がのるっていう体験は、もうそこでしているわけですね。

mabanua:そうですね。なので、そこからプロデュース気質はちょっとあったかもしれないですね。

クリス:早いですね(笑)。プロデュースするのと自分の曲というのは、最初からそういうふうに両方考えていたんですか?

mabanua:自分の作りたい欲が、自分が決して前に出ることだけではないというか。自分が後ろにまわることで達成感を得られるっていうのは、プロデュース業で得た、いい感覚ですね。プロデュース業は裏方ではあるけども、自分がやった仕事を持ってアーティストは世に出ていくわけで、そのアーティストにとっては自分の作った音が一生の名刺代わりになるわけです。そういう意味では、その人の人生もちょっと背負っているということでいうと、手は抜けない。そういう感覚は自分の作品でも同じ感覚でいないといけないし、プロデュースするアーティストの気持ちにより立ち返られるのが、自分のソロワークだったりするっていうのはありますかね。

続いてクリスは、ドラマーとしてステージに立つmabanuaに、全体を見渡せるからこその感覚があるのでは、と話を振った。

mabanua:全体を見るという、ドラムはよりそういう感覚でいないといけないと思います。楽器にフォーカスしちゃいけないんですよね。「あ、ここミスしちゃった」って自分のミスよりも、もっと全体がどうなっているか。

クリス:Shingoさんと関口さんから見るmabanuaさんって、どういう感じなんですか?

Shingo Suzuki:本当に、安心して任せられるっていうのはあります。ドラム以外に関しても、小さいことでも「あれ、忘れているかな?」と思うと、しっかり覚えてくれていて、ちゃんとやってくれる。あとドラムは、堂々と出し切らないと全体が揺れちゃうんです。曖昧にごまかせない楽器なので、その肝が据わっているという意味では、やっぱりどっしりしてくれていてありがたいなっていうところはありますよね。

mabanua:ソロワークのときはフロントに立って歌いますけど、やっぱりドラマーがこうあってほしいんだなというのは、そのときにわかりますもんね。立ち位置を変えると。昔は、楽器はひとつに絞って、それを極めてやらないとダメだぞって言われていたんですが、けっこういろんなことをやることでいいことって世の中あるんだなと思っています。だから人間関係も、ミュージシャンとばっかりしゃべるより、違う業種の人としゃべる。クリスさんとか、建築家の方とか、料理人の方とかとしゃべるほうが、音楽にまた還元できたりするんですよ。

音楽のせいで人生が少し面倒になった経験は?

続いて、関口シンゴにフォーカス。Ovallの3人のなかでは、比較的あとからプロデュースを始めたという関口が、そのきっかけを振り返った。

関口:最初、origami PRODUCTIONS(Ovallが所属するレーベル)の社風というか、各々いろいろ全部できたほうがいいっていうのがありました。「いやいや、俺がドラムの打ち込みなんて無理でしょ」「本当にギターしかできない」って、今もそうなんですけど。

クリス:ギターでやっていらしたのに「ドラム?」みたいな。

関口:そうです。だけど、一人立ちしないといけないと思って。レーベルの人たちを見ながら、「こうやってやるんだ」「こういう機材使うんだ」ってちょっとずつ覚えていった感じです。あいみょんの仕事もかなり初期のころにもらったんですが、とりあえず「いただいた仕事は全部できます」って返しました。

クリス:追い込みますね。

関口:CMの仕事とかも、「ピアノとか弦が入っているやつなんですけど、できますか?」「できます」みたいな感じで言って(笑)。やっぱり作り始めるとすごく楽しいんですよ。だから「こういう一面が自分にあったんだ」と思って、10年ちょっと続けられている感じです。全部のポジションを1回経験したうえで、監督的な視点も必要みたいなことなんだと、わりと最近気づいています。

話題は、『Ovall Journey』の質問「音楽のせいで人生が少し面倒になった経験は?」へ。

関口:仕事で四六時中、音楽に触れているので、休憩しようというときにも、たとえばリビングで曲が流れていたり、車でラジオが流れていたり。場合によっては、今のトレンドの曲とかが流れてきちゃうと「今やってる仕事、こっちじゃないかな……」みたいな自問自答が始まっちゃうときがあります。そうするとリフレッシュにならない、そのジレンマというか。そこがいちばん面倒なのかな。

クリス:これは職業病で、みなさんそうでしょうね。

関口:それが仕事としてやる前との違いかなとは思うんですけど、ただ自分がいちばんリフレッシュになるのも、実は音楽を聴きに行ったときです。ブルーノートやコットンクラブとかに自分の好きなピアノトリオとかが来たときに、毎年1回は必ず行くようにしていて。毎回泣くんです。涙が出ちゃうんです。

mabanua:見たことないな。

関口:絶対に見せないようにしなきゃと思って(笑)。

関口は10月28日(水)に『April Coffee (Toshiki Soejima Remix)』をリリース。2023年発売のアルバム『tender』に収録された楽曲を、ギタリストのToshiki Soejimaがリミックスした作品だ。

April Coffee (Toshiki Soejima Remix)

Ovallの最新情報は公式サイトまで。

クリス智子がお届けする『TALK TO NEIGHBORS』は、J-WAVEで月曜~木曜の13時よりオンエア。ポッドキャストでも配信中。







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2026年11月4日28時59分まで

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番組情報
TALK TO NEIGHBORS
月・火・水・木曜
13:00-13:30

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