NHKの連続テレビ小説『ブラッサム』主演の石橋静河、役に“コネクト”した瞬間を語る「書くことは身体的な作業」

俳優の石橋静河が、俳優としてデビューしてからの10年間を振り返ったほか、9月28日(月)より放送開始となる連続テレビ小説『ブラッサム』(NHK)の撮影秘話を語った。

石橋が登場したのは、8月21日(金)放送のJ-WAVE『START LINE』(ナビゲーター:haru. & miya〈代演〉)の「AWESOME COLORS」。自分らしく輝くゲストのストーリーを掘り下げるコーナーだ。

J-WAVE『START LINE』は7月から、お休み中の長谷川ミラに代わり、『HIGH(er)magazine』編集部のharu.とmiyaがナビゲートしている。

デビューから10年、演技を続けるなかで見つけた自身の強み

石橋静河は、2015年に俳優デビュー。2017年、初の主演作『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』でブルーリボン賞ほか、多数の新人賞を受賞。以降、映画『きみの鳥はうたえる』、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK)などの話題作に出演。そして、2026年後期の連続テレビ小説『ブラッサム』(NHK)では主人公・葉野 珠を演じる。

プライベートでも親交が深く、石橋のことを“しし”と呼ぶ仲だと語る、ナビゲーターのharu.とmiya。2023年には、ふたりがホストを務めるポッドキャスト番組『take me high(er)』に石橋がゲスト出演している。haru.は、そもそもの出会いは2019年の「瀬戸内国際芸術祭」に石橋が出演している舞台を観に行ったときだという。

石橋:ふたりが観に来てくれて、「はじめまして」(の挨拶を)したんだよね。

miya:そう。まさか会えるとは思っていませんでした。haru.さんが「とにかく観たい!」って言って、「せっかくだから」と観に行ったら、いろいろなご縁があってお会いすることができて。記念に写真とかも撮って、みたいな感じでした。

石橋:はるばる瀬戸内まで観に来てくださって、うれしかった。

haru.:私は『きみの鳥はうたえる』を映画館で観て、普段そんなことを思わないんですけど、「私、いつかこの人と会うんだ!」というすごい思い込みをして(笑)。

石橋:(笑)。ありがとうございます。

石橋は2025年に俳優デビュー10周年を迎えた。「この10年間、どうでしたか?」というharu.の質問に、石橋は「あっと言う間でした」と答える。

石橋:ただ、20代全部という感じだったから、自分自身の成長と、作品に出て役者としての成長が重なって、色濃い10年でした。

haru.:最初のころは、演技は手探りだった?

石橋:日本には演劇学校もほとんどなくて「現場に行って学びなさい」という感じだから、手探りでしたね。最初のころは何もわからないから、ただ必死な感じで数年が経ち、あっという間に10年という感じでした。

haru.:そのなかで、自分の強みを見つけたタイミングはありましたか?

石橋:強みというか、数年前に「自分の軸はこれだな」と思ったのは、やっぱり体ですね。4歳から18歳までバレエをずっとやってきてお芝居を始めたから、「どこか一緒だろう」と思っていたけど全然そんなに甘い話じゃなくて。お芝居をするうちに「全然違うものなんだ」と思っていたんです。でも、やっぱり踊りもお芝居も身体表現ですし、「体が動くから感情が生まれて、言葉が出てくる」という順番だなってわかったんです。そのときから「やっぱり(自分の軸は)体です」となりました。

宇野千代の役にコネクトできた、とある瞬間

石橋が主演を務める連続テレビ小説『ブラッサム』(NHK)は、9月28日(月)より放送開始。現在、大阪のスタジオに缶詰状態で絶賛撮影中だと語る彼女へのインタビューは、『HIGH(er)magazine』最新号で読むことができるという。

haru.:次の朝ドラのモデルは作家の宇野千代さんという方で。インタビューで、その役を演じるときも「書くことはすごく身体的なんだな」と言っていて、すごく印象深かったです。

石橋:今回、私は宇野千代さんをモデルにした葉野 珠という役を演じるのですが、千代さんの字はすごく特徴的なんですよ。それで、千代さんの字と私の字と、指導していただいている書道の先生の字の「真ん中を目指そう」ということで、どんな字にするのかをずっと探っていて。文学は頭で考えるものというイメージでしたが、書道の先生に基本から教えてもらうなかで、「書くことは身体的なんだな」と思ったら、千代さんにコネクトできる気がしました。

haru.:その話、役のつかみ方が「っぽいな」と思ったんだよね。今は手書きで書くこともほとんどなくて、私もPCと向き合うことがデフォルトになっているから、その言葉を聞いて「書くことってすごく能動的な作業だったな」と思い出してハっとしました。

miya:「寄せていく」ということも役作りになっていくっていうのが、俳優さんのやることは演技だけじゃないというか、本当に計り知れないと思いました。

石橋:(役作りは)本当に正解がないから、どこから入るのかもその人の自由だけど、私は「どういう姿勢なのか」「どういう歩き方なのか」というところから見えてくる気がします。たとえば、猫背の人はどちらかというと内気だったり、すごく責任のある仕事をしている人はきっと胸を張ってどっしりとした声でしゃべったり、そういうふうに役を見つけていくことがどんどん増えてきましたね。

撮影のため、東京と関西を行ったり来たりと多忙な生活を送る石橋に、haru.は「どのように自分のための時間を作っている?」と訊く。

石橋:最近は、あんまりオンとオフって分けていないかも。私生活においてもお芝居をするうえでも、「いかに力を抜くか」ということがテーマだから、イライラしたら「緊張しているな」と捉えたり、悲しくなったときには「どこか固くなっているな」と思ってストレッチや深呼吸をしたりして、こまめにリセットするようにしているかもしれないですね。

haru.:それって準備しすぎないということでもないし、でもやっているうちに息が浅くなって、みたいなこともあるから難しいと思うんだよね。

石橋:でも私は最近、みんなもっと力を抜いてもできるんだと思うんです。みんな本当はもっとできるけど、力むと動きも思考も固くなるでしょ? そういうことばっかり考えています。

haru.:やっぱり、体が軸になっているんだね。

『ブラッサム』主人公のモデル・宇野千代の生家で得た大きなパワー

山口県岩国市に生まれ、自由を求め続けて明治から平成を駆け抜けた作家・宇野千代。彼女をモデルとした連続テレビ小説『ブラッサム』の主演が決まったとき、石橋はどのように感じたのだろうか。

石橋:まったく想像していない未来だったので、「え!?」となって本当にびっくりしました。でも、ちょうど「自分はどうやって生きていこうかな」みたいな兆しが見えてきたときにお話をいただいたので、「これは新しい扉を開けということだな」と感じました。千代さんのことを知れば知るほど、本当に最高な女性だなと思って、「この方のすばらしく底抜けに明るいパワーが今の時代に届いたら、たくさんの方が元気になるだろうな」と思って、ぜひやりたいと思いました。

haru.:岩国の千代さんの生家にも一緒に行ったけど、そこで働いているおばちゃまたちもパワフルだったよね!

石橋:それぞれの方たちに、千代さんの魂がちょっとずつ入っていた。

haru.:私たちもすごく歓迎されて、(生家の方々に)「次の朝ドラは、なんと千代さんがモデルになっているんですよ~」って言われて、「そうなんですね!」って(笑)。

miya:「(主演は)私~」ってなっちゃうね(笑)。

haru.:正直、「この人が(主演ですよ)」って言おうかかなり迷ったけど、さすがにどういうドッキリかと思われるから、そのときは言わなかった(笑)。

石橋:でも、そういうふうに喜んでくれているのを感じてうれしかった。

miya:ただ遊びに行ったひとり(の観光客)として歓迎されて、「次の朝ドラが」と喜んで話してくださっているのを見られるのは、すごく幸せな気持ちになれそう。

石橋:うん。

haru.:私までパワーをもらっちゃいました。

現在、怒涛の撮影スケジュールをこなす石橋。歴代の朝ドラの主演を務めた俳優たちに「本当に、みんな偉い」という感想を抱いたそう。

石橋:私はもう30代だけど、20代や10代で(主演を)やっている人たちもたくさんいて、まだお芝居を始めて間もない人たちもこの激動のスケジュールをこなしていたのは、「みんな偉い」としか思わない。

miya:これまでたくさんの作品があったことはもちろん知っていたけど、『ブラッサム』が115作目だと聞いたときに、先人たちがそれだけの作品を送り出してきていたことにも驚きました。すごく楽しみです。

haru.:『ブラッサム』に出演されるにあたって、私たちの『HIGH(er)magazine』にも出てくれます。ぜひチェックしてください。和装で出てもらって、浴衣が似合っていたんですよ。

miya:本当に素敵でした。

石橋:楽しかった!

最後に、今後の展望を訊かれた石橋は「今は本当に『ブラッサム』で頭がいっぱいですが、海外でもっといろいろな国の方とお仕事がしたいです」と、力強く語った。

石橋静河の最新情報は公式ホームページから。

HIGH(er)magazineの最新情報はInstagram公式アカウント(@higher_magazine)まで。

『START LINE』のコーナー「AWESOME COLORS」では、自分らしく輝くゲストをお迎えする。放送は毎週金曜の17時30分ごろから。
番組情報
START LINE
毎週金曜
16:30-20:00

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