毎年11月11日は、4つ並ぶ1をベースの弦に見立てて「ベースの日」だ。J-WAVEの番組『BEAT PLANET』にて、音楽プロデューサーでベーシストの亀田誠治が2013年に提案し、「ベースという楽器の素晴らしさを知ってもらい、もっと音楽の楽しさを分かち合うきっかけを作っていこう」という目的でクラウドファンディングを通して賛同を集め、2014年に日本記念日協会に認定された。
2023年11月10日(金)、11日(土)の2日間は、ベースの日を記念して、豪華ベーシストが集まるライブイベント「THE BASS DAY LIVE 2023」が渋谷Spotify O-EASTで開催された。
J-WAVEナビゲーター・藤田琢己によるレポートをお届けする。(J-WAVE NEWS編集部/以下、ライブレポートの敬称略)
ライブの様子は一部、J-WAVEでオンエア。11月19日(日)28時ごろまで、radikoで再生可能だ。
満員の渋谷Spotify O-EAST、2日間の司会はJ-WAVEナビゲーターでベーシスト、われらがクリス・ペプラーさん!自身が演奏したベースジングルに乗せて登場し、拍手喝采の中スタートしました。
最初に登場したのは須長和広。普段ウッドベーストリオで活動している安カ川大樹、古賀圭侑と並んで温もりのあるベース音を響かせてスタート。温もりのある心地よい低音のアンサンブルに歓声が響きました。
3曲目には、クイーンのDon't Stop Me Nowを3人で弓を使いながら演奏ここで手拍子が沸き起こります。
続いてのニューシネマパラダイスを3人が演奏し始めると、突如天の声が聞こえ始め、休日課長の愛の告白かと思いきや、よく聞いていくとベースとの思い出と人生を語りながらステージに登場、ステージでの大演説にフロアは大爆笑に包まれました。
ここからは4人でのセッションがスタート。休日課長が、「大好きなベースリフの曲をやります!」とレッチリの「SUCK MY KISS」がスタート、弓引き、指引き、エレキベースのズンズンとした低音グルーヴに会場もヒートアップ。最後は「SUCK MY KISS!!!」と4人がシャウト!ラストの演奏はビートルズのLADY MADONNAをセレクトしていました。
中央にセッティングされた椅子にスポットライトが当たり、RADWIMPS武田祐介が登場。一瞬の静寂の中、独奏がスタート。滑らかな指の運びでバッハの無伴奏チェロ組曲をベース一本で弾くスタイルで進んでいき、ハイポジションでの高音、甘く深い響き、芯のある音が目くるめく残響と重なりながら、緩急自在に演奏していきます。「出るたびにどうやって出演しようか悩むのがベースデーライブ、今までツインベース、4人ベースときたので、今回は1人でやってみました」と伝える一方で、「普段は5弦ベースだが、今日使ってるベースはバッハの無伴奏組曲を演奏するのに適したベースがないなと思って、今日のために作ってもらった」という4弦ベースを用いてテクニカルな後半の演奏がスタート、スピーディーな指捌きでクラシックもパワフルに響いていました。
「高校生の時に演奏してうまくいかなかったバッハのトラウマと戦っている」と笑いを誘っていましたが、そこはさすがのキャリア、研鑽を積んだ滑らかで力強い演奏に会場全体が惹きつけられていました。
続いてはステージにずらりとさまざまな打楽器が並ぶのを挟むようにしてWONK井上幹とSOIL&PIMP SESSIONSの秋田ゴールドマンの二人が登場。秋田ゴールドマンがウッドベース、井上幹は6弦ベースでセッションスタート、お互いが目配せをしながら演奏して行き、途中から秋田の足元にある吹子のような楽器から独特のファーっとした音が鳴り、小型のシンバルを両手に鳴らしながら民族衣装を着た川村恒平斎が登場。その反対側には角銅真美、二人が鳴らす金属音と吹子、そしてベースの音がどこか違う世界へ連れて行ってくれるようです。
そこからは用意したさまざまな打楽器とベースのセッションがスタート、ゆったりとした演奏に声と金属製の打楽器、国もジャンルも超えた無国籍のリズムに肌を合わせながらベースのフレーズを導き出して行くベーシストの二人。実験的だけど、どこかに躍動を感じ思わず体が動くパーカッションとベースのフリー演奏。
川村と角銅は色々な楽器の位置に移動し、演奏を止めない二人のベースの音に打楽器を絡ませて行きます。
銅鑼のような楽器とマリンバに井上のベース、様子を見るように始まったセッションはやがて特定のリフレインを見つけ次第にアップテンポになって行きます。照明もそれに合わせて変化、徐々に熱を帯びて……「こんな感じです」と言う秋田の一言で長いセッションがひと段落、割れんばかりの拍手が沸き起こりました。
マーティンルーサーキング牧師の名演説のサンプリングから始まったDJ YonYonのラップ入りのヒップホップトラックにベースを合わせていくサカナクション草刈愛美。
ヒップホップに草刈愛美のベースという斬新な組み合わせから始まり、高まる会場の熱と緊張感。そして自己紹介をして和やかになる会場。
ソニックマニアでYonYonのステージを見てやりたかったという「Dreamin'」を演奏。 左右に位置したボーカルとコーラス、女性二人の甘い声が打ち込みダンスミュージックに、シンセベースも駆使しながら生のベースグルーヴを加えて演奏が進んでいきます。
そしてサカナクションのリミックスアルバムの中でYonYonがリミックスした「エンドレス」にリアレンジを施して演奏。エンドレスをリミックスするに至った経緯もMCで触れつつ、ここで、mabanuaが登場。今回のために新曲を3人で作ったという曲を披露しました。ベースを弾きながらのメインボーカル、ネオソウルなブラックミュージックのゆったりとしたリズムとピアノリフ、そしてYonYonの歌が入ってきて、草刈の歌声にmabanuaのコーラスが重なり、美しく響く歌声が印象的でした。
新曲の2曲目はスピード感のある曲調で都市的なサウンドに一変するインスト曲。変拍子でプログレッシブな演奏に中盤からYonYonのボーカルが入ってきます。途中でポエティックなボーカルになり、未来に平和を祈るメッセージとスピード感のある演奏で会場を圧倒しました。
草刈は他の二人に「何やりたいですか」とヒアリングをしたと言い、その答えとして「サカナクションの曲をやります」という一言に喝采が起きます。「ベースのソロが入っているアレをやります」と良い、「忘れられないの」の3人でのインスト演奏をワンフレーズ披露、ここは俄然盛り上がりました。
そして新宝島、ラスト曲へ。ハンドクラップもより強く盛り上がって行きます。 YonYonのメインボーカル、シンセベース、オルタナバージョンの新宝島はこれまた新鮮でカッコ良い響きがありました。
演奏が終われば大歓声が沸き起こり、初日が終了。興奮と音の余韻にしばらくざわつきが収まらない会場でした。
まずはBAND-MAIDの曲に合わせて前野とMISAが演奏、胸に手を当てた吉田が直立で見届ける中、「DICE」を披露。
「好きなビールはサッポロの赤星です」
そんな発言から「私も演奏してよろしいでしょうか」と同じトラックで同じパートを吉田が掻き鳴らしてMISAが見守るというパターンへ。ベース対決をしてあげるから、スラップでも速弾きでも思う存分やってご覧なさいよ!と第2章へ突入すると、スラップのベースでバキバキに演奏を仕掛け、吉田もスラップで返す。交互に演奏を見せ合うも最後は一緒に締めるました。トークは笑いが起きるも、演奏が一度始まるとガラリと雰囲気が変わるのはさすがの3人。
SNSで吉田が事前に募集したというMISAへのメッセージをステージで読み上げてMISAが答えるパートへ。
楽曲「Choose me」が好きだというメッセージに答えるべく演奏を始めます。 1番はMISAがピック引きでシュアに演奏、2番は吉田が自由に解釈した演奏を指引きでシャウトしながらクセ強めに演奏。最後のサビからはツインベースで低い音をずっしりと響き渡らせて鳴らしていきます。
ラストは最新シングルのShamblesを披露。情報量の多い楽曲に負けない吉田の手数の多いベースプレイが1番に、2番にはいるとMISAは体をそらせながら力強くプレイ。
BAND-MAIDの演奏時にはない終始ベースにスポットライトが浴びるShamblesはお腹に響くような低音がグイグイとステージから迫ってくるようでした。
続いての登場はBREIMEN高木祥太、まず一人でステージに上がり、椅子に座ってベースを鳴らし、パーカッシブに叩くようにリズムを作り、それをルーパーでループさせながら音色を変えて音を重ねて一人セッションに突入。それに合わせてゲストアーティストがステージIN、キーボードにTENDRE、サックスにMELRAW、ドラムに田中航、そして4人での演奏がスタート、MELRAWのサックスがリードを取るような形で始まり、徐々に全体の音がイーブンに混ざり合うと会場から自然と拍手が上がりました。高木は横にいるTENDREとMELRAWに目をやりながら自由に周りの演奏に合わせて行きます。
ウクレレサイズのウッドベースに持ち変え、少しゆったりとした曲調のセッションへ。3曲目のセッションではTENDREがベースを持ち、MELRAWがギターという布陣で「サンダーキャットの曲が凄すぎるので、分担してやります!」と言って披露。歌が始まるとベースを抱えたままTENDREはキーボードボーカルへ、速弾きも交えてベースソロを見せたあとのボーカルは高木へ、ボーカルにエフェクトをかけたりしつつサンダーキャットの持つ多様な音フィーリングをこの日のためのグルーヴに変えていきました。使用楽器も多種多様に変えながらの4人の演奏は見ている人は一瞬も目を離すことができない創意工夫の詰まったセッションでした。
亀田誠治さんのローディ(ライブスタッフ)をやっていて、ベースデーの現場にいた時から出たかったイベントに、昔からの付き合いのあるドラムの田中と出られて感慨深いというMCからラストはBREIMENの「棒人間」を披露。2ベース、1ギター、ドラムというサウンドで締め括った。最後はなんと高木がドラムで演奏を締めるというサプライズも飛び出しました。
3番手に登場はしたのはTOKIE、ギタリストJake Cloudchair、ドラムに城戸紘志というスリーピースのセッション。ドライブ感のあるロックサウンドが真っ直ぐステージから放たれて行きます。緩急をつけた構成で渋みも尖りもキレも織り交ぜて、3人がバチバチと、しかしアンサンブルとして一体感を持って曲を紡いでいきます。
一曲目が終わると拍手喝采が起き、「11月11日、ベースデーおめでとうございます!」アウェーになると思っていたとTOKIEは言ったが、会場を埋めたお客さんの熱いレスポンスがとても印象的でした。
ドライブ感のある演奏、緩急をつけた構成でお客さんの体の動きもどんどん乗ってきているのが分かり、文字通り「音を楽しむ」、音楽を熱心に吸収しているのが伝わってきました。変拍子も駆使してロックのクリエイティブを存分に味わえるキレの良い演奏が味わえました。
ジングルと共にラストに登場は、THE ORAL CIGARETTESのあきらかにあきら。にこやかに登場して「トリ、いやなんですよね」と照れながら椅子に座って演奏スタート。ポロポロとつまびきながら、照明を暗くして、とリクエストしつつ雰囲気を作って行きます。
「これが緊張かぁ……」と笑いを誘いつつ、お客さんとの呼吸感を確かめてギターのKEYTALK小野武正と、ドラムのフレデリック高橋武を呼び込み「今日はスペシャルな即興セッションをやりたいと思います!」と3人が横並びに。ギター小野も今日は椅子に座って落ち着いた形でスタートしました。
ゆったりとした演奏で今までの雰囲気をガラッと変えていくゆったりとした演奏をタッピングを使いながら表現。
「我々普段はフロアの皆さんを踊らせるバンドをやってますが、今日は心を踊らせにきました!」
というMCから、ギラっと歪むギターの音から攻撃的なスピード感のある演奏も披露。会場の熱量をぐっとあげていきます。
そしてお客さんからお題をもらって、その言葉を元にベースのフレーズを作っていくという即興セッションを繰り広げるという演奏企画へ。
なんと全部食べ物でいくという事で「麻婆豆腐」からリフを生み出して3人で即興へ。「カルボナーラ」になるとレゲエタッチに始まったギターは強いドラムの変化でまた終着点に向かうというジャムセッションの醍醐味を味わい、ラストにドラム高橋が出したお題は「チーズケーキ」。
アップテンポなラテンリズムに変化していったジャムセッションはスピード感のあるロックで華やかに展開して、ヒップホップ感のあるテンポにも変化して3人の音楽性の豊かさが味わえました。
「また来年も!」というクリスさんの力強い言葉に会場が盛り上がり、来年の10周年に向けて早くも気持ちが昂るような最終日の締めくくりでした。
ベーシストの、そしてゲストアーティスト達の楽器や音楽に対する情熱がほとばしった特別な2日間に興奮しっぱなしでした。
そして帰りながら去年買ったYAMAHAのベース、ちゃんと練習しなくちゃ、と心に誓った藤田でした。
(文=藤田琢己、撮影=ヨシハラ ミズホ)
2023年11月10日(金)、11日(土)の2日間は、ベースの日を記念して、豪華ベーシストが集まるライブイベント「THE BASS DAY LIVE 2023」が渋谷Spotify O-EASTで開催された。
J-WAVEナビゲーター・藤田琢己によるレポートをお届けする。(J-WAVE NEWS編集部/以下、ライブレポートの敬称略)
ライブの様子は一部、J-WAVEでオンエア。11月19日(日)28時ごろまで、radikoで再生可能だ。
再生は11月19日(日)28時ごろまで
11月10日(金)レポート
J-WAVEナビゲーター藤田琢己が2日間の「THE BASS DAY LIVE 2023」をレポートします! まずは初日、10日から……。満員の渋谷Spotify O-EAST、2日間の司会はJ-WAVEナビゲーターでベーシスト、われらがクリス・ペプラーさん!自身が演奏したベースジングルに乗せて登場し、拍手喝采の中スタートしました。
3曲目には、クイーンのDon't Stop Me Nowを3人で弓を使いながら演奏ここで手拍子が沸き起こります。
続いてのニューシネマパラダイスを3人が演奏し始めると、突如天の声が聞こえ始め、休日課長の愛の告白かと思いきや、よく聞いていくとベースとの思い出と人生を語りながらステージに登場、ステージでの大演説にフロアは大爆笑に包まれました。
ここからは4人でのセッションがスタート。休日課長が、「大好きなベースリフの曲をやります!」とレッチリの「SUCK MY KISS」がスタート、弓引き、指引き、エレキベースのズンズンとした低音グルーヴに会場もヒートアップ。最後は「SUCK MY KISS!!!」と4人がシャウト!ラストの演奏はビートルズのLADY MADONNAをセレクトしていました。
「高校生の時に演奏してうまくいかなかったバッハのトラウマと戦っている」と笑いを誘っていましたが、そこはさすがのキャリア、研鑽を積んだ滑らかで力強い演奏に会場全体が惹きつけられていました。
そこからは用意したさまざまな打楽器とベースのセッションがスタート、ゆったりとした演奏に声と金属製の打楽器、国もジャンルも超えた無国籍のリズムに肌を合わせながらベースのフレーズを導き出して行くベーシストの二人。実験的だけど、どこかに躍動を感じ思わず体が動くパーカッションとベースのフリー演奏。
川村と角銅は色々な楽器の位置に移動し、演奏を止めない二人のベースの音に打楽器を絡ませて行きます。
銅鑼のような楽器とマリンバに井上のベース、様子を見るように始まったセッションはやがて特定のリフレインを見つけ次第にアップテンポになって行きます。照明もそれに合わせて変化、徐々に熱を帯びて……「こんな感じです」と言う秋田の一言で長いセッションがひと段落、割れんばかりの拍手が沸き起こりました。
ソニックマニアでYonYonのステージを見てやりたかったという「Dreamin'」を演奏。 左右に位置したボーカルとコーラス、女性二人の甘い声が打ち込みダンスミュージックに、シンセベースも駆使しながら生のベースグルーヴを加えて演奏が進んでいきます。
そしてサカナクションのリミックスアルバムの中でYonYonがリミックスした「エンドレス」にリアレンジを施して演奏。エンドレスをリミックスするに至った経緯もMCで触れつつ、ここで、mabanuaが登場。今回のために新曲を3人で作ったという曲を披露しました。ベースを弾きながらのメインボーカル、ネオソウルなブラックミュージックのゆったりとしたリズムとピアノリフ、そしてYonYonの歌が入ってきて、草刈の歌声にmabanuaのコーラスが重なり、美しく響く歌声が印象的でした。
新曲の2曲目はスピード感のある曲調で都市的なサウンドに一変するインスト曲。変拍子でプログレッシブな演奏に中盤からYonYonのボーカルが入ってきます。途中でポエティックなボーカルになり、未来に平和を祈るメッセージとスピード感のある演奏で会場を圧倒しました。
草刈は他の二人に「何やりたいですか」とヒアリングをしたと言い、その答えとして「サカナクションの曲をやります」という一言に喝采が起きます。「ベースのソロが入っているアレをやります」と良い、「忘れられないの」の3人でのインスト演奏をワンフレーズ披露、ここは俄然盛り上がりました。
そして新宝島、ラスト曲へ。ハンドクラップもより強く盛り上がって行きます。 YonYonのメインボーカル、シンセベース、オルタナバージョンの新宝島はこれまた新鮮でカッコ良い響きがありました。
演奏が終われば大歓声が沸き起こり、初日が終了。興奮と音の余韻にしばらくざわつきが収まらない会場でした。
11月11日(土) DAY2
2日目もたくさんのお客さんが集まった渋谷Spotify O-EAST、昨日に引き続きMCのクリス・ペプラーさんが登場、バッチリ盛り上げて2日目がスタート! まずは吉田一郎不可触世界と前野遊野が登場。「MISA様ご降臨です」のアナウンスと共にMISAが登場。まずはBAND-MAIDの曲に合わせて前野とMISAが演奏、胸に手を当てた吉田が直立で見届ける中、「DICE」を披露。
「好きなビールはサッポロの赤星です」
そんな発言から「私も演奏してよろしいでしょうか」と同じトラックで同じパートを吉田が掻き鳴らしてMISAが見守るというパターンへ。ベース対決をしてあげるから、スラップでも速弾きでも思う存分やってご覧なさいよ!と第2章へ突入すると、スラップのベースでバキバキに演奏を仕掛け、吉田もスラップで返す。交互に演奏を見せ合うも最後は一緒に締めるました。トークは笑いが起きるも、演奏が一度始まるとガラリと雰囲気が変わるのはさすがの3人。
SNSで吉田が事前に募集したというMISAへのメッセージをステージで読み上げてMISAが答えるパートへ。
楽曲「Choose me」が好きだというメッセージに答えるべく演奏を始めます。 1番はMISAがピック引きでシュアに演奏、2番は吉田が自由に解釈した演奏を指引きでシャウトしながらクセ強めに演奏。最後のサビからはツインベースで低い音をずっしりと響き渡らせて鳴らしていきます。
ラストは最新シングルのShamblesを披露。情報量の多い楽曲に負けない吉田の手数の多いベースプレイが1番に、2番にはいるとMISAは体をそらせながら力強くプレイ。
BAND-MAIDの演奏時にはない終始ベースにスポットライトが浴びるShamblesはお腹に響くような低音がグイグイとステージから迫ってくるようでした。
ウクレレサイズのウッドベースに持ち変え、少しゆったりとした曲調のセッションへ。3曲目のセッションではTENDREがベースを持ち、MELRAWがギターという布陣で「サンダーキャットの曲が凄すぎるので、分担してやります!」と言って披露。歌が始まるとベースを抱えたままTENDREはキーボードボーカルへ、速弾きも交えてベースソロを見せたあとのボーカルは高木へ、ボーカルにエフェクトをかけたりしつつサンダーキャットの持つ多様な音フィーリングをこの日のためのグルーヴに変えていきました。使用楽器も多種多様に変えながらの4人の演奏は見ている人は一瞬も目を離すことができない創意工夫の詰まったセッションでした。
亀田誠治さんのローディ(ライブスタッフ)をやっていて、ベースデーの現場にいた時から出たかったイベントに、昔からの付き合いのあるドラムの田中と出られて感慨深いというMCからラストはBREIMENの「棒人間」を披露。2ベース、1ギター、ドラムというサウンドで締め括った。最後はなんと高木がドラムで演奏を締めるというサプライズも飛び出しました。
一曲目が終わると拍手喝采が起き、「11月11日、ベースデーおめでとうございます!」アウェーになると思っていたとTOKIEは言ったが、会場を埋めたお客さんの熱いレスポンスがとても印象的でした。
ゆったりとした演奏で今までの雰囲気をガラッと変えていくゆったりとした演奏をタッピングを使いながら表現。
「我々普段はフロアの皆さんを踊らせるバンドをやってますが、今日は心を踊らせにきました!」
というMCから、ギラっと歪むギターの音から攻撃的なスピード感のある演奏も披露。会場の熱量をぐっとあげていきます。
そしてお客さんからお題をもらって、その言葉を元にベースのフレーズを作っていくという即興セッションを繰り広げるという演奏企画へ。
なんと全部食べ物でいくという事で「麻婆豆腐」からリフを生み出して3人で即興へ。「カルボナーラ」になるとレゲエタッチに始まったギターは強いドラムの変化でまた終着点に向かうというジャムセッションの醍醐味を味わい、ラストにドラム高橋が出したお題は「チーズケーキ」。
アップテンポなラテンリズムに変化していったジャムセッションはスピード感のあるロックで華やかに展開して、ヒップホップ感のあるテンポにも変化して3人の音楽性の豊かさが味わえました。
「また来年も!」というクリスさんの力強い言葉に会場が盛り上がり、来年の10周年に向けて早くも気持ちが昂るような最終日の締めくくりでした。
そして帰りながら去年買ったYAMAHAのベース、ちゃんと練習しなくちゃ、と心に誓った藤田でした。
(文=藤田琢己、撮影=ヨシハラ ミズホ)
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