文筆家・作詞家・作曲家の菊地成孔が、「フジロックの現場に着くまでの山道」をテーマに曲をセレクトした。
菊地が登場したのはJ-WAVEの番組『GRAND MARQUEE』(ナビゲーター:タカノシンヤ・Celeina Ann)のワンコーナー「Jackery Japan RADIO ENSEMBLE。当コーナーは今週と来週、期間限定で「Jackery JAPAN」とのコラボ企画を実施。日替わりのセレクターが「フジロック」をテーマに選曲する。オンエアは7月19日(水)。
菊地:70年代あたり、海外でフェスがでかかった時代は会場にヘリポートが普通にあって。大スターはヘリコプターで現場に向かったりしていたんですね。日本ではそもそもないし、これからもないと思いますけども(笑)。フジロックは現場に行くまでに、近隣の駅で降りてから山に登っていかないといけないし、それはミュージシャンも一緒でございます。機材車に乗って上がった下がったりするのが楽しいわけです。頻繁に出ている人は風景を覚えている方もいらっしゃると思います。ワクワクしながら会場に向かって、山の美しい風景を見ながら聴きたい曲を選びました。
1曲目に選ばれたのは、Helen Eriksenの『Driving Out Of Town』だ。
菊地:会場はどこからアクセスしても30、40分はかかる道のりなんですけど、あのつらい山道が楽しいんですよね(笑)。道も空気も綺麗で、とても素晴らしいです。
2曲目はRob Miltonの『Young,Gifted&Black』をセレクトした。
菊地:フジロックには僕はいろんなバンドで最低でも10回はお招きいただいていると思います。いろんな思い出があるんですけど、決定的な出来事がフジロックであったんですよ。ある年、ミュージシャン用のトイレに入って外に出たんですよ。そうしたら、右側の5、6メートルぐらい先のほうから、ものすごく小さい外国人の女の子が白い服を着ていて、猪のように突っ走ってきたんですよ。「あぶね!」と思ってたら、その子が僕の横っ腹にぶつかったうえ、勝手に転んだんですね。「大丈夫!?」って言ったら、ビョークだったっていうことがあって(笑)。すごくびっくりしましたし、似た人と間違えたんだろうって思ってたんですけど、そのあとに出た衣装と同じだったんで、あれはビョークだったと思うんですね(笑)。これは一生忘れられない思い出です。
菊地が次に選んだのは、Léonore Boulangerの『Bruyant qu'brillant』だ。
菊地:最初はけっこうアーバンな曲を聴いて楽しくなるんですけど、だんだんと“山の魔力”みたいなものにやられて、少し飛んでる曲がいい感じになってくるんですね(笑)。さっきのRob Miltonみたいにちょっとフワッとした曲にいくといい感じになってくるんです。Léonore Boulangerという、フランスの女性で現代音楽をやっている方がポップなアルバムを出したので、そちらから選びました。
4曲目のセレクトは、Wakoの『Isabella』。
菊地:個人的なことですけども、僕は今年で還暦になりました。60歳になった最初のフジロックはどんな感じかなと思ったんですが、元SIMI LABのQNというラッパーとふたりでQ/N/Kっていうユニットを結成したんですね。フジロック直前にアルバム『21世紀の火星』を発表して、GAN-BANステージでライブをやります。あと、久しぶりに復活したCRYSTAL PALACE TENTでDJをやらせてもらいます。二本立てということになって、ちょっとした還暦祝いかなという感じで、「まだまだ頑張れよ」ってことなんだと思います(笑)。
最後に菊地は、ぷにぷに電機&PARKGOLFの『透明人間・オン・ザ・ビーチ』を選曲した。
菊地成孔の最新情報は、公式サイトまで。
東京のある街、ある商店街、ある路線。セレクターたちが東京のある場面をイメージした選曲をお届けするコーナー「Jackley JAPAN RADIO ENSENBLE」の放送は、毎週月曜日から木曜日の17時台から。
菊地が登場したのはJ-WAVEの番組『GRAND MARQUEE』(ナビゲーター:タカノシンヤ・Celeina Ann)のワンコーナー「Jackery Japan RADIO ENSEMBLE。当コーナーは今週と来週、期間限定で「Jackery JAPAN」とのコラボ企画を実施。日替わりのセレクターが「フジロック」をテーマに選曲する。オンエアは7月19日(水)。
音声トークは7月26日(水)まで再生可能
フジロックの現場に着くまでの山道で
まず、菊地成孔は「フジロックの現場に着くまでの山道」を選曲テーマに据えた理由を語った。菊地:70年代あたり、海外でフェスがでかかった時代は会場にヘリポートが普通にあって。大スターはヘリコプターで現場に向かったりしていたんですね。日本ではそもそもないし、これからもないと思いますけども(笑)。フジロックは現場に行くまでに、近隣の駅で降りてから山に登っていかないといけないし、それはミュージシャンも一緒でございます。機材車に乗って上がった下がったりするのが楽しいわけです。頻繁に出ている人は風景を覚えている方もいらっしゃると思います。ワクワクしながら会場に向かって、山の美しい風景を見ながら聴きたい曲を選びました。
1曲目に選ばれたのは、Helen Eriksenの『Driving Out Of Town』だ。
菊地:会場はどこからアクセスしても30、40分はかかる道のりなんですけど、あのつらい山道が楽しいんですよね(笑)。道も空気も綺麗で、とても素晴らしいです。
2曲目はRob Miltonの『Young,Gifted&Black』をセレクトした。
一生忘れられない、フジロックの思い出
菊地はフジロックで忘れられない思い出があるという。菊地:フジロックには僕はいろんなバンドで最低でも10回はお招きいただいていると思います。いろんな思い出があるんですけど、決定的な出来事がフジロックであったんですよ。ある年、ミュージシャン用のトイレに入って外に出たんですよ。そうしたら、右側の5、6メートルぐらい先のほうから、ものすごく小さい外国人の女の子が白い服を着ていて、猪のように突っ走ってきたんですよ。「あぶね!」と思ってたら、その子が僕の横っ腹にぶつかったうえ、勝手に転んだんですね。「大丈夫!?」って言ったら、ビョークだったっていうことがあって(笑)。すごくびっくりしましたし、似た人と間違えたんだろうって思ってたんですけど、そのあとに出た衣装と同じだったんで、あれはビョークだったと思うんですね(笑)。これは一生忘れられない思い出です。
菊地が次に選んだのは、Léonore Boulangerの『Bruyant qu'brillant』だ。
菊地:最初はけっこうアーバンな曲を聴いて楽しくなるんですけど、だんだんと“山の魔力”みたいなものにやられて、少し飛んでる曲がいい感じになってくるんですね(笑)。さっきのRob Miltonみたいにちょっとフワッとした曲にいくといい感じになってくるんです。Léonore Boulangerという、フランスの女性で現代音楽をやっている方がポップなアルバムを出したので、そちらから選びました。
4曲目のセレクトは、Wakoの『Isabella』。
菊地:個人的なことですけども、僕は今年で還暦になりました。60歳になった最初のフジロックはどんな感じかなと思ったんですが、元SIMI LABのQNというラッパーとふたりでQ/N/Kっていうユニットを結成したんですね。フジロック直前にアルバム『21世紀の火星』を発表して、GAN-BANステージでライブをやります。あと、久しぶりに復活したCRYSTAL PALACE TENTでDJをやらせてもらいます。二本立てということになって、ちょっとした還暦祝いかなという感じで、「まだまだ頑張れよ」ってことなんだと思います(笑)。
最後に菊地は、ぷにぷに電機&PARKGOLFの『透明人間・オン・ザ・ビーチ』を選曲した。
東京のある街、ある商店街、ある路線。セレクターたちが東京のある場面をイメージした選曲をお届けするコーナー「Jackley JAPAN RADIO ENSENBLE」の放送は、毎週月曜日から木曜日の17時台から。
radikoで聴く
2023年7月26日28時59分まで
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番組情報
- GRAND MARQUEE
-
月・火・水・木曜16:00-19:00