2019年にJ-WAVEのアジア専門音楽番組として誕生した『MUSIX ASIA』が、2023年春から、アジアの国々への「イメージトリップ」に誘う新プログラム『RINREI ASIAN SOUNDSCAPE』(毎週金曜 24:00~24:30)へとリニューアル。毎回アジアの様々な国をフィーチャーし、その土地の人々や文化などとの触れ合いをストーリーに仕立て、音楽とともにお届けする。
旅の水先案内人となるナビゲーターは、『MUSIX ASIA』に引き続き、シンガポールに縁を持つ俳優・金沢雅美が務める。6月30日の放送で訪れた旅先は、東南アジアのボルネオ島北部に位置する国「ブルネイ」。ここでは、金沢の語りで展開された空想旅行の模様と、イマジネーションの旅に彩(いろどり)を添えた楽曲と併せてテキスト形式にて紹介する。
【これまでのイメージトリップはコチラ】
「今回はどんな出会いが待っているだろう?」
まずは、巨大夜市・ガドンナイトマーケットへ。ここでは、ブルネイ料理をはじめ、近隣諸国の料理、生鮮食品店など、およそ100の店舗が軒を連ね、驚くほどお手軽な値段で食を楽しむことができる。さっそく、マーケット内をぐるっと一周してみることにした。
ジュージューと何かを焼く音。香ばしい匂いに誘われ、ふと足を止める。焼き魚だろうか? お店の人に尋ねたところ、「イカンサライ」と呼ばれる魚料理のようだ。一つ買って食べてみると、炭火でふっくらと焼かれた魚の旨味が口の中いっぱいに広がり、思わず唸る。
「うーん、おいしい!」
お腹を満たした後はホテルへ向かう。今回宿泊するのはリゾートホテル。大きなシャンデリアとゴージャスなロビーが圧巻だ。施設内にはスパやゴルフ場、プール、映画館もあるらしい。時間が足りないかも……。
部屋はガーデンビューで、テラスからは南シナ海が一望できる。ベッドには「Welcome」と書かれた手書きのメッセージカードと一輪の花、それに、焼き菓子が置いてあった。ナイトマーケットでもたくさん食べたけど、甘いものは別腹。部屋にあったコーヒーをカップに注ぎ、焼き菓子をお供に旅の初日を締めくくる。
ブルネイの旅まだ始まったばかり。明日以降の期待感を高めるように、男性シンガーJAZのアップテンポなナンバー「MOVE ON TUTORIAL」が軽快に流れる。
次に訪れたのは、Brunei Energy Hub Dermaga Diraja。去年オープンしたばかりの新しい博物館だ。ここでは、ブルネイが石油を発掘した後、どのように発展してきたかを学べる。
体験しながら学ぶ場所は近ごろ日本でも人気だが、ブルネイも同じなのだろうか? 館内のスタッフに聞いてみたところ、体験型はこの国では珍しく、新しい試みだという。
ブルネイの歴史を学ぶひと時を終えると、女性シンガー・EZAH HASHIMのバラード「TERTULIS」が一服の清涼剤のように優しく流れる。
注文したのは、オンデオンデラテ。ココナッツミルクとエスプレッソ、黒糖ソースを自分で合わせて作っていくのが特徴で、マレーシアやシンガポールでも食べられている伝統菓子・オンデオンデの味を飲み物として楽しめる。エスプレッソの苦みにココナッツミルクの南国テイストが加わり、独特の味と香りが新鮮だ。
もう一品、お店で見つけたドーナッツのようなお菓子を頼んでみる。プレートには「アルダン」という文字。甘いもの好きが多いブルネイでは、定番のスイーツらしい。一口頬張ると、固めで少ししっとりする食感がする。
「うん。もう一口」
ブルネイで過ごす午後のテータイム。旅の小休止に、男女デュオAISHA RETNO & AZIZ HARUNの楽曲「JARAK」がゆったりとしたメロディを響かせる。
ピンク、黄色、青……。カラフルな色の壁が印象的な家の数々。集落を歩いていると、声をかけられた。「Selamat tengah hari(こんにちわ)」。どうやら、ここの住人らしい。
集落には電気・水道などのインフラはすべて管理されており、消防署や学校もある。ブルネイではあえて水上を選んで暮らす人も多いそうだ。
伝統的を守りながらも今を楽しむ……。そんなブルネイの人たちの暮らしぶりに心ひかれるりと流れて余韻を残す。
(構成=小島浩平)
旅の水先案内人となるナビゲーターは、『MUSIX ASIA』に引き続き、シンガポールに縁を持つ俳優・金沢雅美が務める。6月30日の放送で訪れた旅先は、東南アジアのボルネオ島北部に位置する国「ブルネイ」。ここでは、金沢の語りで展開された空想旅行の模様と、イマジネーションの旅に彩(いろどり)を添えた楽曲と併せてテキスト形式にて紹介する。
【これまでのイメージトリップはコチラ】
<ナビゲーターの金沢雅美>
巨大夜市のおいしい香りに誘われて…
日本からおよそ6時間のフライトを経て、ブルネイに到着した。時刻は夕方5時過ぎ。この国の面積は日本の三重県ほど。小さな国と聞いていたのだが、人の活気に満ち溢れている。「今回はどんな出会いが待っているだろう?」
まずは、巨大夜市・ガドンナイトマーケットへ。ここでは、ブルネイ料理をはじめ、近隣諸国の料理、生鮮食品店など、およそ100の店舗が軒を連ね、驚くほどお手軽な値段で食を楽しむことができる。さっそく、マーケット内をぐるっと一周してみることにした。
「うーん、おいしい!」
お腹を満たした後はホテルへ向かう。今回宿泊するのはリゾートホテル。大きなシャンデリアとゴージャスなロビーが圧巻だ。施設内にはスパやゴルフ場、プール、映画館もあるらしい。時間が足りないかも……。
部屋はガーデンビューで、テラスからは南シナ海が一望できる。ベッドには「Welcome」と書かれた手書きのメッセージカードと一輪の花、それに、焼き菓子が置いてあった。ナイトマーケットでもたくさん食べたけど、甘いものは別腹。部屋にあったコーヒーをカップに注ぎ、焼き菓子をお供に旅の初日を締めくくる。
ブルネイの旅まだ始まったばかり。明日以降の期待感を高めるように、男性シンガーJAZのアップテンポなナンバー「MOVE ON TUTORIAL」が軽快に流れる。
王室の富の象徴を集めた博物館
2日目は博物館巡りをすることに。まずは、ロイヤル・レガリア博物館からスタート。ブルネイ王室の歴史や現代の君主・ボルキア国王の生い立ちが説明され、世界各国から国王に贈られた記念品なども飾られている。世界の王族で一番の富豪と言われているブルネイ王室の富の象徴は、とにかく豪華絢爛だ。そんなコレクションを無料で見られるのはうれしい。画像素材:PIXTA
体験しながら学ぶ場所は近ごろ日本でも人気だが、ブルネイも同じなのだろうか? 館内のスタッフに聞いてみたところ、体験型はこの国では珍しく、新しい試みだという。
ブルネイの歴史を学ぶひと時を終えると、女性シンガー・EZAH HASHIMのバラード「TERTULIS」が一服の清涼剤のように優しく流れる。
ブルネイでは「カフェ文化」が根付いている
博物館巡りをした後はカフェで一休み。ブルネイでは老若男女問わず、カフェ文化が根強く、新しいお店が増え続けているという。注文したのは、オンデオンデラテ。ココナッツミルクとエスプレッソ、黒糖ソースを自分で合わせて作っていくのが特徴で、マレーシアやシンガポールでも食べられている伝統菓子・オンデオンデの味を飲み物として楽しめる。エスプレッソの苦みにココナッツミルクの南国テイストが加わり、独特の味と香りが新鮮だ。
もう一品、お店で見つけたドーナッツのようなお菓子を頼んでみる。プレートには「アルダン」という文字。甘いもの好きが多いブルネイでは、定番のスイーツらしい。一口頬張ると、固めで少ししっとりする食感がする。
「うん。もう一口」
ブルネイで過ごす午後のテータイム。旅の小休止に、男女デュオAISHA RETNO & AZIZ HARUNの楽曲「JARAK」がゆったりとしたメロディを響かせる。
水上集落で感じる伝統と今
今日は水上集落カンポン・アイールへ。その歴史は古く、数世紀前から人が定住していたというイタリア人探検家の記述も残る。水上集落としては世界最大級と言われ、現在も9400人ほどが暮らしている。画像素材:PIXTA
集落には電気・水道などのインフラはすべて管理されており、消防署や学校もある。ブルネイではあえて水上を選んで暮らす人も多いそうだ。
伝統的を守りながらも今を楽しむ……。そんなブルネイの人たちの暮らしぶりに心ひかれるりと流れて余韻を残す。
(構成=小島浩平)
番組情報
- RINREI ASIAN SOUNDSCAPE
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金曜24:00-24:30