音楽、映画、エンタメ「ここだけの話」
古いものに自分のテイストを加えて、新しく蘇らせる─Kenta Dedachiが影響を受けたアーティスト

古いものに自分のテイストを加えて、新しく蘇らせる─Kenta Dedachiが影響を受けたアーティスト

Kenta Dedachiが、自身の音楽のルーツや、楽曲『Better days』に込めた想いを明かした。

Kenta Dedachiが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』内のコーナー「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」。オンエアは2月22日(水)、23日(木)。同コーナーでは、アーティストたちの自身の楽曲に込めた想いと、彼らのアーティスト人生に大きく影響を与えた楽曲との出会いの話を通じて、音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けする。

“過去のよかった日々”をテーマにして、書きました

YouTubeのカバー動画が音楽ファンの間で話題を呼んだKenta Dedachi。22歳の彼は、18歳の夏に渡米し、現在は米・ロサンゼルスの大学に通っている。2022年8月にはメジャー1stアルバム『Midnight Sun』をリリースし、今年3月には同アルバムを英語詩でレコーディングし直した、アナログ盤が発売される。今回はそのアルバムに収録された『Better days』に込められた想いについて聞いた。

Kenta Dedachi:『Better days』はこのアルバムの中で1番ドラマティックな曲だと思います。アップダウンが激しい曲というか、最初はささやくように始まって、あとから叫ぶような感じの曲なんですけど、コロナ禍が2020年から始まって、それを経験し、2021年に書きました。コロナの前は人生楽しかったなというか(笑)、安心した環境の中で、いろんなことができたなというのを感じました。そういう意味での『Better days』というか、“過去のよかった日々”をテーマにして、書きました。

自分らしさについて考えると、いろいろ出てくるんですけど、『Better days』に繋がるものは繊細なところかなと思います。例えば、家族で話しているとき『Kentaってガラスのハートだよね』ってよく言われるんですけど、確かに繊細だと思うんです。この曲も、アップダウンが激しい曲と言ったんですけど、そういう自分のキャラクター性が出ていると思います。

歌詞もほかの曲と違って聴いたら、目の前に場面・情景が思い浮かべられるというか。<dancing on the cold kitchen counter>とかそういうことを歌っているのですが、切ないメロディでシネマティックな歌詞を歌っていることが聴いたらよくわかると思います。僕は映画が好きなので、映画をイメージするような感じで、この曲を書きました。

さっき、僕は繊細だと言ったのですが、聴いているみなさんも繊細な人がいるんじゃないでしょうか。自分の気持ちを人に言えなかったり、心の中にキープしている人がいると思うんですけど、この曲を聴くことで外に出すみたいな気持ちになってくれるとうれしいです。

Better days

18歳、アメリカで出会ったTom Mischの影響

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現在、22歳のKenta Dedachi。そんな彼のルーツとなる1曲は?

Kenta Dedachi:僕のルーツの1曲に選んだのは、Tom Misch(トム・ミッシュ)の『Movie』です。僕は18歳の頃にアメリカに行ったんですけど、その前に出会った曲です。その頃に作曲も始めたのですが、「自分ってどういう曲を作ったらいいのかな」ってことをずっと考えていました。そんなあるとき、トム・ミッシュの曲に出会って、いいなと感じました。

この曲の何がよかったのかを考えてみると、いろいろ出てくるんですけど、自分で曲を作ろうとなった当初は、「キャッチーでポップでみんなが踊れるダンスミュージックがいいな」と思っていたんです。そんな中で、トム・ミッシュの曲を聴くと、メロウな中にグルーブがあって、ある意味で古いものに自分のテイストを加えて、新しく蘇らせている感じがあって。『Movie』も最初はレコードのノイズから始まるんですけど、そういうのがすごくかっこいいなって思いました。なので、僕も曲を作る上で、そういうアイデアを採用したりしています。トム・ミッシュはジャズのバックグラウンドがあると思うんですけど、僕もジャジーなコードで曲を作ってみるとか、インスピレーションに繋がった曲です。

『Movie』は、レトロな映画館で映画を見ているような感じの曲。若い僕たちはなかなか経験できないことなのかもしれないですけど、そういうのはすごくいいなって思います。レトロな感じを味わいながら、新しいものを作っていこうという気持ちを味わえる曲だと考えています。

「映画が好き」と語るKenta Dedachi。そんな彼が影響を受けたものはまさに映画的な雰囲気を味わるトム・ミッシュの『Movie』だった。

Tom Misch - Movie (Official Music Video)

アーティストの話を通じて音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けするコーナー「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」は、J-WAVE『SONAR MUSIC』内で月曜~木曜の22時41分ごろからオンエア。Podcastでも配信しており、過去のオンエアがアーカイブされている。

【Kenta Dedachi 出演回のトークを聞く】

・Apple Podcastで聞く
前編後編

・Spotifyで聞く
前編後編

・公式ページ
https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/opportunity/

(構成=中山洋平)

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番組情報
SONAR MUSIC
月・火・水・木曜
22:00-24:00

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