RIZE、RED ORCAのメンバーで俳優としても活躍する金子ノブアキ(Dr)が20歳のころを振り返り、今後について語った。
金子が登場したのは、人生の大きな節目でもある「20歳」をテーマにお送りした特別番組『J-WAVE SPECIAL SAPPORO BEER AT AGE 20, THE BEGINNING』(ナビゲーター:シシドカフカ)。ここでは1月9日(月・祝)にオンエアされた内容の一部をテキストで紹介する。
シシド:今夜は人生の節目でもある20歳をテーマにお送りしているんです。ノブアキさん、20歳のころはなにをしていましたか?
金子:ものすごくライブをやっていた時期だと思います。年間120本とかやっていたかな。全国に行こうとなったら5、60本は回って。ちょうどすごくドーンとブレイクして。いま考えるとすごいですけど、5、60本回ってどこも大入りみたいなことって普通じゃないじゃない。
シシド:すごいです。
金子:いま思えばすごくありがたいなと思います。毎晩ライブをやっていて。
シシド:とにかく記憶としては忙しい20歳という感じですか?
金子:家にいなかったですよね。3か月ぶりぐらいに東京に戻って来て、人の多さと足の速さにビックリするみたいな(笑)。
シシド:あはは(笑)。
金子:東京駅について「急いでいるなあ」みたいな。
シシド:ノブアキさんってずっと小さいときから音楽じゃない活動もいっぱいなさっていたじゃないですか。そのなかで、20歳でバーンと大きくなった瞬間というのは全然違うものがありましたか?
金子:子役時代はそんなに長くなかったんです。バンドをやりたくて逃げるようにバンドだけをやってみたいな(笑)。撮影とかって大変だしね。最初は「大変だなあ、芸能界」とか思っていて。当時は「バンド最高」みたいな感じだったんだけど、そのなかでも好きなことが見つかったというのがまず大きくて。それから大人になっていくにしたがって、自分のギャップみたいなものがちょっとずつ埋まっていきました。いまなら逆に迷惑もいっぱいかけたから、お世話になった監督とかの作品に戻れるかもな、と。それが26、7歳ぐらいのときにタイミングがバーッときてという。“めぐり”がちょうど6、7年おきにきているようなイメージがあります。20歳のときはちょうどバンドを始めて、ライブハウスが盛り上がるというのが目標だったんです。子役とかそういうところは、ほとんど考えてなかった。バンドとしてイケイケだったという感じですかね、勢いが……子ザルという感じで(笑)。
シシド:あはは(笑)。
金子:おサルさんたちという感じでしたね。
シシド:想像はつきました。
金子:多分モヒカンでしたね。
シシド:尖ってますね。
金子:とりあえずそういうのをいっぱいやってみるみたいな。
シシド:20歳のころはヤンチャにいろいろなことに挑戦しつつも、とにかくライブをやっていた時期。
金子:楽しかったです。
金子:俺たちってドラム好きじゃない? 「ドラムを叩きたいな」とずっと思って、ドラムのことばかり考えてました。機材のこととか、ローディーさんとかもやっとつくようになってきて、職人さんとそういう話ができるとか。大人に教えてもらえる、情報を聞けるとかいろいろなものを教えてもらった時期だったから、シンプルでしたね。それが見つかったのがすごくよかったと思うので。
シシド:バンドという形が見つかったという。
金子:いまもいろいろやってますけど、根っこにあるのは間違いなくバンドマン。演奏家としての活動というのがないと。「どっちかだけ」というのは考えられない。特に役者だけ、俳優だけというライフスタイルはやっぱり考えられない。
シシド:私が『zamza』という曲でご一緒したときも「音楽があって俳優業があって、その両方があるのが金子ノブアキなんだ。そのバランスがいまけっこうとれてきたんだよね」とおっしゃっていたのが印象的でした。
金子:ラッキーだなと思ったのは、全部子どものころにあったものじゃないですか。
シシド:身近にね。
金子:その環境がそのまま大人になっても続いているという。自分がそこに貢献できているということがいまもうれしい。20歳ってほとんど子どもじゃないですか、大人になりたてみたいなときでも「すごくうれしかったんだな、あのときの俺は」というのは、いま思うとそうですね。
シシド:当時のことを思い返して、いろいろな想いが乗っかっていると思います。いままさに尖って、前に進もうとしている20歳の方々がいっぱいいると思いますが、その方々に伝えたいことはありますか?
金子:思い返すと、そんなに変わってなかったりもするじゃん(笑)?
シシド:そうなんです(笑)。
金子:でも体は変わっていくし、自分は変わらないと思うから「好きなこと」とか「好きな友だち」が早く見つかればそれに越したことはない。もうあるならそれを絶対大事にしたほうがいい。暮らしていかなきゃいけなくなるような歳でもあるから、1人で暮らしてみたりとか「これはやりたいけどやっぱり、バイトもしなきゃ」とか、いろいろあると思う。だけどそこは、青春って多分ずっと続くし、ギャップも多分死ぬまで埋まらない。「こんなはずじゃないのに」というところも誰しもが絶対に(ある)。どんな人でもきっと、最後のときまでなくならないと思うから、それを自分のなかの喜びに変換できる方法みたいなのをね。どんどん体も本当に変わってきて、怪我が治るのも遅いし。
シシド:悩みが増えてきますよね(笑)。
金子:でも基本変わってない気がする。俺が言ったら「この小僧がなにを言っている」と思われると思うんだけど、俺も40代に入って終活じゃないけど……。
シシド:早いですね(笑)。
金子:早いでしょ? なんかジェットコースターがあるとしてさ、登って登ってブーン!っていう、多分いまここなんだよね。ラジオだから見えないか(笑)。
シシド:頂のところだね、登り切ったところ。
金子:登ってきて「なんか向こうの景色が見えてきたな」ぐらいの感じなんです。ゆるやかにそういうのが始まったなと。
シシド:上がってきてちょっと平坦なところにかかるかかからないかぐらいの。
金子:なんか終わりが始まったみたいな。それもまた楽しいし、でもずっと楽しい。30代も本当に楽しかったし、先輩を見てもかっこいい先輩がいっぱいいるじゃない。だからずっと多分楽しいことを見つけていれば、楽しいんだと思います。
金子:時間があっという間にすぎていく。
シシド:確かにね。
金子:いろいろなことに慣れているからなのかな? 20歳ぐらいのときの1年間とかが、いまの自分の3、4年ぐらいの感じなのかな。下手したらもうちょい早いかも、というぐらいの気がします。
シシド:だからこそ、あんなにいっぱい時間があると思えていた時期に、もっといろいろなことをやっておけばよかったと、私はちょっと後悔しちゃっているんです。
金子:全部それはいまにつながっているんですよね。
シシド:だからこそ、いま時間を大切にしようと思ったりします。話が変わりますが、私はノブアキさんから趣味の話を聞いたことなくて。
金子:趣味?
シシド:「これにハマってるんだよね」というのをあまり聞いたことがなくて。最近のご趣味は?
金子:結局仕事というか、生業と直結しているかもしれないね。
シシド:本当にとにかくいつお会いしてもお仕事で忙しそうで。それが趣味みたいな。
金子:めちゃめちゃツイているよね。だから趣味は音を作ったりすること。ドラムを叩いたりとか、どうやったらローコスト・ハイパフォーマンスとかだし。
シシド:いま求められるものですね。
金子:気が付けば僕、2008、9年ぐらいからずっとそれをテーマにしていて。ドラムが叩ける部屋、家、これをキープするためだけに仕事を頑張っていた時期もあるし(笑)。いまの自分の空間とか部屋も、そのためにいろいろやってきたというところが1個実ったかなという。ただの地下室なんだけど。結局ドラムが好きですね。新しいところだとセリフをしゃべるのが楽しいです。ナレーションとかも本当に好きです。
シシド:ナレーション楽しいですよね。
金子:日本語を話すことが楽しくて「どれだけそれが聴いている人に気持ちよく聴こえるかな」というのを意識してやれるようになってきたし。体もどんどん変わってきて、ここから老いていくから「運動」みたいなことにいくんだと思う。自分のフィジカルみたいなことが。そうやってみんな変わっていくんだなと思って。やっぱりドラムの先輩とかでも最長老じゃないですけど、一番上の先輩とかって1で百から千を語るみたいなところがあるので、そこは我々も目指したいですね。el tempoも1発で終わっちゃうみたいな。
シシド:ドン!ですべてが完了するという。でもそれで拍手が沸き起こる。
金子:そのときにワーッとなるかどうかですよね。大ブーイングかどっちか(笑)。それぐらいのつもりで目指していきたい。
金子の最新情報は、公式サイトまたは、Twitterまで。
金子が登場したのは、人生の大きな節目でもある「20歳」をテーマにお送りした特別番組『J-WAVE SPECIAL SAPPORO BEER AT AGE 20, THE BEGINNING』(ナビゲーター:シシドカフカ)。ここでは1月9日(月・祝)にオンエアされた内容の一部をテキストで紹介する。
年間120本のライブ
金子は、シシドが主催する100種類以上のハンド・サインを出しながら即興演奏でリズムを奏で、セッションするリズム・イベント「el tempo」にも参加するなど、交流があるというふたり。まずは「サッポロ生ビール黒ラベル」で乾杯してトークをスタートさせた。シシド:今夜は人生の節目でもある20歳をテーマにお送りしているんです。ノブアキさん、20歳のころはなにをしていましたか?
金子:ものすごくライブをやっていた時期だと思います。年間120本とかやっていたかな。全国に行こうとなったら5、60本は回って。ちょうどすごくドーンとブレイクして。いま考えるとすごいですけど、5、60本回ってどこも大入りみたいなことって普通じゃないじゃない。
シシド:すごいです。
金子:いま思えばすごくありがたいなと思います。毎晩ライブをやっていて。
シシド:とにかく記憶としては忙しい20歳という感じですか?
金子:家にいなかったですよね。3か月ぶりぐらいに東京に戻って来て、人の多さと足の速さにビックリするみたいな(笑)。
シシド:あはは(笑)。
金子:東京駅について「急いでいるなあ」みたいな。
シシド:ノブアキさんってずっと小さいときから音楽じゃない活動もいっぱいなさっていたじゃないですか。そのなかで、20歳でバーンと大きくなった瞬間というのは全然違うものがありましたか?
金子:子役時代はそんなに長くなかったんです。バンドをやりたくて逃げるようにバンドだけをやってみたいな(笑)。撮影とかって大変だしね。最初は「大変だなあ、芸能界」とか思っていて。当時は「バンド最高」みたいな感じだったんだけど、そのなかでも好きなことが見つかったというのがまず大きくて。それから大人になっていくにしたがって、自分のギャップみたいなものがちょっとずつ埋まっていきました。いまなら逆に迷惑もいっぱいかけたから、お世話になった監督とかの作品に戻れるかもな、と。それが26、7歳ぐらいのときにタイミングがバーッときてという。“めぐり”がちょうど6、7年おきにきているようなイメージがあります。20歳のときはちょうどバンドを始めて、ライブハウスが盛り上がるというのが目標だったんです。子役とかそういうところは、ほとんど考えてなかった。バンドとしてイケイケだったという感じですかね、勢いが……子ザルという感じで(笑)。
シシド:あはは(笑)。
金子:おサルさんたちという感じでしたね。
シシド:想像はつきました。
金子:多分モヒカンでしたね。
シシド:尖ってますね。
金子:とりあえずそういうのをいっぱいやってみるみたいな。
シシド:20歳のころはヤンチャにいろいろなことに挑戦しつつも、とにかくライブをやっていた時期。
金子:楽しかったです。
根っこにあるのは間違いなくバンドマン
金子は20歳のころの自身の心境について振り返りつつ、現在20歳の人たちへメッセージを贈った。金子:俺たちってドラム好きじゃない? 「ドラムを叩きたいな」とずっと思って、ドラムのことばかり考えてました。機材のこととか、ローディーさんとかもやっとつくようになってきて、職人さんとそういう話ができるとか。大人に教えてもらえる、情報を聞けるとかいろいろなものを教えてもらった時期だったから、シンプルでしたね。それが見つかったのがすごくよかったと思うので。
シシド:バンドという形が見つかったという。
金子:いまもいろいろやってますけど、根っこにあるのは間違いなくバンドマン。演奏家としての活動というのがないと。「どっちかだけ」というのは考えられない。特に役者だけ、俳優だけというライフスタイルはやっぱり考えられない。
シシド:私が『zamza』という曲でご一緒したときも「音楽があって俳優業があって、その両方があるのが金子ノブアキなんだ。そのバランスがいまけっこうとれてきたんだよね」とおっしゃっていたのが印象的でした。
金子:ラッキーだなと思ったのは、全部子どものころにあったものじゃないですか。
シシド:身近にね。
金子:その環境がそのまま大人になっても続いているという。自分がそこに貢献できているということがいまもうれしい。20歳ってほとんど子どもじゃないですか、大人になりたてみたいなときでも「すごくうれしかったんだな、あのときの俺は」というのは、いま思うとそうですね。
シシド:当時のことを思い返して、いろいろな想いが乗っかっていると思います。いままさに尖って、前に進もうとしている20歳の方々がいっぱいいると思いますが、その方々に伝えたいことはありますか?
金子:思い返すと、そんなに変わってなかったりもするじゃん(笑)?
シシド:そうなんです(笑)。
金子:でも体は変わっていくし、自分は変わらないと思うから「好きなこと」とか「好きな友だち」が早く見つかればそれに越したことはない。もうあるならそれを絶対大事にしたほうがいい。暮らしていかなきゃいけなくなるような歳でもあるから、1人で暮らしてみたりとか「これはやりたいけどやっぱり、バイトもしなきゃ」とか、いろいろあると思う。だけどそこは、青春って多分ずっと続くし、ギャップも多分死ぬまで埋まらない。「こんなはずじゃないのに」というところも誰しもが絶対に(ある)。どんな人でもきっと、最後のときまでなくならないと思うから、それを自分のなかの喜びに変換できる方法みたいなのをね。どんどん体も本当に変わってきて、怪我が治るのも遅いし。
シシド:悩みが増えてきますよね(笑)。
金子:でも基本変わってない気がする。俺が言ったら「この小僧がなにを言っている」と思われると思うんだけど、俺も40代に入って終活じゃないけど……。
シシド:早いですね(笑)。
金子:早いでしょ? なんかジェットコースターがあるとしてさ、登って登ってブーン!っていう、多分いまここなんだよね。ラジオだから見えないか(笑)。
シシド:頂のところだね、登り切ったところ。
金子:登ってきて「なんか向こうの景色が見えてきたな」ぐらいの感じなんです。ゆるやかにそういうのが始まったなと。
シシド:上がってきてちょっと平坦なところにかかるかかからないかぐらいの。
金子:なんか終わりが始まったみたいな。それもまた楽しいし、でもずっと楽しい。30代も本当に楽しかったし、先輩を見てもかっこいい先輩がいっぱいいるじゃない。だからずっと多分楽しいことを見つけていれば、楽しいんだと思います。
仕事と趣味が直結
現在41歳の金子は、20代のころとくらべて感じている変化を告白。さらに趣味や今後の活動について語った。金子:時間があっという間にすぎていく。
シシド:確かにね。
金子:いろいろなことに慣れているからなのかな? 20歳ぐらいのときの1年間とかが、いまの自分の3、4年ぐらいの感じなのかな。下手したらもうちょい早いかも、というぐらいの気がします。
シシド:だからこそ、あんなにいっぱい時間があると思えていた時期に、もっといろいろなことをやっておけばよかったと、私はちょっと後悔しちゃっているんです。
金子:全部それはいまにつながっているんですよね。
シシド:だからこそ、いま時間を大切にしようと思ったりします。話が変わりますが、私はノブアキさんから趣味の話を聞いたことなくて。
金子:趣味?
シシド:「これにハマってるんだよね」というのをあまり聞いたことがなくて。最近のご趣味は?
金子:結局仕事というか、生業と直結しているかもしれないね。
シシド:本当にとにかくいつお会いしてもお仕事で忙しそうで。それが趣味みたいな。
金子:めちゃめちゃツイているよね。だから趣味は音を作ったりすること。ドラムを叩いたりとか、どうやったらローコスト・ハイパフォーマンスとかだし。
シシド:いま求められるものですね。
金子:気が付けば僕、2008、9年ぐらいからずっとそれをテーマにしていて。ドラムが叩ける部屋、家、これをキープするためだけに仕事を頑張っていた時期もあるし(笑)。いまの自分の空間とか部屋も、そのためにいろいろやってきたというところが1個実ったかなという。ただの地下室なんだけど。結局ドラムが好きですね。新しいところだとセリフをしゃべるのが楽しいです。ナレーションとかも本当に好きです。
シシド:ナレーション楽しいですよね。
金子:日本語を話すことが楽しくて「どれだけそれが聴いている人に気持ちよく聴こえるかな」というのを意識してやれるようになってきたし。体もどんどん変わってきて、ここから老いていくから「運動」みたいなことにいくんだと思う。自分のフィジカルみたいなことが。そうやってみんな変わっていくんだなと思って。やっぱりドラムの先輩とかでも最長老じゃないですけど、一番上の先輩とかって1で百から千を語るみたいなところがあるので、そこは我々も目指したいですね。el tempoも1発で終わっちゃうみたいな。
シシド:ドン!ですべてが完了するという。でもそれで拍手が沸き起こる。
金子:そのときにワーッとなるかどうかですよね。大ブーイングかどっちか(笑)。それぐらいのつもりで目指していきたい。
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2023年1月16日28時59分まで
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- J-WAVE SPECIAL SAPPORO BEER AT AGE 20, THE BEGINNING
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2023年1月9日(月・祝)20:00-21:55