ASIAN KUNG-FU GENERATIONのベーシスト・山田貴洋が、音楽の原体験やベースのこだわり、新曲『出町柳パラレルユニバース』について語った。
山田が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『SAPPORO BEER OTOAJITO』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)。ビールを飲みながら、クリスとゲストが音楽談義を繰り広げる番組だ。オンエアは9月16日(金)。 ASIAN KUNG-FU GENERATIONは現在、全国ツアー「ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 2022 『プラネットフォークス』」を開催中だ。
この番組ではゲストが、ビールに合う“おみや”を紹介する。山田は、CoCo壱番屋監修の「さばカレー缶詰」を持参し、ビールとともに楽しんだ。
そんな山田の音楽ルーツにクリスが迫る。静岡県出身の山田が小学2年生の頃、朝早起きするとテレビでビートルズのアニメーションが流れていたという。
山田:おそらく海外で放送されていたものを地元のテレビ局が放送していたんだと思うんですけど、ビートルズが実在するとは知らなくて、アニメーションの人物だと思って見てたんですよ。そうしたらある日、母親が「この人たちはとてもすごい人たちで、偉大なバンドなんだよ」って教えてくれて。母親もビートルズを聴いてたようなので、たぶん息子がビートルズに興味を示したうれしさもあるのか、LPを買ってくれたんです。今でも大切に持っています。
クリス:ビートルズは、音楽家としての自分に影響を与えましたか。
山田:アニメーションの中でもバンド演奏のシーンとかが多いので、バンドで演奏するというものをちゃんと幼い頃に感じられた原体験がビートルズで、そんな感じで捉えています。
クリス:ビートルズのベースボーカル、ポール・マッカートニーから影響を受けたほうですか。
山田:そうですね。今、あらためてベースを弾きながら歌うって本当にすごいんだなって。自分はそんなにメインでは歌わないけど、コーラスをしたりするうえで、ベースボーカルって本当に難しいんだなって。
山田が最初に触れた楽器は、実はギターだったと明かす。
山田:たまたま家にクラシックギターが置いてあって。そこでコード的なものとか教則本を見ながら弾いたのがきっかけですね。高校生くらいのときでした。でも自分の音楽の聴き方はなんとなくベース耳なのかなってふと気づいて、ベースにより興味を持ちだして、大学に入ったときに初めて組んだのがASIAN KUNG-FU GENERATIONでした。
クリス:ギターよりベースのほうが面白いと思ったんですか。
山田:曲を聴きながら、曲の進行とかルートに(気付いて)これがベースなんだって思った瞬間があったんですね。楽器の大きさだったり、ギターを背負ったときとベースを背負ったときの見た目もあって(笑)。しっくりくるのはベースだなって思うときが多くて。それに、バンドに入りたいと思ったときにギターの人口って多いじゃないですか。ベースできますって言ったら、バンドに入れたので(笑)。
クリス:山田さんは、メインのベースは何を使われてるんですか。
山田:フェンダーのプレシジョンベースですね。もう10年くらい前に買ったもので、メインでずっと使っています。最初はオールマイティに使えるという情報から、フェンダーのジャズベースを買ったんですけど、バンドサウンドに溶け込むうちに、うちのバンドにはもうちょっと硬質なベースの音がほしいなっていうところから、プレベに変えて、その途端サウンドがしっくりくるようになったというか。それから15年以上は経ってますね。
クリス:ずっとプレベを使っているんですね。
山田:ときどきジャズベを弾くこともあるんですけど、プレベに戻っちゃいますね。プレベの音がほしくなっちゃうというか。
クリス:ベースは自分でカスタマイズしている感じですか。
山田:特にカスタマイズはしてないですけど、ビルダーさんが作ったものを使っていますね。今使っているメインのベースは弾いた瞬間に自分に合うなって。プレイアビリティって言うんですかね。ベースは弾きやすさとか重さ、ネックの太さも個体によって違いますし、そういうところから自分にフィットしたものが見つかったというか。それを弾き込んでいるうちに、ベースも少しずつ音が磨かれてきているような感覚もあります。
クリスは「プレベって重くない?」と訊くと山田はその重さに慣れてしまったと答える。
山田:ときどきライブとかで他の楽器を借りたり、自分の持ってるもので何本か変えたりはするんですけど、たまに本当に重い個体もあったりしますよね。
クリス:ベースは重いやつは本当に重いですよね。「マジかよ」っていうくらい。2時間以上のライブをよくできるなって思いますよ。
山田:重みが和らぐタイプの太いストラップを使ってから、ちょっとは意識しなくてもよくなったりしてるんですけど、最近は5弦ベースも弾くので、5弦に持ち替えたときはズッシリくるわって感じたりしますね。
クリス:5弦もプレベですか?
山田:本当はプレベがほしいんですけど、今お借りしてるのはジャズベです。5弦に関してはこれから追い求めたいなって思っています。
クリス:5弦がうまい人とかで「もう4弦なんて弾けない」っていう人もいますよね。でも僕のまわりだと、5弦にいくんだけど、気付くと「1本減った?」みたいにまた4弦に戻る人もいますね。
山田:気持ちとして、なんとなくわかりますね。最近、自分も4弦をチューニングして下げたりして、より低い音っていうふうになるんですけど、4弦の抜け方の良さというか、趣が恋しくなるというか。
クリス:4弦って収まりがいいというか、あの域でできているのは納得しますよね。アンサンブルの中では、ここの域なんだよなって感じはありますね。
山田:そうですね。
クリス:タイトルにある出町柳って場所ですよね?
山田:京都にある駅の名前です。『四畳半タイムマシンブルース』の舞台が京都で、その作品にも出てくる地名ということで。もう1曲、『柳小路パラレルユニバース』って曲もありまして(笑)。この2曲が対になってるんです。
クリス:柳小路も地名なんですか。
山田:これは江ノ電の駅の名前なんですけど、僕らは江ノ電の駅をタイトルにした『サーフ ブンガク カマクラ』ってアルバムを2008年に出しまして。そのアルバムで江ノ電の全部の駅を網羅できなかったので、江ノ電の15ある全部の駅をタイトルにした作品に向けて、今取り組んでいます。その中の1曲とパラレルになっているのが、この『出町柳パラレルユニバース』ですね。
山田は9月23日(金・祝)の同番組でも、引き続きゲストに登場する。オンエアは23時から。
また、番組の公式サイトに過去ゲストのトーク内容をアーカイブ。オンエアで扱った音楽の情報も掲載している。
・過去ゲストのアーカイブページ
https://www.j-wave.co.jp/original/otoajito/archives.html
『SAPPORO BEER OTOAJITO』では、毎週さまざまなゲストを迎えてお酒を飲みながら音楽トークを繰り広げる。放送は毎週金曜23時から。
山田が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『SAPPORO BEER OTOAJITO』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)。ビールを飲みながら、クリスとゲストが音楽談義を繰り広げる番組だ。オンエアは9月16日(金)。 ASIAN KUNG-FU GENERATIONは現在、全国ツアー「ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 2022 『プラネットフォークス』」を開催中だ。
この番組ではゲストが、ビールに合う“おみや”を紹介する。山田は、CoCo壱番屋監修の「さばカレー缶詰」を持参し、ビールとともに楽しんだ。
ビートルズはアニメーションの人物だと思っていた
2021年、ASIAN KUNG-FU GENERATIONはバンド結成25周年を迎えた。山田は「振り返ると学生時代もつい最近だったような気がしていて、いろんなことを思い出す」と語った。そんな山田の音楽ルーツにクリスが迫る。静岡県出身の山田が小学2年生の頃、朝早起きするとテレビでビートルズのアニメーションが流れていたという。
山田:おそらく海外で放送されていたものを地元のテレビ局が放送していたんだと思うんですけど、ビートルズが実在するとは知らなくて、アニメーションの人物だと思って見てたんですよ。そうしたらある日、母親が「この人たちはとてもすごい人たちで、偉大なバンドなんだよ」って教えてくれて。母親もビートルズを聴いてたようなので、たぶん息子がビートルズに興味を示したうれしさもあるのか、LPを買ってくれたんです。今でも大切に持っています。
クリス:ビートルズは、音楽家としての自分に影響を与えましたか。
山田:アニメーションの中でもバンド演奏のシーンとかが多いので、バンドで演奏するというものをちゃんと幼い頃に感じられた原体験がビートルズで、そんな感じで捉えています。
クリス:ビートルズのベースボーカル、ポール・マッカートニーから影響を受けたほうですか。
山田:そうですね。今、あらためてベースを弾きながら歌うって本当にすごいんだなって。自分はそんなにメインでは歌わないけど、コーラスをしたりするうえで、ベースボーカルって本当に難しいんだなって。
山田が最初に触れた楽器は、実はギターだったと明かす。
山田:たまたま家にクラシックギターが置いてあって。そこでコード的なものとか教則本を見ながら弾いたのがきっかけですね。高校生くらいのときでした。でも自分の音楽の聴き方はなんとなくベース耳なのかなってふと気づいて、ベースにより興味を持ちだして、大学に入ったときに初めて組んだのがASIAN KUNG-FU GENERATIONでした。
クリス:ギターよりベースのほうが面白いと思ったんですか。
山田:曲を聴きながら、曲の進行とかルートに(気付いて)これがベースなんだって思った瞬間があったんですね。楽器の大きさだったり、ギターを背負ったときとベースを背負ったときの見た目もあって(笑)。しっくりくるのはベースだなって思うときが多くて。それに、バンドに入りたいと思ったときにギターの人口って多いじゃないですか。ベースできますって言ったら、バンドに入れたので(笑)。
弾き込んでいるうちに音が磨かれるような感覚がある
クリスもベースを弾くことから、トークはよりベースの話題に。クリス:山田さんは、メインのベースは何を使われてるんですか。
山田:フェンダーのプレシジョンベースですね。もう10年くらい前に買ったもので、メインでずっと使っています。最初はオールマイティに使えるという情報から、フェンダーのジャズベースを買ったんですけど、バンドサウンドに溶け込むうちに、うちのバンドにはもうちょっと硬質なベースの音がほしいなっていうところから、プレベに変えて、その途端サウンドがしっくりくるようになったというか。それから15年以上は経ってますね。
クリス:ずっとプレベを使っているんですね。
山田:ときどきジャズベを弾くこともあるんですけど、プレベに戻っちゃいますね。プレベの音がほしくなっちゃうというか。
クリス:ベースは自分でカスタマイズしている感じですか。
山田:特にカスタマイズはしてないですけど、ビルダーさんが作ったものを使っていますね。今使っているメインのベースは弾いた瞬間に自分に合うなって。プレイアビリティって言うんですかね。ベースは弾きやすさとか重さ、ネックの太さも個体によって違いますし、そういうところから自分にフィットしたものが見つかったというか。それを弾き込んでいるうちに、ベースも少しずつ音が磨かれてきているような感覚もあります。
クリスは「プレベって重くない?」と訊くと山田はその重さに慣れてしまったと答える。
山田:ときどきライブとかで他の楽器を借りたり、自分の持ってるもので何本か変えたりはするんですけど、たまに本当に重い個体もあったりしますよね。
クリス:ベースは重いやつは本当に重いですよね。「マジかよ」っていうくらい。2時間以上のライブをよくできるなって思いますよ。
山田:重みが和らぐタイプの太いストラップを使ってから、ちょっとは意識しなくてもよくなったりしてるんですけど、最近は5弦ベースも弾くので、5弦に持ち替えたときはズッシリくるわって感じたりしますね。
クリス:5弦もプレベですか?
山田:本当はプレベがほしいんですけど、今お借りしてるのはジャズベです。5弦に関してはこれから追い求めたいなって思っています。
クリス:5弦がうまい人とかで「もう4弦なんて弾けない」っていう人もいますよね。でも僕のまわりだと、5弦にいくんだけど、気付くと「1本減った?」みたいにまた4弦に戻る人もいますね。
山田:気持ちとして、なんとなくわかりますね。最近、自分も4弦をチューニングして下げたりして、より低い音っていうふうになるんですけど、4弦の抜け方の良さというか、趣が恋しくなるというか。
クリス:4弦って収まりがいいというか、あの域でできているのは納得しますよね。アンサンブルの中では、ここの域なんだよなって感じはありますね。
山田:そうですね。
アニメ映画『四畳半タイムマシンブルース』の主題歌『出町柳パラレルユニバース』
ASIAN KUNG-FU GENERATIONは、9月28日(水)にニューシングル『出町柳パラレルユニバース』をリリースする。この曲はアニメ映画『四畳半タイムマシンブルース』の主題歌として書き下ろされた。『四畳半タイムマシンブルース』本予告60秒
山田:京都にある駅の名前です。『四畳半タイムマシンブルース』の舞台が京都で、その作品にも出てくる地名ということで。もう1曲、『柳小路パラレルユニバース』って曲もありまして(笑)。この2曲が対になってるんです。
クリス:柳小路も地名なんですか。
山田:これは江ノ電の駅の名前なんですけど、僕らは江ノ電の駅をタイトルにした『サーフ ブンガク カマクラ』ってアルバムを2008年に出しまして。そのアルバムで江ノ電の全部の駅を網羅できなかったので、江ノ電の15ある全部の駅をタイトルにした作品に向けて、今取り組んでいます。その中の1曲とパラレルになっているのが、この『出町柳パラレルユニバース』ですね。
山田は9月23日(金・祝)の同番組でも、引き続きゲストに登場する。オンエアは23時から。
また、番組の公式サイトに過去ゲストのトーク内容をアーカイブ。オンエアで扱った音楽の情報も掲載している。
・過去ゲストのアーカイブページ
https://www.j-wave.co.jp/original/otoajito/archives.html
『SAPPORO BEER OTOAJITO』では、毎週さまざまなゲストを迎えてお酒を飲みながら音楽トークを繰り広げる。放送は毎週金曜23時から。
radikoで聴く
2022年9月23日28時59分まで
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
番組情報
- SAPPORO BEER OTOAJITO
-
毎週金曜23:00-23:30