気鋭の開発ユニット「AR三兄弟」が日本の身体を世界に発信するデジタル・パフォーマンスと、人体データのアーカイブ実践プロジェクトを始動。
その第一弾として完成した「バーチャル身体の祭典 VIRTUAL NIPPON COLOSSEUM」では、落語の口上に合わせて、舞踏家やダンサー、義足のパラ陸上選手と10代のプロスケートボーダーが3Dデータやモーションキャプチャーなどの技術をもちいたパフォーマンスをくりひろげ、日本の奇祭と和太鼓のリズムなどが次々に現れる。圧巻の祝祭空間はオンライン劇場「THEATRE for ALL 」やARアプリ「社会実験」でお楽しみいただけるが、ここでは公開を記念し2022年3月2日に開催されたジャンル横断型リレー方式カンファレンスより、AR三兄弟の川田十夢(長男)と小笠原雄(三男)が、音楽を担当する蓮沼執太と、和太鼓奏者として作中に登場する鼓童の前田順康を招いたトークの模様をダイジェストでお送りする。
【座談会 参加メンバー】
川田十夢(長男)×前田順康(鼓童)×蓮沼執太×小笠原雄(三男)
前田:どんなふうに使われるんだろうな、と思いつつやっていました。AR内で、最後(自分のモーションキャラクターが)増えたのはびっくりしました。
川田:収録のときは見事に(スタジオの近所の住民から)苦情がきましたよね。
前田:実際に叩きながら撮っていたんですが、振動が問題だったんですよね。
川田:そう、撮影場所の鉄筋の構造上、振動が響いてしまって。最終的にはエアでやってもらったんですよね(笑)。完成したARを見ても、まさかエアでやっているとは思わない。
前田:そうですよね。テクノロジーってすごいな(笑)。
川田:撮影のとき、本人が自覚しているかわからないんだけど、ループのなかで叩き方が毎回全然違いましたよね。同じ叩き方を二度やっていない感じがしました。太鼓というのはそういうものなんですか?
前田:僕たち鼓童は、こういう叩き方をしなさいということよりも、こういう音を出したいというのが認識としてあって、それぞれストロークの研究を、みんなでも考えますが、個人に委ねられているところも大きいんです。だから僕は、自分の出したい音をイメージしつづけて叩いているんですよね。(太鼓の)皮は振幅するので、一発目を打つ前と、すでに揺れているものにもう一回入れるときとは条件が違うんですね。だから自分の出音がどうかということで、ちょっとずつ角度などを変えたせいで、同じ打ち方ではない印象になったのかもしれません。
蓮沼:エアで出音がないのにね(笑)。
前田:後半はそうでした(笑)。
川田:蓮沼くんは、それをループ的に使ったでしょ?
蓮沼:反復構造はあるんですが、実はループ的でもないんですよ。
川田:曲のなかに自然に取り入れてくれたなと思いましたが、ループしていないんだ。
蓮沼:レコーディングのときに前田くんがループ的に叩いてくれたのでそれを使っているんですけど、意図的に2小節ずっとループさせて使っていくというようなことはしていないです。この曲、5拍子なんですよ。
川田:そうそう。
蓮沼:ポップミュージック的な解釈で作っていて、4拍子のグルーヴかと思いきや5拍子なんですね。それでヤスくん(前田氏)も最初、相当リズムをとりにくそうでした。それは馴れてくれたのかな。
前田:即興でやれと言われて5拍子のパターンを渡されると、自分のなかでは3拍子や4拍子がどうしても気持ちいい周期としてとっちゃうんですよね。でも蓮沼さんとレコーディングしたときは、ベーシックに入れた自分のパートをモニターしながらやっていたので、そこに乗っかっていくだけでした。
蓮沼:今回は落語というか語りがあって、出てくる登場人物や構成もわかりやすいというか、演劇的だったのでそこに合わせて音楽を重ねていくかたちでとりくみました。そうやって重ねていくんですけど、人だったり場所だったりに音がアサインされているので、そこに近づくとそこにある音が大きくなっていくんですよね。
蓮沼:ヤスくんがモーションキャプチャーをやっていたときに、プロデューサーの金森香さんとそんな話になったんです。全体でひとつの音楽が流れているんだけど、近寄ると全然違う音も流れているような。ひとつの音楽というよりは、音楽とは関係なしに、オマケ音、その人しか見つけられない音、なんかヘンなのが聞こえちゃうようなパレードですね。
川田:パレードの話から僕はふくらむものがあって、パレードって目の前に来るものと、向こう側につづいているものがあるじゃないですか。見た目からは想像できないような音が聞こえてきたらおもしろいなって。先に見た目が見えていて、あの人なんなんだろうと思っているところに、近づいてきたら音も含めて納得、というような作品もできるかなと思いました。立体的な配置ができるということで生まれる表現は確実にありますよね。
蓮沼:空間に入っての立体音響というよりは、ある場所に音を配置して、AR空間にいる人が音をゲットしていくみたいな可能性はあると思いました。今回はわりとストーリーテリングがしっかりしたものだったので、サウンドも音というよりは音楽として作った部分も大きかったんですが、抽象的な音、抽象的な音というよりは具体音なんですけど、そういうものを入れると「なんだこれは」というような感じになるかもしれないですね。
前田:競技というか、パフォーマンスと一緒にやることはなかなかないですね。
川田:隣り合ってみると、そんなに不自然じゃないなというか。こういうことはつづけたいとは思いますね。
蓮沼:不自然じゃないのは十夢さんの力なんじゃないですか。
川田:それは否めないところもあるかもしれないですけど(笑)。やっぱり一人ひとり、みなさんの力を感じました。いまは分断の時代だから、ふだん隣り合わない人が隣り合う機会を作るだけでもいいなと思うしね。鼓童の業界では、こういった試みはどう捉えられているんですか。
前田:新しい表現の手段としておもしろいなと思います。僕らはいつも生音が基本で、劇場ではPAを使わないので、音が配置されるという感覚はふだんのパフォーマンスにはあまり持ち込めない要素だと思いました。劇場の場合、舞台の左右や奥行はあっても、顔から数センチの位置で大きな太鼓の音を聞くとか、僕らがアンサンブルしているなかに入って聞くとか、そういうふだん僕らが演奏しながら聞いている音はお客さんにはダイレクトには伝わらないんですよね。そういう音を体験してもらえる手段としては新しくて、おもしろいと僕は受けとっています。
川田:今回、太鼓を担いだ状態で演奏してもらったじゃないですか。あれって歩きながらもやるものなんですか?
前田:歩きながらやるものです。ルーツにあるのは太鼓を担いで山に登るという芸能なんです。
川田:パレードできるじゃないですか!
前田:できます、できます。
川田:じゃあ次はパレードですね。パレードにもいろいろ種類があって、日本にはチンドン屋さんの賑やかしの文化があるじゃないですか。それぞれ別の文化を持っているんだけど、共通の賑やかしをするっていうことでもいいし、違う文化や国が列をなしていることで、隣り合う感覚。鳴る音によって、集団の中で文化の違いが見えるような、平和なパレードがしたいですね。
川田:類人猿からはじまる進化図的なパレードもいいかもね。きっと太古にも音楽はあったはずだし、進化の過程で太鼓も叩き方が変わるかもしれない。
前田:和太鼓のかたちは1300年前ぐらいに成立したと言われているんですが、和太鼓に進化する以前の大陸の太鼓とか、さらに前の時代の太鼓とか、打楽器のルーツになると、いま僕らがやっている叩き方じゃなくて、楽器の個性がいちばん出るような叩き方をするかもしれないですよね。
蓮沼:場所と時間を掘っていくというのはおもしろいですよね。それを現代に蘇らせるというか、現代的に表現するというのはいいです。
川田:『サピエンス全史』も人気になったし、何百年、何千年というすごく長い歴史を、パレードで表現するのはいいかもしれない。タイムラインにも日本には日本の事情があるだろうし、海外には海外の成り立ちがあるだろうし。ちなみに1300年前の太鼓ってなんのために作られたんですか?
前田:大陸から日本に伝わったんですね。日本に現存している最古の太鼓が正倉院にある(太鼓の)胴なんです。もう面は残っていないんですが、それが和太鼓のルーツだという説があります。
川田:日本の最古の芸能が能で、能は650年前と言われているから、それよりも古いんだね。
前田:芸能としてというよりは、単純に叩くという本能的なことだったのかもしれないですよね。
川田:僕は鼓童の公演を見て、魔除けというか、聖なる気持ちになったんですが、そういうのもあるのかな。
前田:ずっとマツリゴトと結びついている楽器だからそういうのがあるんじゃないですかね。太鼓は周波数帯がすごく広くて、ふだん浴びれない音や振動を浴びることができるので、細胞が活性化するのかもしれません(笑)。
川田:スカッとして帰れるもん。ということで、今回お三方をお迎えしましたが、最後に未来の展望について、一言ずつお願いします。
前田:次回は蓮沼さんと、ARの空間上で一緒にライブしてみたいです。太鼓は大きいので僕ら佐渡から出るのも大変なんですよ。拡張現実の世界なら僕らが佐渡にいて、蓮沼さんが東京にいてもできそうなので、ぜひ力をお貸しください。
川田:それやってみたいね。僕らもがんばります。
蓮沼:僕もパレードには興味があっていくつかリサーチしているので、ぜひやれたらおもしろいですね。ホモサピエンスから現代まで、人間と世界の歴史を司るパレード。
川田:新ネタの起点となることを願って、鼓童から前田順康くんと、蓮沼執太くんでした。ありがとうございます。
「バーチャル身体の祭典 VIRTUAL NIPPON COLOSSEUM」の詳細はこちら。
その第一弾として完成した「バーチャル身体の祭典 VIRTUAL NIPPON COLOSSEUM」では、落語の口上に合わせて、舞踏家やダンサー、義足のパラ陸上選手と10代のプロスケートボーダーが3Dデータやモーションキャプチャーなどの技術をもちいたパフォーマンスをくりひろげ、日本の奇祭と和太鼓のリズムなどが次々に現れる。圧巻の祝祭空間はオンライン劇場「THEATRE for ALL 」やARアプリ「社会実験」でお楽しみいただけるが、ここでは公開を記念し2022年3月2日に開催されたジャンル横断型リレー方式カンファレンスより、AR三兄弟の川田十夢(長男)と小笠原雄(三男)が、音楽を担当する蓮沼執太と、和太鼓奏者として作中に登場する鼓童の前田順康を招いたトークの模様をダイジェストでお送りする。
【座談会 参加メンバー】
川田十夢(長男)×前田順康(鼓童)×蓮沼執太×小笠原雄(三男)
コロシアムの裏側
川田:みなさま、お待たせしました。今夜の第4セッションは「物語と音楽、そして立体音響」というコーナーです。お迎えするのは、鼓童の前田(順康)くんと蓮沼執太くん。まず前田くんには、いろんな叩き方をやってもらいましたけど、完成図はイメージしていましたか?前田:どんなふうに使われるんだろうな、と思いつつやっていました。AR内で、最後(自分のモーションキャラクターが)増えたのはびっくりしました。
川田:収録のときは見事に(スタジオの近所の住民から)苦情がきましたよね。
前田:実際に叩きながら撮っていたんですが、振動が問題だったんですよね。
川田:そう、撮影場所の鉄筋の構造上、振動が響いてしまって。最終的にはエアでやってもらったんですよね(笑)。完成したARを見ても、まさかエアでやっているとは思わない。
前田:そうですよね。テクノロジーってすごいな(笑)。
川田:撮影のとき、本人が自覚しているかわからないんだけど、ループのなかで叩き方が毎回全然違いましたよね。同じ叩き方を二度やっていない感じがしました。太鼓というのはそういうものなんですか?
前田:僕たち鼓童は、こういう叩き方をしなさいということよりも、こういう音を出したいというのが認識としてあって、それぞれストロークの研究を、みんなでも考えますが、個人に委ねられているところも大きいんです。だから僕は、自分の出したい音をイメージしつづけて叩いているんですよね。(太鼓の)皮は振幅するので、一発目を打つ前と、すでに揺れているものにもう一回入れるときとは条件が違うんですね。だから自分の出音がどうかということで、ちょっとずつ角度などを変えたせいで、同じ打ち方ではない印象になったのかもしれません。
蓮沼:エアで出音がないのにね(笑)。
前田:後半はそうでした(笑)。
川田:蓮沼くんは、それをループ的に使ったでしょ?
蓮沼:反復構造はあるんですが、実はループ的でもないんですよ。
川田:曲のなかに自然に取り入れてくれたなと思いましたが、ループしていないんだ。
蓮沼:レコーディングのときに前田くんがループ的に叩いてくれたのでそれを使っているんですけど、意図的に2小節ずっとループさせて使っていくというようなことはしていないです。この曲、5拍子なんですよ。
川田:そうそう。
蓮沼:ポップミュージック的な解釈で作っていて、4拍子のグルーヴかと思いきや5拍子なんですね。それでヤスくん(前田氏)も最初、相当リズムをとりにくそうでした。それは馴れてくれたのかな。
前田:即興でやれと言われて5拍子のパターンを渡されると、自分のなかでは3拍子や4拍子がどうしても気持ちいい周期としてとっちゃうんですよね。でも蓮沼さんとレコーディングしたときは、ベーシックに入れた自分のパートをモニターしながらやっていたので、そこに乗っかっていくだけでした。
蓮沼:今回は落語というか語りがあって、出てくる登場人物や構成もわかりやすいというか、演劇的だったのでそこに合わせて音楽を重ねていくかたちでとりくみました。そうやって重ねていくんですけど、人だったり場所だったりに音がアサインされているので、そこに近づくとそこにある音が大きくなっていくんですよね。
パレードが行くよ
小笠原雄:蓮沼さんは今回「Virtual Nippon Colosseum」を体験していただいた後に、エレクトリカルパレードみたいな、近づいたら予想外の音が聞こえてくるのが楽しいんじゃないか、というようなことを話されていましたよね。蓮沼:ヤスくんがモーションキャプチャーをやっていたときに、プロデューサーの金森香さんとそんな話になったんです。全体でひとつの音楽が流れているんだけど、近寄ると全然違う音も流れているような。ひとつの音楽というよりは、音楽とは関係なしに、オマケ音、その人しか見つけられない音、なんかヘンなのが聞こえちゃうようなパレードですね。
川田:パレードの話から僕はふくらむものがあって、パレードって目の前に来るものと、向こう側につづいているものがあるじゃないですか。見た目からは想像できないような音が聞こえてきたらおもしろいなって。先に見た目が見えていて、あの人なんなんだろうと思っているところに、近づいてきたら音も含めて納得、というような作品もできるかなと思いました。立体的な配置ができるということで生まれる表現は確実にありますよね。
蓮沼:空間に入っての立体音響というよりは、ある場所に音を配置して、AR空間にいる人が音をゲットしていくみたいな可能性はあると思いました。今回はわりとストーリーテリングがしっかりしたものだったので、サウンドも音というよりは音楽として作った部分も大きかったんですが、抽象的な音、抽象的な音というよりは具体音なんですけど、そういうものを入れると「なんだこれは」というような感じになるかもしれないですね。
ふだん隣り合わない人が隣り合う機会
川田:今回はスポーツ選手も出てきますが、鼓童もさすがにスポーツ選手とは一緒にやらないでしょ?前田:競技というか、パフォーマンスと一緒にやることはなかなかないですね。
川田:隣り合ってみると、そんなに不自然じゃないなというか。こういうことはつづけたいとは思いますね。
蓮沼:不自然じゃないのは十夢さんの力なんじゃないですか。
川田:それは否めないところもあるかもしれないですけど(笑)。やっぱり一人ひとり、みなさんの力を感じました。いまは分断の時代だから、ふだん隣り合わない人が隣り合う機会を作るだけでもいいなと思うしね。鼓童の業界では、こういった試みはどう捉えられているんですか。
前田:新しい表現の手段としておもしろいなと思います。僕らはいつも生音が基本で、劇場ではPAを使わないので、音が配置されるという感覚はふだんのパフォーマンスにはあまり持ち込めない要素だと思いました。劇場の場合、舞台の左右や奥行はあっても、顔から数センチの位置で大きな太鼓の音を聞くとか、僕らがアンサンブルしているなかに入って聞くとか、そういうふだん僕らが演奏しながら聞いている音はお客さんにはダイレクトには伝わらないんですよね。そういう音を体験してもらえる手段としては新しくて、おもしろいと僕は受けとっています。
川田:今回、太鼓を担いだ状態で演奏してもらったじゃないですか。あれって歩きながらもやるものなんですか?
前田:歩きながらやるものです。ルーツにあるのは太鼓を担いで山に登るという芸能なんです。
川田:パレードできるじゃないですか!
前田:できます、できます。
川田:じゃあ次はパレードですね。パレードにもいろいろ種類があって、日本にはチンドン屋さんの賑やかしの文化があるじゃないですか。それぞれ別の文化を持っているんだけど、共通の賑やかしをするっていうことでもいいし、違う文化や国が列をなしていることで、隣り合う感覚。鳴る音によって、集団の中で文化の違いが見えるような、平和なパレードがしたいですね。
太古から未来へ、新ネタ続々
小笠原雄:パレードという言葉から想像するのは、横軸だけじゃない、時代のパレードみたいな。原始の声からはじまって、その後どんどん楽器が進化していくパレードみたいなものも体験してみたいですね。川田:類人猿からはじまる進化図的なパレードもいいかもね。きっと太古にも音楽はあったはずだし、進化の過程で太鼓も叩き方が変わるかもしれない。
前田:和太鼓のかたちは1300年前ぐらいに成立したと言われているんですが、和太鼓に進化する以前の大陸の太鼓とか、さらに前の時代の太鼓とか、打楽器のルーツになると、いま僕らがやっている叩き方じゃなくて、楽器の個性がいちばん出るような叩き方をするかもしれないですよね。
蓮沼:場所と時間を掘っていくというのはおもしろいですよね。それを現代に蘇らせるというか、現代的に表現するというのはいいです。
川田:『サピエンス全史』も人気になったし、何百年、何千年というすごく長い歴史を、パレードで表現するのはいいかもしれない。タイムラインにも日本には日本の事情があるだろうし、海外には海外の成り立ちがあるだろうし。ちなみに1300年前の太鼓ってなんのために作られたんですか?
前田:大陸から日本に伝わったんですね。日本に現存している最古の太鼓が正倉院にある(太鼓の)胴なんです。もう面は残っていないんですが、それが和太鼓のルーツだという説があります。
川田:日本の最古の芸能が能で、能は650年前と言われているから、それよりも古いんだね。
前田:芸能としてというよりは、単純に叩くという本能的なことだったのかもしれないですよね。
川田:僕は鼓童の公演を見て、魔除けというか、聖なる気持ちになったんですが、そういうのもあるのかな。
前田:ずっとマツリゴトと結びついている楽器だからそういうのがあるんじゃないですかね。太鼓は周波数帯がすごく広くて、ふだん浴びれない音や振動を浴びることができるので、細胞が活性化するのかもしれません(笑)。
川田:スカッとして帰れるもん。ということで、今回お三方をお迎えしましたが、最後に未来の展望について、一言ずつお願いします。
前田:次回は蓮沼さんと、ARの空間上で一緒にライブしてみたいです。太鼓は大きいので僕ら佐渡から出るのも大変なんですよ。拡張現実の世界なら僕らが佐渡にいて、蓮沼さんが東京にいてもできそうなので、ぜひ力をお貸しください。
川田:それやってみたいね。僕らもがんばります。
蓮沼:僕もパレードには興味があっていくつかリサーチしているので、ぜひやれたらおもしろいですね。ホモサピエンスから現代まで、人間と世界の歴史を司るパレード。
川田:新ネタの起点となることを願って、鼓童から前田順康くんと、蓮沼執太くんでした。ありがとうございます。
「バーチャル身体の祭典 VIRTUAL NIPPON COLOSSEUM」の詳細はこちら。