Black Boboiやmillennium paradeのメンバーとしても活動するトラックメイカーでシンガーのermhoi(エルムホイ)が、自身の音楽ルーツや声優を務めた映画などを振り返った。
ermhoiがリモートで登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『SAPPORO BEER OTOAJITO』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)。ビールを飲みながら、クリスとゲストが音楽談義を繰り広げる番組だ。ここでは1月21日(金)のオンエアをテキストで紹介する。
この番組ではゲストが、ビールに合う“おみや”を紹介する。野菜が大好きなermhoiが見つけたときに衝撃を受けたという“長芋ピクルス”をビールとともに楽しんだ。
ermhoi:幼少期に聴いてた音楽は幅広くて、父親はジャズとクラシックやボサノバ、母親はボブ・ディラン、ジョニ・ミッチェル、シネイド・オコナーなどちょっとロックやフォークの音楽を聴かせてくれていました。それと姉はそのとき流行ってるJ-POPや海外のインディーズの音楽を家に持って帰ってきてくれていたので、そういうものを片っ端から聴いて自分の中に蓄えていってました。だから音楽ルーツはひとつに絞れないのですが、そういうバラバラなところに今の音楽制作のヒントがあると思っています。
クリス:普段から音楽は聴くほうですか?
ermhoi:そうですね。もともとすごく聴いていて、新譜もいろいろチェックしてたんですけど、新型コロナのタイミングでポッドキャストを聴くようになって。音楽から少し離れていたこともありました。
コロナ禍の話題になり、クリスは「ミュージシャンにとって内省的になれる期間だったから2020年の音楽は豊作だった」と持論を展開する。
クリス:忙しくして期限までにリリースしてヒットを飛ばして、みたいなところから少し解放されていたような気がしていて。モラトリアムになったおかげで自由に自然に出てきたものが作品になっていた気がします。
ermhoi:そうですね。たとえばmillennium paradeが2021年にリリースしたアルバム『THE MILLENNIUM PARADE』の収録曲『2992』は、歌詞を書くのに3カ月くらいかかったんですけど、そんなに時間をかけられることってなかなかないから。こんなに時間をかけさせてもらえたのはラッキーだったなと思います。
クリス:声優は前からやってたんですか?
ermhoi:生まれて初めてでしたし、やるとも思っていなかったので、いまだにビックリしています。
クリス:やってみてどうでしたか?
ermhoi:楽しかったですね。最初は画面を見ながら演じるのが難しかったんですけど、共演した幾田りらさんや中村佳穂さんの演技にかなり圧倒されて。すごく刺激を受けて「頑張ろう」となりました。
クリス:声優って普通のお芝居より難しくないですか?
ermhoi:そうかもしれないですね。対面で何かをやるとか、体を使って表現するほうがもともとやっていることではあったので。反応ではなく頭の中のイメージが大事になるというか。
クリス:声優って体をすごく動かしません?
ermhoi:そうですね。叫ぶシーンとかはやっぱり勢いが入ったりしました。音楽とは全く違うスタイルの表現活動をやってみて、自分が今までやってきた、音楽を作ってそれを演奏することをもっと深めていきたいな、もっと極めなきゃなという気持ちがさらに増しました。
ermhoi:ディス・ヒートはロックとノイズのあいだをやるバンドでカッコいいなと思って聴いてます。ゲイリー・ニューマンは旧譜をずっと聴いていますね。最近、昔の音楽を教えてもらうことが増えて、自分が全然とおってこなかった音楽を勉強しているんです。ジェネシスも全然知らなくて、ジェネシスのライブ映像を観て衝撃を受けたりしています。
クリス:ジェネシスってかなりシアトリカルですからね。
ermhoi:顔の白塗りとか、もうやってたんだっていうか(笑)。
クリス:millennium paradeもかなりカーニバル状態というか、そういう雰囲気がありますよね。
ermhoi:そうですね。ああいうストーリーテリングな感じもすごく面白そうだなと個人的には思っています。
最近はモーゼス・サムニーがお気に入りだとermhoiは言う。
ermhoi:とにかく歌が素晴らしくて。たぶんジャズとか語法も学んだ上で美しい音楽です。
ermhoi:あとで振り返って思うことなんですけど、私は音楽を作るときの記憶があんまりなくて、どういう経緯でその曲が作られていったのかがすごくぼんやりしているんです。それは夢を思い出せなかったり、寝る直前に階段から転げ落ちたり、どこか寄りかかっていたものが急に外れたり、そういうぼんやりした感覚とすごく似ていて。偶然できた音楽たちの結晶が夢とつながっていることが、今回アルバムを作りながらの発見で、テーマでもあるなと思います。『DREAM LAND』という自分の中に確かにあるけれどぼんやりしていて、つかみきれないけど大事なものというテーマになりました。
ermhoiは3月にリリースツアー「Journey to the DREAM LAND」を開催する。
ermhoiの最新情報は、Twitterまで。
ermhoiは、1月28日(金)の同番組でも引き続きトークする。
また、番組の公式サイトに過去ゲストのトーク内容をアーカイブ。オンエアで扱った音楽の情報も掲載している。
・過去ゲストのアーカイブページ
https://www.j-wave.co.jp/original/otoajito/archives.html
ermhoiがリモートで登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『SAPPORO BEER OTOAJITO』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)。ビールを飲みながら、クリスとゲストが音楽談義を繰り広げる番組だ。ここでは1月21日(金)のオンエアをテキストで紹介する。
この番組ではゲストが、ビールに合う“おみや”を紹介する。野菜が大好きなermhoiが見つけたときに衝撃を受けたという“長芋ピクルス”をビールとともに楽しんだ。
音楽ルーツはひとつに絞れない
アイルランド人の母と日本人の父のもとに生まれたermhoi。「音楽ルーツ」には家族の影響が色濃く見えた。ermhoi:幼少期に聴いてた音楽は幅広くて、父親はジャズとクラシックやボサノバ、母親はボブ・ディラン、ジョニ・ミッチェル、シネイド・オコナーなどちょっとロックやフォークの音楽を聴かせてくれていました。それと姉はそのとき流行ってるJ-POPや海外のインディーズの音楽を家に持って帰ってきてくれていたので、そういうものを片っ端から聴いて自分の中に蓄えていってました。だから音楽ルーツはひとつに絞れないのですが、そういうバラバラなところに今の音楽制作のヒントがあると思っています。
クリス:普段から音楽は聴くほうですか?
ermhoi:そうですね。もともとすごく聴いていて、新譜もいろいろチェックしてたんですけど、新型コロナのタイミングでポッドキャストを聴くようになって。音楽から少し離れていたこともありました。
コロナ禍の話題になり、クリスは「ミュージシャンにとって内省的になれる期間だったから2020年の音楽は豊作だった」と持論を展開する。
クリス:忙しくして期限までにリリースしてヒットを飛ばして、みたいなところから少し解放されていたような気がしていて。モラトリアムになったおかげで自由に自然に出てきたものが作品になっていた気がします。
ermhoi:そうですね。たとえばmillennium paradeが2021年にリリースしたアルバム『THE MILLENNIUM PARADE』の収録曲『2992』は、歌詞を書くのに3カ月くらいかかったんですけど、そんなに時間をかけられることってなかなかないから。こんなに時間をかけさせてもらえたのはラッキーだったなと思います。
声優に初挑戦 そこで得られたもの
ermhoiはmillennium paradeや3人組エレクトロ・ユニットBlack Boboi、ソロアーティストとしても活動を続ける傍らで、2021年公開の映画『竜とそばかすの姫』ではペギースーの声を務めた。クリス:声優は前からやってたんですか?
ermhoi:生まれて初めてでしたし、やるとも思っていなかったので、いまだにビックリしています。
クリス:やってみてどうでしたか?
ermhoi:楽しかったですね。最初は画面を見ながら演じるのが難しかったんですけど、共演した幾田りらさんや中村佳穂さんの演技にかなり圧倒されて。すごく刺激を受けて「頑張ろう」となりました。
クリス:声優って普通のお芝居より難しくないですか?
ermhoi:そうかもしれないですね。対面で何かをやるとか、体を使って表現するほうがもともとやっていることではあったので。反応ではなく頭の中のイメージが大事になるというか。
クリス:声優って体をすごく動かしません?
ermhoi:そうですね。叫ぶシーンとかはやっぱり勢いが入ったりしました。音楽とは全く違うスタイルの表現活動をやってみて、自分が今までやってきた、音楽を作ってそれを演奏することをもっと深めていきたいな、もっと極めなきゃなという気持ちがさらに増しました。
最近のお気に入りはモーゼス・サムニー
ermhoiは最近よく聴く音楽として、ディス・ヒートとゲイリー・ニューマンをあげた。ermhoi:ディス・ヒートはロックとノイズのあいだをやるバンドでカッコいいなと思って聴いてます。ゲイリー・ニューマンは旧譜をずっと聴いていますね。最近、昔の音楽を教えてもらうことが増えて、自分が全然とおってこなかった音楽を勉強しているんです。ジェネシスも全然知らなくて、ジェネシスのライブ映像を観て衝撃を受けたりしています。
クリス:ジェネシスってかなりシアトリカルですからね。
ermhoi:顔の白塗りとか、もうやってたんだっていうか(笑)。
クリス:millennium paradeもかなりカーニバル状態というか、そういう雰囲気がありますよね。
ermhoi:そうですね。ああいうストーリーテリングな感じもすごく面白そうだなと個人的には思っています。
最近はモーゼス・サムニーがお気に入りだとermhoiは言う。
(Moses Sumney - Plastic [Official Audio])
つかみきれないけど大事なものがテーマ
ermhoiは2021年12月に2枚目となるソロアルバム『DREAM LAND』をリリースした。【アルバム収録曲】Dream Land Song - ermhoi / directed by txxth (Lyric Video)
ermhoiは3月にリリースツアー「Journey to the DREAM LAND」を開催する。
ermhoiの最新情報は、Twitterまで。
ermhoiは、1月28日(金)の同番組でも引き続きトークする。
また、番組の公式サイトに過去ゲストのトーク内容をアーカイブ。オンエアで扱った音楽の情報も掲載している。
・過去ゲストのアーカイブページ
https://www.j-wave.co.jp/original/otoajito/archives.html
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番組情報
- SAPPORO BEER OTOAJITO
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毎週金曜23:00-23:30
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クリス・ペプラー