ジャズ・ギタリストの井上銘、音楽プロデューサー/ドラマーのmabanua、SOIL & "PIMP" SESSIONSの社長が、日本のジャズシーンをけん引するおすすめアーティストを紹介した。
三人が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)。番組では、毎回ゲストを迎え、様々なテーマを掘り下げていく。ここでは、日本のジャズシーンを特集した、5月12日(水)のオンエア内容をテキストで紹介する。
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1人目のゲストは、20歳のデビュー以来、常に第一線で活躍してきたトップクラスの人気と実力を誇る若きジャズ・ギタリスト、井上銘が登場。
現在29歳の井上銘は、15才でギターをはじめ、高校在学中にプロキャリアをスタート。2011年20歳のとき、1stアルバム『ファースト・トレイン』をリリース。そして、ジャズの名門、バークリー音楽大学に留学する。その後、NYでライブ活動をおこなったのち、帰国。
2015年、小西遼、小田朋美、越智俊介、石若駿と「CRCK/LCKS」を結成。2017年には、自身の新しいユニット「STEREO CHAMP」もスタート。初のブルーノート公演はソールドアウト、海外ミュージシャンとの共演などワールドワイドな舞台で活躍する超売れっ子ミュージシャンである。
あっこゴリラ:井上さんは、6年間活動を共にしたCRCK/LCKSから脱退を発表されましたが、CRCK/LCKSの活動を振り返ってどうですか?
井上:メンバー5人それぞれのキャラがしっかりはっきりしていたので、そういう5人と6年間一緒に音楽活動できたことは自分の宝物ですね。
あっこゴリラ:本当にとんでもない人たちの集団ですもんね(笑)。
井上:キャラ濃いですよね。あはははは。
あっこゴリラ:ジャズ以外のプロジェクト経験は、井上さんの現在のプレイにどう影響していますか?
井上:いろんな音楽スタイルの人に会って、喋って、演奏していくことによって、より人間的な視野が広がったなって思いますし、音楽的にももう自分でもよくわかんないようなギターになってきちゃって(笑)。でもそれが楽しいなって思います。
あっこゴリラ:井上さんがデビューした9年前と日本のジャズシーンはどう変わってきたと思いますか?
井上:すごく過ごしやすくなったなと思います。ジャズって、いろんなものと関わったり、合体しながら進化していくと思うので、9年前のジャズの方が“もっとジャズを演奏しなきゃいけない”って感じだったけど、今はもっと自由にやれるようになったなって思いますね。わかりやすく言うと歯でギター弾いても許されそうな(笑)。
あっこゴリラ:弾いてほしい。あはははは! 今は、CRCK/LCKSのメンバーも含め、J-POPやCM音楽のレコーディングにジャズシーン出身の若いミュージシャンが多く参加していますが、この流れはどう見てますか?
井上:素晴らしいことで、とてもいいことですよね。今まであんまり日本でこういうムーブメントってなかったんじゃないかなと思うし、ジャンルレスで単純にイケてる音楽や楽しい音楽とかそういう基準で、そこに必要なミュージシャンが呼ばれるみたいな感じになっているからすごくいいなと思います。
あっこゴリラ:この4年くらいでも大きく変わりましたよね。現在のジャパニーズジャズシーンのおもしろさってどんなところだと思いますか?
井上:ジャスやってて良かったな思うのは、僕たちの世代もいるし、下の世代もどんどん出てきてるところ。上の世代は70代・80代の人もいるけど、ステージに立ったら、例えば70歳の人とやってもフラットというか。
あっこゴリラ:最高。
井上:どのくらいキャリアあろうがなかろうが関係ないし、音楽が良ければいいってところをみんな見てるから、そういうのは日本のジャズのおもしろいところかなと思います。
あっこゴリラ:そんな井上さんの注目するジャパニーズジャズシーンのアーティストは?
井上:「世田谷トリオ」です。ピアノの高橋佑成くん、ベースの岩見継吾くん、ドラムの吉良創太くんの3人組バンドなんですけど、王道スタンダードナンバーからアグレッシブなフリージャズ、音響、ラテン、ブラジル音楽、現代的なR&Bテイストな曲調まで、何でも飲み込み縦横無尽に繰り広げられる演奏が話題沸騰中です。
【世田谷トリオを聴く】
そんなmabanuaは、日本のジャズシーン若手世代をどう見ているのだろうか。
mabanua:若手による世代交代が目覚ましいですが、実は世代交代っていうのはもう昔からグラデーションのように循環して行われてきているものだと僕は思っています。どの世代にも素晴らしいジャズミュージシャンの方がいますし、ジャズは長年の歴史の中で培ってきたそのトラディショナルな方法論とか音楽性があって、それをきちんと踏まえた上で、新しい音楽への探究心を両立させることがすごく面白いジャンルだし、大切なことだと思っています。その新しい音楽の探究心から生まれる音楽が、今のJ-POPのシーン、世界的にもポップスのシーンと結びつきやすい。さらに若手のジャズミュージシャン、例えばKing Gnu周りとかもそうですし、ドラマーの伊吹文裕くんや石若駿くんだったり、ギターの井上銘さんだったり、モノンクルやCRCK/LCKSなど、バンド・個人問わず、ご自身の活動をやられた上で、現代のポップスにプロデューサーやサポートとかで入り込んでいくっていう、そういったポテンシャルを持っている。そしてそれを受け入れるJ-POPのシーンにもなっているっていうことが、若手による世代交代がより見えてきやすい時代になっているのかなと思います。
そんなmabanuaに、注目する若手ジャズアーティストを訊いた。
mabanua:最近は喫茶店や居酒屋、ラーメン屋でもジャズが流れてるじゃないですか。その中で、すごくベテランのジャズミュージシャンが弾いているようなオルガンが聴こえて、だけど、昔の音源でもない、何か今っぽさもあるみたいな。“誰だろうこれ、すげぇ”ってなったのが、宮川純さんっていうキーボーディストの方の音源だったんです。この宮川純さんは、モノンクル、綾戸智恵さん、ケイコ・リー、TOKU、黒田卓也さん、kiki vivi lilyさんなどと一緒にやられています。ベテランのミュージシャンから今のシーンを台頭する若手のアーティストまで全て網羅してしまうという、幅の広さを体現してるうちの1人だと僕は思います。音色の選び方とか一つ一つが「ちゃんとやってるな」っていう感じがしますし、音の説得力が正直僕より全然あるなって思いました(笑)。
SOIL & "PIMP" SESSIONSといえば、海外での作品リリースや世界最大級のフェス「グラストンベリー・フェスティバル」「モントルー・ジャズ・フェスティバル」など、数々のビッグフェスに出演。これまでに31カ国で公演を行うなど、ワールドワイドに活動を続けている。
あっこゴリラ:SOIL & "PIMP" SESSIONSがデビューした2004年頃に比べて、日本のジャズシーンはどう変化したと思いますか?
社長:デビューした当時は、ラジオでボーカルがのってない曲がかかるっていうことが本当に珍しいことだったんですよ。いわゆるインストの曲って、BGM扱いみたいな時代もあって。それに比べたら今はすごいかかるようになったから、そこが大きな違いじゃないんかな~。
あっこゴリラ:そのジャズの壁をぶち壊していったのは、SOILの登場も大きかったんじゃないかなと思うんですが。
社長:そう言っていただけると嬉しいです。そういった意味では、当時はPE'Zも一緒に頑張ってましたね。
あっこゴリラ:そんな社長から見て、現在の石若駿さんやWONK、King Gnuのメンバーなどを輩出したシーンは、どういう流れで生まれていると思いますか?
社長:本当にこの世代はうらやましいよね(笑)。
あっこゴリラ:あはははは! 社長の時代は開拓者ですからね。
社長:僕、5~6年前J-WAVEでジャズの番組やってたんだけど、そのときゲストに石若くんが来てくれて、スタジオライブやってもらって。その彼が連れてきてくれたメンバーの中に、WONKの(江崎)文武とKing Gnuの常田(大希)がいたんです。
あっこゴリラ:へえ~!
社長:“東京芸大周りのおもしろい音出してる20代”みたいな特集をしたんですけど、スタジオでとんでもないセッションをしてくれまして。すごい短い時間だったんだけど、それを聴いて“やっぱりこの世代すごいな”って思いました。聴いてきた音楽を自分たちのフィルターを通してミックスして、ちゃんと咀嚼をして自分たちの音として出してるなって。誰かの真似事じゃない感じが、そのとき僕は響きましたね。
あっこゴリラ:うんうん。
社長:後に、石若くんも常田もWONKもそれぞれ個性がある音を作り始めて、それが今すごい支持を得ているわけじゃないですか。だからもう痛快だよね。
そんなSOILの社長が、令和のジャパニーズジャズシーンで注目しているアーティストは誰なのか。
社長:本当にたくさんいるんですが、ちょうどこの依頼を受けたときに聴いてたのが、トランペッターの佐瀬悠輔くんの音だったんです。
あっこゴリラ:おお~! どんなトランぺッターなんですか?
社長:最初に佐瀬くんに会ったのは、Nao Kawamuraのバンドメンバーとしてだったんですけど、その佇まいに惹かれまして。よくよく話を聞いたらまだ20代で、もう本当にびっくりしました。20代でこのフレージング、そしてステージで余裕があるんですよ。
あっこゴリラ:すごい!
社長:ステージ上でバンドと一緒に音を紡いでいくみたいな、すごく空間があるフレーズソロ、アドリブを取ったりされるんですけど、それにグッときまして。
あっこゴリラ:へえ~。
社長:ステージ上の立ち姿もオーラがあって、それが伝わってきて20代には全く見えない(笑)。そんなすごいトランぺッターに出会ったなと思ったら、彼自身の作品もとにかくカッコいいんです!
【佐瀬悠輔『#1』を聴く】
J-WAVE『SONAR MUSIC』は月~木の22:00-24:00にオンエア。
三人が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)。番組では、毎回ゲストを迎え、様々なテーマを掘り下げていく。ここでは、日本のジャズシーンを特集した、5月12日(水)のオンエア内容をテキストで紹介する。
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都内を中心に活動するピアノトリオ「世田谷トリオ」
番組では、「今、日本のジャズシーンはどうなっているのか!?」と題し、3人のミュージシャンをゲストに迎え、現在のジャズシーンに迫った。1人目のゲストは、20歳のデビュー以来、常に第一線で活躍してきたトップクラスの人気と実力を誇る若きジャズ・ギタリスト、井上銘が登場。
現在29歳の井上銘は、15才でギターをはじめ、高校在学中にプロキャリアをスタート。2011年20歳のとき、1stアルバム『ファースト・トレイン』をリリース。そして、ジャズの名門、バークリー音楽大学に留学する。その後、NYでライブ活動をおこなったのち、帰国。
2015年、小西遼、小田朋美、越智俊介、石若駿と「CRCK/LCKS」を結成。2017年には、自身の新しいユニット「STEREO CHAMP」もスタート。初のブルーノート公演はソールドアウト、海外ミュージシャンとの共演などワールドワイドな舞台で活躍する超売れっ子ミュージシャンである。
あっこゴリラ:井上さんは、6年間活動を共にしたCRCK/LCKSから脱退を発表されましたが、CRCK/LCKSの活動を振り返ってどうですか?
井上:メンバー5人それぞれのキャラがしっかりはっきりしていたので、そういう5人と6年間一緒に音楽活動できたことは自分の宝物ですね。
あっこゴリラ:本当にとんでもない人たちの集団ですもんね(笑)。
井上:キャラ濃いですよね。あはははは。
あっこゴリラ:ジャズ以外のプロジェクト経験は、井上さんの現在のプレイにどう影響していますか?
井上:いろんな音楽スタイルの人に会って、喋って、演奏していくことによって、より人間的な視野が広がったなって思いますし、音楽的にももう自分でもよくわかんないようなギターになってきちゃって(笑)。でもそれが楽しいなって思います。
あっこゴリラ:井上さんがデビューした9年前と日本のジャズシーンはどう変わってきたと思いますか?
井上:すごく過ごしやすくなったなと思います。ジャズって、いろんなものと関わったり、合体しながら進化していくと思うので、9年前のジャズの方が“もっとジャズを演奏しなきゃいけない”って感じだったけど、今はもっと自由にやれるようになったなって思いますね。わかりやすく言うと歯でギター弾いても許されそうな(笑)。
あっこゴリラ:弾いてほしい。あはははは! 今は、CRCK/LCKSのメンバーも含め、J-POPやCM音楽のレコーディングにジャズシーン出身の若いミュージシャンが多く参加していますが、この流れはどう見てますか?
井上:素晴らしいことで、とてもいいことですよね。今まであんまり日本でこういうムーブメントってなかったんじゃないかなと思うし、ジャンルレスで単純にイケてる音楽や楽しい音楽とかそういう基準で、そこに必要なミュージシャンが呼ばれるみたいな感じになっているからすごくいいなと思います。
あっこゴリラ:この4年くらいでも大きく変わりましたよね。現在のジャパニーズジャズシーンのおもしろさってどんなところだと思いますか?
井上:ジャスやってて良かったな思うのは、僕たちの世代もいるし、下の世代もどんどん出てきてるところ。上の世代は70代・80代の人もいるけど、ステージに立ったら、例えば70歳の人とやってもフラットというか。
あっこゴリラ:最高。
井上:どのくらいキャリアあろうがなかろうが関係ないし、音楽が良ければいいってところをみんな見てるから、そういうのは日本のジャズのおもしろいところかなと思います。
あっこゴリラ:そんな井上さんの注目するジャパニーズジャズシーンのアーティストは?
井上:「世田谷トリオ」です。ピアノの高橋佑成くん、ベースの岩見継吾くん、ドラムの吉良創太くんの3人組バンドなんですけど、王道スタンダードナンバーからアグレッシブなフリージャズ、音響、ラテン、ブラジル音楽、現代的なR&Bテイストな曲調まで、何でも飲み込み縦横無尽に繰り広げられる演奏が話題沸騰中です。
【世田谷トリオを聴く】
ピアニスト/オルガニスト/キーボーディスト「宮川純」
2人目のゲストは、音楽プロデューサーでドラマーのmabanuaが登場。Ovallのメンバーとしても活動中。そんなmabanuaは、日本のジャズシーン若手世代をどう見ているのだろうか。
mabanua:若手による世代交代が目覚ましいですが、実は世代交代っていうのはもう昔からグラデーションのように循環して行われてきているものだと僕は思っています。どの世代にも素晴らしいジャズミュージシャンの方がいますし、ジャズは長年の歴史の中で培ってきたそのトラディショナルな方法論とか音楽性があって、それをきちんと踏まえた上で、新しい音楽への探究心を両立させることがすごく面白いジャンルだし、大切なことだと思っています。その新しい音楽の探究心から生まれる音楽が、今のJ-POPのシーン、世界的にもポップスのシーンと結びつきやすい。さらに若手のジャズミュージシャン、例えばKing Gnu周りとかもそうですし、ドラマーの伊吹文裕くんや石若駿くんだったり、ギターの井上銘さんだったり、モノンクルやCRCK/LCKSなど、バンド・個人問わず、ご自身の活動をやられた上で、現代のポップスにプロデューサーやサポートとかで入り込んでいくっていう、そういったポテンシャルを持っている。そしてそれを受け入れるJ-POPのシーンにもなっているっていうことが、若手による世代交代がより見えてきやすい時代になっているのかなと思います。
そんなmabanuaに、注目する若手ジャズアーティストを訊いた。
mabanua:最近は喫茶店や居酒屋、ラーメン屋でもジャズが流れてるじゃないですか。その中で、すごくベテランのジャズミュージシャンが弾いているようなオルガンが聴こえて、だけど、昔の音源でもない、何か今っぽさもあるみたいな。“誰だろうこれ、すげぇ”ってなったのが、宮川純さんっていうキーボーディストの方の音源だったんです。この宮川純さんは、モノンクル、綾戸智恵さん、ケイコ・リー、TOKU、黒田卓也さん、kiki vivi lilyさんなどと一緒にやられています。ベテランのミュージシャンから今のシーンを台頭する若手のアーティストまで全て網羅してしまうという、幅の広さを体現してるうちの1人だと僕は思います。音色の選び方とか一つ一つが「ちゃんとやってるな」っていう感じがしますし、音の説得力が正直僕より全然あるなって思いました(笑)。
才気煥発のトランペッター「佐瀬悠輔」
3人目のゲストは、SOIL & "PIMP" SESSIONSの社長が登場。SOIL & "PIMP" SESSIONSといえば、海外での作品リリースや世界最大級のフェス「グラストンベリー・フェスティバル」「モントルー・ジャズ・フェスティバル」など、数々のビッグフェスに出演。これまでに31カ国で公演を行うなど、ワールドワイドに活動を続けている。
あっこゴリラ:SOIL & "PIMP" SESSIONSがデビューした2004年頃に比べて、日本のジャズシーンはどう変化したと思いますか?
社長:デビューした当時は、ラジオでボーカルがのってない曲がかかるっていうことが本当に珍しいことだったんですよ。いわゆるインストの曲って、BGM扱いみたいな時代もあって。それに比べたら今はすごいかかるようになったから、そこが大きな違いじゃないんかな~。
あっこゴリラ:そのジャズの壁をぶち壊していったのは、SOILの登場も大きかったんじゃないかなと思うんですが。
社長:そう言っていただけると嬉しいです。そういった意味では、当時はPE'Zも一緒に頑張ってましたね。
あっこゴリラ:そんな社長から見て、現在の石若駿さんやWONK、King Gnuのメンバーなどを輩出したシーンは、どういう流れで生まれていると思いますか?
社長:本当にこの世代はうらやましいよね(笑)。
あっこゴリラ:あはははは! 社長の時代は開拓者ですからね。
社長:僕、5~6年前J-WAVEでジャズの番組やってたんだけど、そのときゲストに石若くんが来てくれて、スタジオライブやってもらって。その彼が連れてきてくれたメンバーの中に、WONKの(江崎)文武とKing Gnuの常田(大希)がいたんです。
あっこゴリラ:へえ~!
社長:“東京芸大周りのおもしろい音出してる20代”みたいな特集をしたんですけど、スタジオでとんでもないセッションをしてくれまして。すごい短い時間だったんだけど、それを聴いて“やっぱりこの世代すごいな”って思いました。聴いてきた音楽を自分たちのフィルターを通してミックスして、ちゃんと咀嚼をして自分たちの音として出してるなって。誰かの真似事じゃない感じが、そのとき僕は響きましたね。
あっこゴリラ:うんうん。
社長:後に、石若くんも常田もWONKもそれぞれ個性がある音を作り始めて、それが今すごい支持を得ているわけじゃないですか。だからもう痛快だよね。
そんなSOILの社長が、令和のジャパニーズジャズシーンで注目しているアーティストは誰なのか。
社長:本当にたくさんいるんですが、ちょうどこの依頼を受けたときに聴いてたのが、トランペッターの佐瀬悠輔くんの音だったんです。
あっこゴリラ:おお~! どんなトランぺッターなんですか?
社長:最初に佐瀬くんに会ったのは、Nao Kawamuraのバンドメンバーとしてだったんですけど、その佇まいに惹かれまして。よくよく話を聞いたらまだ20代で、もう本当にびっくりしました。20代でこのフレージング、そしてステージで余裕があるんですよ。
あっこゴリラ:すごい!
社長:ステージ上でバンドと一緒に音を紡いでいくみたいな、すごく空間があるフレーズソロ、アドリブを取ったりされるんですけど、それにグッときまして。
あっこゴリラ:へえ~。
社長:ステージ上の立ち姿もオーラがあって、それが伝わってきて20代には全く見えない(笑)。そんなすごいトランぺッターに出会ったなと思ったら、彼自身の作品もとにかくカッコいいんです!
【佐瀬悠輔『#1』を聴く】
J-WAVE『SONAR MUSIC』は月~木の22:00-24:00にオンエア。
番組情報
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月・火・水・木曜22:00-24:00