日本で初めてハンターを社員に!ジビエレストラン「ELEZO HOUSE」が明かす、狩りのこだわり

日本の食を盛り上げる特別プログラム『J-WAVE HOLIDAY SPECIAL 9CHEFS』(ナビゲーター:望月理恵、オーガナイザー:小山薫堂)が、9月21日(月・祝)にオンエアされた。9人の料理人が登場し、成功をつかむまでのバイタリティあふれるエピソードや、日々のうちごはんをハッピーにする とっておきのレシピやアイデアを語った。

ここでは、招待制のジビエレストラン「ELEZO HOUSE」のシェフ・佐々木章太さんが登場したパートを紹介する。俳優・髙嶋政宏も交えてグルメ談義に花を咲かせた。

「ありえない鮮度」の鹿肉…社員ハンターがいる!

佐々木さんが登場する合図として、スタジオには「銃声」が響き渡った。

髙嶋:伝説の男が登場しましたね。
望月:先ほどの音は銃声ですか?
佐々木:うちの社員ハンターが鹿を撃っている音です。
望月:社員さんにハンターがいるんですか?
佐々木:そうです。日本で初めて企業としてハンターを雇用した会社でもあるんです。うちの会社「ELEZO」はAtoZのモデルをしっかりと食肉で作ろうということで、生産狩猟部門、枝肉熟成流通部門、シャルキュトリ製造部門、最後にレストラン部門と、命から皿の上まで全てにしっかりと責任を持とうというコンセプトで構成されています。
望月:すごいですね。髙嶋さんは「ELEZO HOUSE」に行かれたことがあるんですよね。
髙嶋:行ったんですよ。「ここの鹿を食べたら概念が変わる」とか、そんな次元じゃないんですよ。ありえない鮮度。魚で鮮度がいい悪いの話をしますけど、鹿ですよ? もう本当にミクロの世界のテクニックによって仕留めた鹿の命をいただくんです。なんでそんなにクオリティが高いのかということを知りたくて、そのあと僕は彼らのラボがある北海道の十勝を訪れたんですよ。そこでわかったんですけど、ミーティングがとにかくすごい。僕も参加したら「あなたの得意技はなんですか?」っていきなり聞かれて「え!」ってなって。
望月:どういうことですか?
髙嶋:ようするに、得意技をどんどんと伸ばす。みんな調理師免許を持っているんですけれど、技術じゃなくて人としての在り方、みたいな。「あくまでひとつの命をいただいているんだぞ」という教育からはじまるわけですよ。
望月:みなさん、それぞれ得意技があるんですね。
髙嶋:そうなんですよ。全国から「ELEZO」を求めて集まったシェフやいろいろな職業の人がいて、びっくりしましたね。とにかく若いスタッフが純粋! 情熱を燃やしていて、僕が今しゃべっている100倍は熱いですよ。
望月:相当アツアツですね。
髙嶋:夜の飲み会も熱かったですけどね。
佐々木:あはは(笑)。

「ELEZO HOUSE」のシェフ・佐々木章太さん

命からしっかり責任を持つ料理人に

「ELEZO HOUSE」でシェフとして腕を振るう佐々木さんが、現在のスタンスに至ったきっかけを語った。

望月:佐々木さんはもともと料理人だったんですよね。
佐々木:今も料理をずっとやっています。でも、厨房のなかだけで形成していく料理人人生というよりは、自然の摂理や原理、もっと言えば命からしっかり自分たちが責任を持って料理に向けて積み重ねようという思いがあってやっています。
望月:そう思われたきっかけはなんでしょうか。
佐々木:厨房で修行させていただいたり、いろいろなことを感受していったりするなかで「これはどうなんだろう?」と、いろいろと考えることがあるんです。ただ、それをよくも悪くも自己消化していいものか、これは変えるべき、変えられることがあるのであれば、そこからちゃんとコミットすべきだなと思ったんです。
望月:業界全体を変えたいということですか?
佐々木:そこまで大それたことは考えていないですけれども、自分たちが追い求めて積み重ねるべきものをちゃんと作ろうと思いました。作ったらたぶん、感受してくれる方もいらっしゃるでしょう。影響を残すことを目的にやっているわけではなくて、自分たちがあるべき姿を自己責任で事業を通しておこなうというか。それがたぶん一番説得力があると思います。
望月:料理人の枠を超えていますね。

「100点じゃないとダメ」狩りへのこだわり

髙嶋は十勝で狩りにも同行したそうだ。ハンターの手際は鮮やかで、「鹿は仕留められたことに気付いてないのでは?」と思うほどだったと振り返る。

髙嶋:ハンターの尾崎(松夫)さんが、「いた!」って言ってから弾を込めて、「逃げられた」って言って弾を抜くまで5秒でしたから。
望月:へえ!
髙嶋:すごいスピードでしたが、「わりとゆっくりやっている」って言ってました。それで、鹿がいるとクラクションをそーっと鳴らすんですよ。すると鹿が止まって振り向くんですよね。
望月:その瞬間を狙って?
髙嶋:振り向いた瞬間に撃てなければ「ELEZO」で出せないから、(撃つのを)やめる。いたずらには撃たないんです。
望月:見つけたら追いかけて、とかではなく?
佐々木:違いますね。それも摂理、原理でもあるんですが、鹿の場合に特化して言うと、恐怖心と好奇心の両方を兼ね備えた生き物なんです。なので恐怖心を持って逃げているなかで撃つと、やはり肉質としてもよくないんですよね。
望月:え、それだけで肉質が変わるんですか?
佐々木:ストレスや緊張状態だと変わります。そういう状態だと熱をものすごく持つので、そのあとのことを考えていくと、ストレスがかかった状態で撃つと100点には届かないんです。
髙嶋:全部100点じゃないとダメなんですよね。
佐々木:そこを狙っていかないといけません。

髙嶋は「ELEZO」で提供される料理はすべて「洗練されていておしゃれ」だと、そのセンスに舌を巻いたそうだ。

佐々木さんは、「お客様に喜ばれる前に」考えることがたくさんあるという。

佐々木:いろいろな重労働をしているスタッフを思うと、そのスタッフがひとつひとつ手がける仕事にむいているか、喜ばれているか。そこはお客様の前に考えています。その思いの発達が「このほうがいい」「こっちのほうがもっと喜ぶ」という発想に繋がります。

「ELEZO HOUSE」は紹介制レストランにつき、住所・電話番号は非公開。来店経験のある人を通じて問い合わせを。公式サイトはこちら
番組情報
J-WAVE HOLIDAY SPECIAL 9 CHEFS
9月21日(月)
9:00-17:55

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