J-WAVEで放送中の番組『SAPPORO BEER OTOAJITO』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)。ビールを飲みながら、クリスとゲストが音楽談義を繰り広げる番組だ。
7月10日(金)のオンエアでは、ギタリストのichikaが出演。Instagramに演奏動画を上げたことをきっかけに、独自の奏法が世界から注目を集めている。そんなichikaに、音楽を始めたきっかけや、影響を受けたアーティスト、音楽を続けるモチベーションなどを語った。
■どの楽器も根っこの部分は同じ
大阪出身のichika。スタジオミュージシャンである父がギターを弾いていたことがきっかけで、弦楽器と出会ったそうだ。最初は祖母の影響でピアノを触りはじめ、そこからいろいろな楽器を弾くようになったという。
クリス:小さい頃はどんな音楽を聴いてましたか?
ichika:3歳とか5歳とか、ピアノを始めたての頃からビル・エヴァンスがすごく好きでした。
クリス:シブいっすね。
ichika:『Waltz for Debby』から聴き始めて、その魅力にどんどん引き込まれていきました。父の部屋にはメタルだったり、フュージョンだったり、ピアノのジャズだったり、いろんなジャンルのCDが置いてあって、そこからたまたま選んだのが、ビル・エヴァンスの一枚でした。
クリス:今でもピアノは弾きますか?
ichika:ちょっと触るくらいは弾いているけど、ピアノを始めて2、3年経った9歳くらいが僕の人生におけるピアノテクニックのピークで、そこからだんだんと下っている感じですね。
その後、ichikaはベースやギター、そしてハープを弾くようになったと振り返る。
ichika:ハープとギターって違うと思われるけど、意外と共通点があるんです。弦を使うだけじゃなくて、指点の動き方とか、手の筋肉の使い方とかが似ているので、(ハープの)習得も早かったですね。
クリス:楽器の根っこって共通する部分があるのかな?
ichika:あると思います。けっきょくはどの楽器も音の出し方を覚えれば、自分の曲はできちゃうわけで。一音に込められた情報の幅や音色の豊かさが違うだけであって、根っこは音がでるものなんですよね。だから、だいたい練習すればできるだろうとは思っています。でも、こんなことを言うとプロフェッショナルの人に怒られちゃうかもしれないですけど(笑)。
■父の影響でメタルにハマり…
ichikaが初めて買ったCDはメタル・コア・バンドのProtest the Heroの『Kezia』。
ichika:これはDream Theaterが発祥と言われるプログレッシブ・メタルというジャンルで、このバンドに惚れてしまって、中学生の時に初めてお金を出して買いましたね。
クリス:どちらかというとヘヴィメタとかハードな音楽が好きなんですね。
ichika:大好きですね。
クリス:それは誰の影響?
ichika:これも父の影響ですね。アイアン・メイデンでメタルにハマって、そこからYouTubeでいろんなメタルを調べているうちに、Protest the Heroにぶち当たりました。
■「楽器ひとつで感動させる」ギタリストを目指して
ichikaは数年前からSNSで楽曲を投稿し始めた。30秒ほどのベースの楽曲が海外で話題となり、現在の活動につながったという。
ichika:そのベースの楽曲を5回くらい投稿したら、いきなりハリウッド女優のブリー・ラーソンが拡散してくれたんです。彼女の夫、ロックミュージシャンのアレキサンダー・グリーンウォルドがきっかけで、ブリー・ラーソンに伝わったらしいです。
クリス:最初はベースで投稿していたんですね。
ichika:すぐにギターで投稿するようになって、それがどんどん拡散されていって名が知れていきました。ギタリストと名乗ったことはなく、当時もギターだけでやっていくつもりはなく、いろんな楽器を自分の表現としてできたらいいなと思っていました。でも、ギターの動画が拡散されていって、「ギタリスト・ichika」という名前が知れ渡り、もう戻れなくなりました(笑)。
そんなichikaだが、「正直、自分が作った曲で自分が感動したことがない」と明かす。
ichika:自分が感動できるような曲を作ることが今のモチベーションですね。
クリス:バンドではなくて一人で音楽を作っているけど、それはどんな理由?
ichika:そもそも本気で楽器を学ぼうとか、ギターをやろうと思った理由は、楽器ひとつで人の心を感動させられる曲を作りたいと思ったから。ギターでそういう音楽がないなと思ったんですよね。おそらく深く掘っていけばそういう音楽って出てくると思うんですけど、どうしてもマイナーであまりみんなが知らないと思うんです。でも、ピアノだと久石 譲さんとか坂本龍一さんとかいろんな方がいるじゃないですか。そういう存在がないから、自分がその存在になりたいと思ったことがきっかけですね。
ichikaはギターには無限の可能性があると語る。
ichika:ギターは弦を押す位置だったり、右手の弾く位置だったり、弦の張り方だったり、そういった状態が変わるだけで同じ音って出せないと思うんです。そういう意味で、一音だけでも無限の情報があり、それを幾千も並べて曲ができると考えると、何がなんだかわからないですね(笑)。
■ひとつの総合芸術を作っている
ichika はSNSを通して、ミュージシャンに限らず多くの人たちと出会い、そのきっかけから新たな楽曲を制作していると話す。
ichika:2021年の頭くらいに出そうとしているアルバムを制作しています。それは1曲につきいろんな国のシンガーといろんな国の楽器を演奏する人の2人を招いた楽曲を10曲用意して、1曲ごとにいろんな写真家だったり映像を作る人だったりを招いてひとつの総合芸術を作っています。規模感的になかなか進まないんですけどね(笑)。
ichikaは7月7日に Nito名義で『Branching Paths (feat. Mr. Chase)』をリリースした。
ichika:今まではギター1本で曲を作ってきたんですけど、今回はトラックもつけて、ちっとダイナミックな曲を作ってみました。ぜひ感動してもらえたらうれしいです。
ichikaとクリスによる濃密な音楽談義は、7月17日(金)の同番組でも続く。オンエアはJ-WAVEで毎週金曜23時から。お楽しみに!
【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年7月17日28時59分まで)
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『SAPPORO BEER OTOAJITO』
放送日時:毎週金曜 23時-23時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/otoajito/
7月10日(金)のオンエアでは、ギタリストのichikaが出演。Instagramに演奏動画を上げたことをきっかけに、独自の奏法が世界から注目を集めている。そんなichikaに、音楽を始めたきっかけや、影響を受けたアーティスト、音楽を続けるモチベーションなどを語った。
■どの楽器も根っこの部分は同じ
大阪出身のichika。スタジオミュージシャンである父がギターを弾いていたことがきっかけで、弦楽器と出会ったそうだ。最初は祖母の影響でピアノを触りはじめ、そこからいろいろな楽器を弾くようになったという。
クリス:小さい頃はどんな音楽を聴いてましたか?
ichika:3歳とか5歳とか、ピアノを始めたての頃からビル・エヴァンスがすごく好きでした。
クリス:シブいっすね。
ichika:『Waltz for Debby』から聴き始めて、その魅力にどんどん引き込まれていきました。父の部屋にはメタルだったり、フュージョンだったり、ピアノのジャズだったり、いろんなジャンルのCDが置いてあって、そこからたまたま選んだのが、ビル・エヴァンスの一枚でした。
クリス:今でもピアノは弾きますか?
ichika:ちょっと触るくらいは弾いているけど、ピアノを始めて2、3年経った9歳くらいが僕の人生におけるピアノテクニックのピークで、そこからだんだんと下っている感じですね。
その後、ichikaはベースやギター、そしてハープを弾くようになったと振り返る。
ichika:ハープとギターって違うと思われるけど、意外と共通点があるんです。弦を使うだけじゃなくて、指点の動き方とか、手の筋肉の使い方とかが似ているので、(ハープの)習得も早かったですね。
クリス:楽器の根っこって共通する部分があるのかな?
ichika:あると思います。けっきょくはどの楽器も音の出し方を覚えれば、自分の曲はできちゃうわけで。一音に込められた情報の幅や音色の豊かさが違うだけであって、根っこは音がでるものなんですよね。だから、だいたい練習すればできるだろうとは思っています。でも、こんなことを言うとプロフェッショナルの人に怒られちゃうかもしれないですけど(笑)。
■父の影響でメタルにハマり…
ichikaが初めて買ったCDはメタル・コア・バンドのProtest the Heroの『Kezia』。
ichika:これはDream Theaterが発祥と言われるプログレッシブ・メタルというジャンルで、このバンドに惚れてしまって、中学生の時に初めてお金を出して買いましたね。
クリス:どちらかというとヘヴィメタとかハードな音楽が好きなんですね。
ichika:大好きですね。
クリス:それは誰の影響?
ichika:これも父の影響ですね。アイアン・メイデンでメタルにハマって、そこからYouTubeでいろんなメタルを調べているうちに、Protest the Heroにぶち当たりました。
■「楽器ひとつで感動させる」ギタリストを目指して
ichikaは数年前からSNSで楽曲を投稿し始めた。30秒ほどのベースの楽曲が海外で話題となり、現在の活動につながったという。
ichika:そのベースの楽曲を5回くらい投稿したら、いきなりハリウッド女優のブリー・ラーソンが拡散してくれたんです。彼女の夫、ロックミュージシャンのアレキサンダー・グリーンウォルドがきっかけで、ブリー・ラーソンに伝わったらしいです。
クリス:最初はベースで投稿していたんですね。
ichika:すぐにギターで投稿するようになって、それがどんどん拡散されていって名が知れていきました。ギタリストと名乗ったことはなく、当時もギターだけでやっていくつもりはなく、いろんな楽器を自分の表現としてできたらいいなと思っていました。でも、ギターの動画が拡散されていって、「ギタリスト・ichika」という名前が知れ渡り、もう戻れなくなりました(笑)。
そんなichikaだが、「正直、自分が作った曲で自分が感動したことがない」と明かす。
ichika:自分が感動できるような曲を作ることが今のモチベーションですね。
クリス:バンドではなくて一人で音楽を作っているけど、それはどんな理由?
ichika:そもそも本気で楽器を学ぼうとか、ギターをやろうと思った理由は、楽器ひとつで人の心を感動させられる曲を作りたいと思ったから。ギターでそういう音楽がないなと思ったんですよね。おそらく深く掘っていけばそういう音楽って出てくると思うんですけど、どうしてもマイナーであまりみんなが知らないと思うんです。でも、ピアノだと久石 譲さんとか坂本龍一さんとかいろんな方がいるじゃないですか。そういう存在がないから、自分がその存在になりたいと思ったことがきっかけですね。
ichikaはギターには無限の可能性があると語る。
ichika:ギターは弦を押す位置だったり、右手の弾く位置だったり、弦の張り方だったり、そういった状態が変わるだけで同じ音って出せないと思うんです。そういう意味で、一音だけでも無限の情報があり、それを幾千も並べて曲ができると考えると、何がなんだかわからないですね(笑)。
■ひとつの総合芸術を作っている
ichika はSNSを通して、ミュージシャンに限らず多くの人たちと出会い、そのきっかけから新たな楽曲を制作していると話す。
ichika:2021年の頭くらいに出そうとしているアルバムを制作しています。それは1曲につきいろんな国のシンガーといろんな国の楽器を演奏する人の2人を招いた楽曲を10曲用意して、1曲ごとにいろんな写真家だったり映像を作る人だったりを招いてひとつの総合芸術を作っています。規模感的になかなか進まないんですけどね(笑)。
ichikaは7月7日に Nito名義で『Branching Paths (feat. Mr. Chase)』をリリースした。
ichika:今まではギター1本で曲を作ってきたんですけど、今回はトラックもつけて、ちっとダイナミックな曲を作ってみました。ぜひ感動してもらえたらうれしいです。
ichikaとクリスによる濃密な音楽談義は、7月17日(金)の同番組でも続く。オンエアはJ-WAVEで毎週金曜23時から。お楽しみに!
【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年7月17日28時59分まで)
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『SAPPORO BEER OTOAJITO』
放送日時:毎週金曜 23時-23時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/otoajito/
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