
Nicolas Godin『Concrete and Glass』
J-WAVEの番組作りに携わるスタッフたち。日々、ジャンルを問わず音楽を聴き続けているラジオ番組制作者たちの、おすすめの楽曲やアーティストを紹介します。(J-WAVE NEWS編集部)
■Nicolas Godin『Concrete and Glass』 (2020年1月リリース)
先日、自宅で『カリガリ博士』を見た。1920年にドイツで制作されたサイレント映画だが、多くのサイレント映画は当時、上映する際に合わせて即興で音楽が演奏されていたようだ。これを知ったとき、サイレント映画のために演奏された音楽が、アンビエントミュージックの源流だったのではないかと思った。
2011年の「第64回カンヌ国際映画祭」でカラーバージョンが披露されたサイレント映画『月世界旅行』で、音楽を担当したのがフランスの音楽ユニット・Air。『Concrete and Glass』はそんなAirの1人、Nicolas Godinのソロアルバム。そして本作は言わば「建築物のための音楽」なのである。大学で建築を学んでいた彼が、あるフランスの現代アート作家の依頼で、様々な建築物に合わせた音楽を作ることになり、その延長で本作が生まれたのである。タイトル曲「Concrete and Glass」でのミニマルにレイヤーされるシンセの音は、建築物における交わる直線と、そこに生まれる平面を想像させる。
■Nicolas Godin『Concrete and Glass』 (2020年1月リリース)
先日、自宅で『カリガリ博士』を見た。1920年にドイツで制作されたサイレント映画だが、多くのサイレント映画は当時、上映する際に合わせて即興で音楽が演奏されていたようだ。これを知ったとき、サイレント映画のために演奏された音楽が、アンビエントミュージックの源流だったのではないかと思った。
2011年の「第64回カンヌ国際映画祭」でカラーバージョンが披露されたサイレント映画『月世界旅行』で、音楽を担当したのがフランスの音楽ユニット・Air。『Concrete and Glass』はそんなAirの1人、Nicolas Godinのソロアルバム。そして本作は言わば「建築物のための音楽」なのである。大学で建築を学んでいた彼が、あるフランスの現代アート作家の依頼で、様々な建築物に合わせた音楽を作ることになり、その延長で本作が生まれたのである。タイトル曲「Concrete and Glass」でのミニマルにレイヤーされるシンセの音は、建築物における交わる直線と、そこに生まれる平面を想像させる。
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