J-WAVEで放送中の『Mercedes-Benz THE EXPERIENCE』(ナビゲーター:スガシカオ)。その時代、その場所で、どんな音楽を聴きたいか―――時代を越えて、国境を越えて、ナビゲーターのスガシカオが旅好き・音楽好きのゲストと共に音楽談義を繰り広げる、空想型ドライブプログラムだ。
5月10日(日)のオンエアではラッパーのSKY-HIが「1969年のLAとNY」をドライブ。芸術文化が花開いた1969年。同じ時代、西海岸と東海岸それぞれの空想ドライブの様子をお届けした。
■作曲もライブも自宅から! SKY-HIの徹底したお家ライフ
新型コロナウイルスの緊急事態宣言により、不要不急の外出自粛期間である現在。スガはSKY-HIがどのように「お家時間」を過ごしているのかを訊いた。
スガ:どう最近は?
SKY-HI:「家 to 家」っていう、もう「家 from 家」(笑)。
スガ:(笑)。もう家から家しか行かないみたいな。俺らはみんなライブもできないしね。スタジオも入れないもんね。
SKY-HI:そうなんです。だから家で曲を作って、家からライブをするというのをこの前やってみました。
スガ:配信ライブってやつね。
SKY-HI:そうなんです。
スガ:それがこの前のJ-WAVEでやったやつ?
SKY-HI:そうなんです。そのなかで1時間、J-WAVEさんでも生中継してもらいました。
【関連記事】SKY-HI「一瞬一瞬の幸せの積み重ねがなにかに変わっていく」
スガ:しかもパジャマでやったという。
SKY-HI:そうなんですよ、今もパジャマなんですけど。
スガ:(笑)。ご苦労様でございました。
SKY-HI:ありがとうございます。
■ヒップホップのネタが埋まっている「1969年のLA」をドライブ!
スガが空想ドライブの行き先を尋ねると、SKY-HIはまず「1969年のLA」を指定。スガは「もっとヒップホップな感じでくるかと思ったんだけど」と驚いたが、SKY-HIはあえてこの時代を選んだ理由を説明した。
スガ:まだヒップホップが生まれてないでしょ?
SKY-HI:せっかくスガさんの番組に出させていただくなら、スガさんのお話を俺が聞きつつで。
スガ:なるほど、一緒に話せる感じがいいということね。
SKY-HI:ここらへんの時代はヒップホップのネタものになっているものも多いので。
スガ:そうかそうか、そうだよね。
SKY-HI:ソウルネタとかファンクネタとして入ったものも。それこそヒップホップだったら、ケンドリック・ラマーが公民権運動の話とかをよくしていて、その時代背景があとから入ってくる形で聴いていた音楽だったので。
スガ:そういう視点で聴くと、面白いかもね。
1969年のアメリカはどういった時代だったのか。スガは「Hi, Mercedes」と話しかけるだけで起動する対話型インフォテイメント・システム「MBUX」に詳細を尋ねた。
MBUX:1969年はリチャード・ニクソンが第37代アメリカ合衆国大統領に就任ベトナム戦争が泥沼化し、中国とソビエトの国境では紛争が勃発、一気に国際情勢に緊張が走りました。ニューヨークでは同性愛者らの権利獲得運動の転換点となった、ストーンウォールの暴動が起き、現在のLGBT運動へとつながっていきます。また、7月20日にはアポロ11号が人類初の月面有人着陸を成功させ、米ソ間の宇宙開発競争で、アメリカが大きくリードすることになりました。
■ファンクの王様、ジェームス・ブラウン
スガ:まずどのへんからいきましょうか。
SKY-HI:もともとラップやヒップホップはそうなんだけど、最近は「ブラックミュージックって呼び方はどうなんだ」という話はあるけど、ブルースだったりR&Bだったり、そういったところも含めて好きな音楽だったりするので、ファンクの王様のジェームス・ブラウンを。
スガ:出た! このころのジェームス・ブラウンはめちゃくちゃ影響力があったらしいんだよね。裕福でない層の黒人の人たちからもものすごく支持されていた。
SKY-HI:影響力のあるラッパーが今やっているようなことの礎(いしずえ)ですね。
スガ:そうかも。69年とか70年代の最初のほうって、黒人の人種差別が特にひどかった時代。
SKY-HI:公民権運動とかが。
スガ:そうそう。そこから「人権を取り戻そう」という運動が活発化しているときだったから、余計にブラック・パワーというかジェームス・ブラウンみたいな人がいた。
SKY-HIは「まさに今おっしゃっていたような『黒人であることを誇れ』という。タイトルだけでどういう曲かわかる」と解説をして『Say It Loud I'm Black and I'm Proud (Live From Augusta, GA., 1969 / 2019 Mix)』をオンエアした。
■スガとっておきの「自慢」にSKY-HIも驚き
続いてSKY-HIは、Tower Of Powerの『Knock Yourself Out』をピックアップ。SKY-HI によると、Tower Of Powerは「ファンクものをなにか選べ」というリクエストがあるとよくチョイスをするアーティストで「スゲー好きなんですよ」と告白。するとスガはとっておきの「自慢」を披露した。
スガ:一緒にやったことあるんだよ。
SKY-HI:マジっすか!? スゴイ!
スガ:めちゃくちゃみんなに自慢をしているんだけどさ。「東京JAZZ」っていうイベントで、ルーファス&チャカ・カーンのルーファスというバンドと俺が合体してライブをやろうということになって。そのルーファスの中心人物がトニー・メイデンという、ファンク史のなかではこの人ありきみたいなやつなんだけど、そのトニー・メイデンがむこうのファンク界のボスみたいな役割をしているわけ。
SKY-HI:なるほど。
スガ:それで「Tower Of Powerの連中を一緒にやらせようよ」ってトニーが言い始めて「マジで?」ってなって。
SKY-HI:(笑)。
スガ:Tower Of Powerにすぐメールをして「日本でこのアーティストと一緒にやるだけど一緒にやらない?」みたいな感じで、それですぐにOKがきて。
SKY-HI:スゲー!
スガ:それで俺が急ぎで譜面を送ったわけ。そうしたらTower Of Powerが「いや、この譜面はいらない。自分で書いて日本に行くから、それで一緒にやろう」みたいなことを言われた。
SKY-HI:へえ! どうだったの?
スガ:めちゃくちゃかっこいいんだよそれが! Tower Of Powerってレコーディングを頼むと4管ぐらいしか来てくれないんだけど、俺らのときは6管とか、ほぼ全員来てくれた。
SKY-HI:スゲーな……。
スガ:Tower Of Powerってすごい働き者で、自分たちの音楽を聴きたいっていう人がいるんだったら、どんなハードなスケジュールでも行くんだって。「東京JAZZ」を俺たちがやったときも、結局夜中の2時ぐらいに俺たちのスタジオに来てリハーサルをやって、次の日に本番をやった。それで本番が終わってすぐにバスに乗って成田に戻って、次の日のLAですぐに本番。それを全員でずっと繰り返しているんだって。
SKY-HI:世界が故郷ですね。
スガ:すごいよね。
SKY-HI:2020年にアルバムが出てるのウケないですか?
スガ:マジで!? 俺それはノーチェックだったわ。
SKY-HI:俺も今回ので改めてTower Of Powerでググったら2020年にアルバムが出ているんですよね(編注:Tower Of Powerは今年の2月にニューアルバム『Step Up』をリリースしている)。
スガ:そうなんだ……聴いてみよ。
SKY-HI:俺もあとで聴きます(笑)。
スガ:(笑)。
スガが空想ドライブをナビゲートをする『Mercedes-Benz THE EXPERIENCE』のオンエアは、毎週日曜21時から。
【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年5月17日28時59分まで)
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『Mercedes-Benz THE EXPERIENCE』
放送日時:毎週日曜 21時-21時54分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/experience/
5月10日(日)のオンエアではラッパーのSKY-HIが「1969年のLAとNY」をドライブ。芸術文化が花開いた1969年。同じ時代、西海岸と東海岸それぞれの空想ドライブの様子をお届けした。
■作曲もライブも自宅から! SKY-HIの徹底したお家ライフ
新型コロナウイルスの緊急事態宣言により、不要不急の外出自粛期間である現在。スガはSKY-HIがどのように「お家時間」を過ごしているのかを訊いた。
スガ:どう最近は?
SKY-HI:「家 to 家」っていう、もう「家 from 家」(笑)。
スガ:(笑)。もう家から家しか行かないみたいな。俺らはみんなライブもできないしね。スタジオも入れないもんね。
SKY-HI:そうなんです。だから家で曲を作って、家からライブをするというのをこの前やってみました。
スガ:配信ライブってやつね。
SKY-HI:そうなんです。
スガ:それがこの前のJ-WAVEでやったやつ?
SKY-HI:そうなんです。そのなかで1時間、J-WAVEさんでも生中継してもらいました。
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スガ:しかもパジャマでやったという。
SKY-HI:そうなんですよ、今もパジャマなんですけど。
スガ:(笑)。ご苦労様でございました。
SKY-HI:ありがとうございます。
■ヒップホップのネタが埋まっている「1969年のLA」をドライブ!
スガが空想ドライブの行き先を尋ねると、SKY-HIはまず「1969年のLA」を指定。スガは「もっとヒップホップな感じでくるかと思ったんだけど」と驚いたが、SKY-HIはあえてこの時代を選んだ理由を説明した。
スガ:まだヒップホップが生まれてないでしょ?
SKY-HI:せっかくスガさんの番組に出させていただくなら、スガさんのお話を俺が聞きつつで。
スガ:なるほど、一緒に話せる感じがいいということね。
SKY-HI:ここらへんの時代はヒップホップのネタものになっているものも多いので。
スガ:そうかそうか、そうだよね。
SKY-HI:ソウルネタとかファンクネタとして入ったものも。それこそヒップホップだったら、ケンドリック・ラマーが公民権運動の話とかをよくしていて、その時代背景があとから入ってくる形で聴いていた音楽だったので。
スガ:そういう視点で聴くと、面白いかもね。
1969年のアメリカはどういった時代だったのか。スガは「Hi, Mercedes」と話しかけるだけで起動する対話型インフォテイメント・システム「MBUX」に詳細を尋ねた。
MBUX:1969年はリチャード・ニクソンが第37代アメリカ合衆国大統領に就任ベトナム戦争が泥沼化し、中国とソビエトの国境では紛争が勃発、一気に国際情勢に緊張が走りました。ニューヨークでは同性愛者らの権利獲得運動の転換点となった、ストーンウォールの暴動が起き、現在のLGBT運動へとつながっていきます。また、7月20日にはアポロ11号が人類初の月面有人着陸を成功させ、米ソ間の宇宙開発競争で、アメリカが大きくリードすることになりました。
■ファンクの王様、ジェームス・ブラウン
スガ:まずどのへんからいきましょうか。
SKY-HI:もともとラップやヒップホップはそうなんだけど、最近は「ブラックミュージックって呼び方はどうなんだ」という話はあるけど、ブルースだったりR&Bだったり、そういったところも含めて好きな音楽だったりするので、ファンクの王様のジェームス・ブラウンを。
スガ:出た! このころのジェームス・ブラウンはめちゃくちゃ影響力があったらしいんだよね。裕福でない層の黒人の人たちからもものすごく支持されていた。
SKY-HI:影響力のあるラッパーが今やっているようなことの礎(いしずえ)ですね。
スガ:そうかも。69年とか70年代の最初のほうって、黒人の人種差別が特にひどかった時代。
SKY-HI:公民権運動とかが。
スガ:そうそう。そこから「人権を取り戻そう」という運動が活発化しているときだったから、余計にブラック・パワーというかジェームス・ブラウンみたいな人がいた。
SKY-HIは「まさに今おっしゃっていたような『黒人であることを誇れ』という。タイトルだけでどういう曲かわかる」と解説をして『Say It Loud I'm Black and I'm Proud (Live From Augusta, GA., 1969 / 2019 Mix)』をオンエアした。
■スガとっておきの「自慢」にSKY-HIも驚き
続いてSKY-HIは、Tower Of Powerの『Knock Yourself Out』をピックアップ。SKY-HI によると、Tower Of Powerは「ファンクものをなにか選べ」というリクエストがあるとよくチョイスをするアーティストで「スゲー好きなんですよ」と告白。するとスガはとっておきの「自慢」を披露した。
スガ:一緒にやったことあるんだよ。
SKY-HI:マジっすか!? スゴイ!
スガ:めちゃくちゃみんなに自慢をしているんだけどさ。「東京JAZZ」っていうイベントで、ルーファス&チャカ・カーンのルーファスというバンドと俺が合体してライブをやろうということになって。そのルーファスの中心人物がトニー・メイデンという、ファンク史のなかではこの人ありきみたいなやつなんだけど、そのトニー・メイデンがむこうのファンク界のボスみたいな役割をしているわけ。
SKY-HI:なるほど。
スガ:それで「Tower Of Powerの連中を一緒にやらせようよ」ってトニーが言い始めて「マジで?」ってなって。
SKY-HI:(笑)。
スガ:Tower Of Powerにすぐメールをして「日本でこのアーティストと一緒にやるだけど一緒にやらない?」みたいな感じで、それですぐにOKがきて。
SKY-HI:スゲー!
スガ:それで俺が急ぎで譜面を送ったわけ。そうしたらTower Of Powerが「いや、この譜面はいらない。自分で書いて日本に行くから、それで一緒にやろう」みたいなことを言われた。
SKY-HI:へえ! どうだったの?
スガ:めちゃくちゃかっこいいんだよそれが! Tower Of Powerってレコーディングを頼むと4管ぐらいしか来てくれないんだけど、俺らのときは6管とか、ほぼ全員来てくれた。
SKY-HI:スゲーな……。
スガ:Tower Of Powerってすごい働き者で、自分たちの音楽を聴きたいっていう人がいるんだったら、どんなハードなスケジュールでも行くんだって。「東京JAZZ」を俺たちがやったときも、結局夜中の2時ぐらいに俺たちのスタジオに来てリハーサルをやって、次の日に本番をやった。それで本番が終わってすぐにバスに乗って成田に戻って、次の日のLAですぐに本番。それを全員でずっと繰り返しているんだって。
SKY-HI:世界が故郷ですね。
スガ:すごいよね。
SKY-HI:2020年にアルバムが出てるのウケないですか?
スガ:マジで!? 俺それはノーチェックだったわ。
SKY-HI:俺も今回ので改めてTower Of Powerでググったら2020年にアルバムが出ているんですよね(編注:Tower Of Powerは今年の2月にニューアルバム『Step Up』をリリースしている)。
スガ:そうなんだ……聴いてみよ。
SKY-HI:俺もあとで聴きます(笑)。
スガ:(笑)。
スガが空想ドライブをナビゲートをする『Mercedes-Benz THE EXPERIENCE』のオンエアは、毎週日曜21時から。
【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年5月17日28時59分まで)
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『Mercedes-Benz THE EXPERIENCE』
放送日時:毎週日曜 21時-21時54分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/experience/