5月3日(金・祝)にオンエアされた特番『J-WAVE GOLDEN WEEK SPECIAL TOUCH THE NEW ERA』(ナビゲーター:稲葉 友)。音楽やライフスタイル、カルチャー、スポーツなど、さまざまなトレンドを9時間に渡って探りました。ここでは、トラックメイカーのケンモチヒデフミさん(水曜日のカンパネラ)と、15歳の注目トラックメイカー・SASUKEさんの対談の模様をお届けします。
■10歳でNY「アマチュアナイト」で優勝!
SASUKEさんは愛媛県出身で、春に中学校を卒業したばかりです。5歳でダンスを始めて、6歳からアプリ「GarageBand(ガレージバンド)」を使って音楽制作をスタート。10歳のときにニューヨークにある有名クラブのアポロシアター「アマチュアナイト」で優勝。14歳のときには、原宿で披露した路上パフォーマンスが話題になりました。
また、SASUKEさんは演奏しながら歌うだけでなく、さまざまなジャンルのダンスもできるため、ケンモチさんはSASUKEさんのパフォーマンス映像を観て、そのクオリティの高さにビックリ。さっそくケンモチさんが、さまざまな質問をSASUKEさんに投げかけました。
ケンモチ:「アマチュアナイト」のステージに立ったのは、どういう経緯ですか?
SASUKE:通っていたダンススタジオの先生が「ニューヨークのダンスツアーをやろう」と言って、ダンスのレッスンやダンスバトルを観に行っていて、空いた時間でアポロシアターも観に行こうということになったんです。最初は観に行くだけの予定だったけど、休憩時間にお客さんもみんなノリノリで踊っていて、僕もテンションが上がって一緒に踊ってたら、スタッフの人が近づいてきて「いいね」って言ってきたんです。それで「オーディションがあるから来いよ」って声をかけてもらい、オーディションに出ることになったんです。
ケンモチ:映画みたいなストーリーだね!
SASUKE:即興で踊ったら受かっちゃって、「アマチュアナイト」のステージに出たら、大勢のお客さんの歓声が聞こえてきて、テンションが上がって楽しんでたら、気づいたら優勝してました。
ケンモチ:すごい! このエピソードを映画化しよう!
SASUKEさんは、稲垣吾郎さん、草なぎ剛さん、香取慎吾さんの3名からなる「新しい地図 join ミュージック」が歌う楽曲『#SINGING』を手掛けました。その経緯についてもケンモチさんが質問すると……。
SASUKE:そのときは僕も事務所に所属していて「『新しい地図』の3人の曲を作ってみないか」って言われたんです。イメージの指定は特になくて「楽しくみんなで歌える感じで、好きに作っていいよ」って言われました。僕はあまりテレビとかを観ていなくて音楽ばかりをやっていたので、3人の顔と名前ぐらいしか知りませんでした。
ケンモチ:新世代だなあ。
SASUKE:「やばい」と思って急いで動画を観て、「この声に合う曲を作るのか」と思いました。両親にどんな人なのかを訊いたりして作ったら、一発で採用されました。
ケンモチ:面白いなあ。「新しい地図」は若い才能をピックアップしようとする動きがありますよね。
■「令和」は歌詞に適している?
SASUKEさんは、5月1日に新曲『新元号覚え歌』を配信リリース。番組でオンエアしました。そして、トークのテーマは「新時代の音作り」へ。
ケンモチ:『新元号覚え歌』はどういった経緯で作りましたか?
SASUKE:この曲の前に『平成終わるってよ』っていう曲を出しました。平成が終わるというニュースを観たときに思いついて、『新元号覚え歌』はそれと同時ぐらいに思いつきました。トラックだけは用意して、元号が発表される日は朝からテレビの前で待機して、元号が発表されたらすぐに部屋に戻って歌詞を書いて歌を録音しました。
ケンモチ:「令和」は歌詞にのせやすかったですか?
SASUKE:のせやすかったですね。元号が変わったあとって、やっぱり慣れないじゃないですか。この曲を聴いて、みんなの体になじんでほしいという気持ちで作ったので、「令和」を歌詞にどれだけ入れるかを考えて作りました。40回以上は言ってます。
ケンモチ:歌にのせるうえで「令和」の3文字か「平成」の4文字かで、リズムのハネ方も変わってきますよね。
SASUKE:「令和」って繰り返しやすさもあると思うんです。繰り返していい感じになって韻も踏めるのは歌詞に適してると思いました。
ケンモチ:SASUKEさんはいつもどんな環境で作ってますか?
SASUKE:メインの機材はパソコンとNative Instrumentsの「KOMPLETE KONTROL」と「MASCHINE」を使います。
スタジオではSASUKEさんが「MASCHINE」を使って音を鳴らしてくれました。
SASUKE:「MASCHINE」はボタンが16個あって、ひとつひとつのボタンに好きな音を割り当てられます。叩くと音が出ます。
ケンモチ:両手で叩くドラムみたいな感じですよね。ほしい機材はありますか?
SASUKE:今は「Prophet X」がほしいです。
ケンモチ:値段が高いんだよね。みんなけっこう使ってるよね。
SASUKE:最近、僕の好きなアーティストが、ほぼそっちに乗り換えてるんです。「そんなにいいのかな」と思って。
ケンモチ:伝説のアナログシンセサイザーの復刻版みたいな形をしてるんだけど、とんでもない新しいサンプルが入ってるんですよね。
SASUKE:そうなんですよ。「Prophet」は(YMOも使っていた)「Prophet5」が一番有名だったんですけど。
ケンモチ:「Prophet X」は新時代の音作りに生かされていくでしょうね。
SASUKE:生かしていきたいですね。
■ケンモチヒデフミおすすめの海外サウンド
ケンモチさんは、5月15日(水)に9年ぶりのソロアルバム『沸騰 沸く ~FOOTWORK~』をリリースします。
ケンモチ:ソロワークで9年前にやっていたときとも違うし、水曜日のカンパネラでやったこととも違うことをやろうと思っていて、今の令和モードのケンモチヒデフミを出していこうと思ってます。
番組では『沸騰 沸く ~FOOTWORK~』の収録曲『Aesop』をオンエアしました。
ケンモチ:これは「ジューク/フットワーク」と呼ばれているジャンルのサウンドです。BPM160ぐらいの高速音楽に合わせて人間の声をサンプリングして、短く切ってグシャグシャに並べて、その音楽に合わせて早いステップのダンスを踊るというものです。シカゴで局地的に流行しているユニークな音楽です。こういう音楽が世界中で生まれつつあるわけです。僕はアフリカの新しいビートに注目していて、南アフリカのダーバンという都市から生まれた「Gqom (ゴム)」という音楽ジャンルがあったり、西アフリカには「タンザニアン・ヒップホップ」と呼ばれている「シンゲリ」とかが気になってます。アフリカの民謡とかが、最近になって現地の若者がDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)とかノートパソコンで音楽を作れる環境になってきて、「うちの民謡をDAWで起こしてみようぜ」って、新しいダンスミュージックが急に生まれてきてるんです。面白い状況になってます。
SASUKE:面白いですね。
ケンモチ:たとえば、「シンゲリ」はバンバパナというトラックメイカーが出してるんですけど、BPMが240とかあって、異常な速さなんです。でも、音楽を細分化して聴くと向こうのお祭り音楽みたいな感じで、基本的に明るくて盛り上がる。ものすごく速いけどアフリカの人は踊っちゃうんです。「ゴム」は南アフリカで大流行していてクラブに行くとみんな「ゴム」しかかけないくらい流行してる。レゲトンとかに近いリズムだけど、裏打ちにアクセントが強めに入ってる。今まで南アフリカは陽気な音楽ばかりが流行していて、暗い音楽が流行することがなかったんです。
■サブスクリプションは公平?
最後に、今後どのように音楽が聴かれ、楽しまれていくのでしょうか。音楽の未来についても語りました。
SASUKE:ここまで便利になってしまうと「これ以上ってあるのかな」って思っちゃいますね。でも、もしかしたらCDのときも「これ以上あるのかな」と思ってて、サブスクリプションが出たのなら、またその先もあるのかもとも思います。
ケンモチ:便利になっていて、音楽のリリース量がどんどん増えていってます。音楽をやりたい人がどんどん増えていって、溢れ放題、聴き放題。CDは値段が同じで売られていて、お気に入りのアーティストは何度も聴く。サブスクリプションだと聴かれるたびにカウントされるから、いっぱい聴かれた人にお金がいくのは公平だと思います。アーティストを応援したいけど同じアルバムを何枚も買ってもしょうがないからね。
SASUKE:こっち側のモチベーションにもなりますよね。
ケンモチ:トラックメイカーの目線でみる、音楽の新時代のあり方はどう思いますか?
SASUKE:音を楽しむという根は変わらないんじゃないですかね。まわりがどんな意見であっても、自分が好きな音楽を続けていくのが大事だと思いますし、自分も楽しんで聴く側も楽しむことができれば、それでいいかなって思います。どんなメディアになっていっても、それは変わらないと思います。
SASUKEさんの将来の夢は、世界中の人に音楽を聴いてもらい、大きなステージでパフォーマンスをすること。そんなSASUKEさんに、ケンモチさんはトラックメイカーの展望を以下のように話します。
ケンモチ:僕が考えているこれからのトラックメイカーやクリエイターの音楽の発信の仕方は、やっている人の人間性にフォーカスが当たると思っています。アメリカで流行しているヒップホップも、日本でいうとYouTuberもそうだと思うけど、その人がやっていることが個性的なものではなかったとしても、その人自体に魅力があって、その人がやっているラップを聴きたいとか、その人が作る音楽を聴きたいというふうになると思うんです。まずは人間に興味を持って、そこから音楽に入っていくということが重要になっていくと思います。
SASUKE:なるほど。
ケンモチ:たとえば、ビリー・アイリッシュがやっていることって、今まで誰もやっていなかった音楽というわけではないけど、彼女の人となりとかビジュアルとかイメージとかがユニークなんです。ユニークで面白いし気になる。僕は彼女のInstagramを見るのが好きで、変顔をしたりはしゃいでる動画とかが出てきたりするんです。そういう人がどんな音楽をやっているんだろうって、二重の入口があるんです。そういうスタイルを持つアーティストは、これからより活躍の場を広げていくと考えています。
最後は、SASUKEさんがMASCHINEを使ってスペシャルパフォーマンスを披露しました。これからのふたりの活躍にも注目してみてください。
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【番組情報】
番組名:『J-WAVE GOLDEN WEEK SPECIAL TOUCH THE NEW ERA』
放送日時:5月3日(金・祝) 9時~17時55分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/holiday/20190503/
■10歳でNY「アマチュアナイト」で優勝!
SASUKEさんは愛媛県出身で、春に中学校を卒業したばかりです。5歳でダンスを始めて、6歳からアプリ「GarageBand(ガレージバンド)」を使って音楽制作をスタート。10歳のときにニューヨークにある有名クラブのアポロシアター「アマチュアナイト」で優勝。14歳のときには、原宿で披露した路上パフォーマンスが話題になりました。
また、SASUKEさんは演奏しながら歌うだけでなく、さまざまなジャンルのダンスもできるため、ケンモチさんはSASUKEさんのパフォーマンス映像を観て、そのクオリティの高さにビックリ。さっそくケンモチさんが、さまざまな質問をSASUKEさんに投げかけました。
ケンモチ:「アマチュアナイト」のステージに立ったのは、どういう経緯ですか?
SASUKE:通っていたダンススタジオの先生が「ニューヨークのダンスツアーをやろう」と言って、ダンスのレッスンやダンスバトルを観に行っていて、空いた時間でアポロシアターも観に行こうということになったんです。最初は観に行くだけの予定だったけど、休憩時間にお客さんもみんなノリノリで踊っていて、僕もテンションが上がって一緒に踊ってたら、スタッフの人が近づいてきて「いいね」って言ってきたんです。それで「オーディションがあるから来いよ」って声をかけてもらい、オーディションに出ることになったんです。
ケンモチ:映画みたいなストーリーだね!
SASUKE:即興で踊ったら受かっちゃって、「アマチュアナイト」のステージに出たら、大勢のお客さんの歓声が聞こえてきて、テンションが上がって楽しんでたら、気づいたら優勝してました。
ケンモチ:すごい! このエピソードを映画化しよう!
SASUKEさんは、稲垣吾郎さん、草なぎ剛さん、香取慎吾さんの3名からなる「新しい地図 join ミュージック」が歌う楽曲『#SINGING』を手掛けました。その経緯についてもケンモチさんが質問すると……。
SASUKE:そのときは僕も事務所に所属していて「『新しい地図』の3人の曲を作ってみないか」って言われたんです。イメージの指定は特になくて「楽しくみんなで歌える感じで、好きに作っていいよ」って言われました。僕はあまりテレビとかを観ていなくて音楽ばかりをやっていたので、3人の顔と名前ぐらいしか知りませんでした。
ケンモチ:新世代だなあ。
SASUKE:「やばい」と思って急いで動画を観て、「この声に合う曲を作るのか」と思いました。両親にどんな人なのかを訊いたりして作ったら、一発で採用されました。
ケンモチ:面白いなあ。「新しい地図」は若い才能をピックアップしようとする動きがありますよね。
■「令和」は歌詞に適している?
SASUKEさんは、5月1日に新曲『新元号覚え歌』を配信リリース。番組でオンエアしました。そして、トークのテーマは「新時代の音作り」へ。
ケンモチ:『新元号覚え歌』はどういった経緯で作りましたか?
SASUKE:この曲の前に『平成終わるってよ』っていう曲を出しました。平成が終わるというニュースを観たときに思いついて、『新元号覚え歌』はそれと同時ぐらいに思いつきました。トラックだけは用意して、元号が発表される日は朝からテレビの前で待機して、元号が発表されたらすぐに部屋に戻って歌詞を書いて歌を録音しました。
ケンモチ:「令和」は歌詞にのせやすかったですか?
SASUKE:のせやすかったですね。元号が変わったあとって、やっぱり慣れないじゃないですか。この曲を聴いて、みんなの体になじんでほしいという気持ちで作ったので、「令和」を歌詞にどれだけ入れるかを考えて作りました。40回以上は言ってます。
ケンモチ:歌にのせるうえで「令和」の3文字か「平成」の4文字かで、リズムのハネ方も変わってきますよね。
SASUKE:「令和」って繰り返しやすさもあると思うんです。繰り返していい感じになって韻も踏めるのは歌詞に適してると思いました。
ケンモチ:SASUKEさんはいつもどんな環境で作ってますか?
SASUKE:メインの機材はパソコンとNative Instrumentsの「KOMPLETE KONTROL」と「MASCHINE」を使います。
スタジオではSASUKEさんが「MASCHINE」を使って音を鳴らしてくれました。
SASUKE:「MASCHINE」はボタンが16個あって、ひとつひとつのボタンに好きな音を割り当てられます。叩くと音が出ます。
ケンモチ:両手で叩くドラムみたいな感じですよね。ほしい機材はありますか?
SASUKE:今は「Prophet X」がほしいです。
ケンモチ:値段が高いんだよね。みんなけっこう使ってるよね。
SASUKE:最近、僕の好きなアーティストが、ほぼそっちに乗り換えてるんです。「そんなにいいのかな」と思って。
ケンモチ:伝説のアナログシンセサイザーの復刻版みたいな形をしてるんだけど、とんでもない新しいサンプルが入ってるんですよね。
SASUKE:そうなんですよ。「Prophet」は(YMOも使っていた)「Prophet5」が一番有名だったんですけど。
ケンモチ:「Prophet X」は新時代の音作りに生かされていくでしょうね。
SASUKE:生かしていきたいですね。
■ケンモチヒデフミおすすめの海外サウンド
ケンモチさんは、5月15日(水)に9年ぶりのソロアルバム『沸騰 沸く ~FOOTWORK~』をリリースします。
ケンモチ:ソロワークで9年前にやっていたときとも違うし、水曜日のカンパネラでやったこととも違うことをやろうと思っていて、今の令和モードのケンモチヒデフミを出していこうと思ってます。
番組では『沸騰 沸く ~FOOTWORK~』の収録曲『Aesop』をオンエアしました。
ケンモチ:これは「ジューク/フットワーク」と呼ばれているジャンルのサウンドです。BPM160ぐらいの高速音楽に合わせて人間の声をサンプリングして、短く切ってグシャグシャに並べて、その音楽に合わせて早いステップのダンスを踊るというものです。シカゴで局地的に流行しているユニークな音楽です。こういう音楽が世界中で生まれつつあるわけです。僕はアフリカの新しいビートに注目していて、南アフリカのダーバンという都市から生まれた「Gqom (ゴム)」という音楽ジャンルがあったり、西アフリカには「タンザニアン・ヒップホップ」と呼ばれている「シンゲリ」とかが気になってます。アフリカの民謡とかが、最近になって現地の若者がDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)とかノートパソコンで音楽を作れる環境になってきて、「うちの民謡をDAWで起こしてみようぜ」って、新しいダンスミュージックが急に生まれてきてるんです。面白い状況になってます。
SASUKE:面白いですね。
ケンモチ:たとえば、「シンゲリ」はバンバパナというトラックメイカーが出してるんですけど、BPMが240とかあって、異常な速さなんです。でも、音楽を細分化して聴くと向こうのお祭り音楽みたいな感じで、基本的に明るくて盛り上がる。ものすごく速いけどアフリカの人は踊っちゃうんです。「ゴム」は南アフリカで大流行していてクラブに行くとみんな「ゴム」しかかけないくらい流行してる。レゲトンとかに近いリズムだけど、裏打ちにアクセントが強めに入ってる。今まで南アフリカは陽気な音楽ばかりが流行していて、暗い音楽が流行することがなかったんです。
■サブスクリプションは公平?
最後に、今後どのように音楽が聴かれ、楽しまれていくのでしょうか。音楽の未来についても語りました。
SASUKE:ここまで便利になってしまうと「これ以上ってあるのかな」って思っちゃいますね。でも、もしかしたらCDのときも「これ以上あるのかな」と思ってて、サブスクリプションが出たのなら、またその先もあるのかもとも思います。
ケンモチ:便利になっていて、音楽のリリース量がどんどん増えていってます。音楽をやりたい人がどんどん増えていって、溢れ放題、聴き放題。CDは値段が同じで売られていて、お気に入りのアーティストは何度も聴く。サブスクリプションだと聴かれるたびにカウントされるから、いっぱい聴かれた人にお金がいくのは公平だと思います。アーティストを応援したいけど同じアルバムを何枚も買ってもしょうがないからね。
SASUKE:こっち側のモチベーションにもなりますよね。
ケンモチ:トラックメイカーの目線でみる、音楽の新時代のあり方はどう思いますか?
SASUKE:音を楽しむという根は変わらないんじゃないですかね。まわりがどんな意見であっても、自分が好きな音楽を続けていくのが大事だと思いますし、自分も楽しんで聴く側も楽しむことができれば、それでいいかなって思います。どんなメディアになっていっても、それは変わらないと思います。
SASUKEさんの将来の夢は、世界中の人に音楽を聴いてもらい、大きなステージでパフォーマンスをすること。そんなSASUKEさんに、ケンモチさんはトラックメイカーの展望を以下のように話します。
ケンモチ:僕が考えているこれからのトラックメイカーやクリエイターの音楽の発信の仕方は、やっている人の人間性にフォーカスが当たると思っています。アメリカで流行しているヒップホップも、日本でいうとYouTuberもそうだと思うけど、その人がやっていることが個性的なものではなかったとしても、その人自体に魅力があって、その人がやっているラップを聴きたいとか、その人が作る音楽を聴きたいというふうになると思うんです。まずは人間に興味を持って、そこから音楽に入っていくということが重要になっていくと思います。
SASUKE:なるほど。
ケンモチ:たとえば、ビリー・アイリッシュがやっていることって、今まで誰もやっていなかった音楽というわけではないけど、彼女の人となりとかビジュアルとかイメージとかがユニークなんです。ユニークで面白いし気になる。僕は彼女のInstagramを見るのが好きで、変顔をしたりはしゃいでる動画とかが出てきたりするんです。そういう人がどんな音楽をやっているんだろうって、二重の入口があるんです。そういうスタイルを持つアーティストは、これからより活躍の場を広げていくと考えています。
最後は、SASUKEさんがMASCHINEを使ってスペシャルパフォーマンスを披露しました。これからのふたりの活躍にも注目してみてください。
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【番組情報】
番組名:『J-WAVE GOLDEN WEEK SPECIAL TOUCH THE NEW ERA』
放送日時:5月3日(金・祝) 9時~17時55分
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