ノンフィクションライター・沢木耕太郎の『凍』を、開局30周年を迎えたJ-WAVE(81.3FM)が初ラジオドラマ化。3月30日(土)24:00‐26:00にオンエアする。
最強のクライマーとの呼び声も高い山野井泰史。世界的名声を得ながら、ストイックなほど厳しい登山を続けている彼が選んだのは、ヒマラヤの難峰ギャチュンカンだった。だが彼は妻とともにその美しい氷壁に挑み始めたとき、二人を待ち受ける壮絶な闘いの結末を知るはずもなかった―。絶望的状況下、究極の選択。鮮やかに浮かび上がる奇跡の登山行と人間の絆、ノンフィクションの極北。講談社ノンフィクション賞受賞作品。
三上博史と田畑智子が登山家・山野井夫妻を演じ、長塚圭史、若村麻由美がストーリーテラーを務める。臨場感あふれるサウンド・エフェクトも加えながらお届けする、30周年イヤーを締めくくるラジオドラマ企画だ。
J-WAVE NEWS編集部では、収録を終えたばかりの4名にインタビューを実施。収録を終えてみての感想や、オンエアに向けてのコメントを伺った。
■湧きあがるものに任せて演じた
――収録を終えてみての率直な感想をお訊きかせください。
三上:最終的に判断してくださる監督がおられるので、最近、演じるときには、なるべく考えないようにしています。本能の赴くままにというか、湧きあがるものに任せています。今回もそれが顕著にあって。何をしていたのかを覚えていない。こんなことを言ったな、という記憶はあるんだけど……。山野井さんが導いてくれるところにスコンと入れた感じでしたね。もちろん、実際はもっと過酷な状況ですが……僕は33階の暖かいスタジオでよかったなと思いました。
田畑:自分の声だけで、ここまでの壮大な物語を表現するということで、どこまで本当に近づけるのか……自分でも決めていっちゃわないほうがいいんだろうなと思いました。山野井さんご夫妻はお互いをリスペクトし合っている関係なので、三上さんのお声の雰囲気をいただいて、私もそこを表現できたらな、と思いながらやりました。
長塚:4人で朗読するということで、最初は4人でパートを分けるというのがどうなるのかと思っていましたが、読んでいるうちに面白くなりました。スタッフさんも「リズムができてきた」と話していたように、これに音が入ったらイメージを膨らませやすくなるのかなと思います。『凍』はやったことのないタイプなので、面白かったですね。
若村:沢木耕太郎さんの臨場感あふれる筆致に、手に汗を握りながら読む感覚でした。私も5545メートルまではヒマラヤトレッキングをしたことがあり、そこから見上げた8000メートル級の山々を思い出しました。しかし、6000メートル以上の登山は別世界です。空気感を想像しながら……生死をさまよったご夫妻のその瞬間の感覚みたいなものが、ナレーションを読み終わった今も残っています。
■日常に幸せを見つけられる人
――山野井夫妻についてどんなことを思われましたか?
三上:よくぞこのふたりが出会ったな、と。わからない人は「なぜ?」となってしまうところ、お互いを理解し合っていると思いました。普通は、それぞれ職業や生きる場所が違いますが、このふたりは一緒。みんなそういう人に出会えたらいいのに。
田畑:なかなか出会うことのない、似た者同士なふたりだと思いました。同じ志を持っていることを、言葉を交わさなくても理解し合っている。理想な感じがします。
長塚:強いなと思いました。諦めないことが生還につながる……生き物としての強さを激しく感じます。
若村:壮絶な冒険を経験され、しかも生還なさったということが、何よりも素晴らしいと思いました。帰ってきた妙子さんが、「料理ができる、作ったものを自分で食べられる、それだけで幸せな満ち足りた気分になれた」と言う箇所がとても好きで、普段の暮らしのなかに幸せを見つける尊さを感じました。
■オンエアに向けてコメント
三上:J-WAVE 30周年おめでとうございます。ドンピシャ世代なので、こういう企画に参加させてもらえて、すごくうれしいです。本能の赴くまま、湧きあがるものに任せて演じました。ぜひ多くのみなさんに聴いてほしいです。
田畑:山野井夫妻は、超越したふたりだと演じてみて思いました。J-WAVE 30周年のスケールの大きいお話なので、聴いている方々に爽快な気分になっていただければと思います。臨場感が伝わったらうれしいです。
長塚:読み始めてすぐストーリーに引き込まれ、山野井夫妻の状況を想像し、ハラハラしました。臨場感とスリルがある、なかなか珍しいラジオドラマだと思います。夫妻のすごみが十分に伝わる作品になると思いますので、ぜひ聴いていただきたいです。
若村:沢木耕太郎さんの臨場感あふれる筆致に、手に汗を握りました。過酷な状況下で生死をさまよったご夫妻の、その瞬間の感覚を味わったかのようです。リスナーのみなさんにも、おふたりの生きる証にふれ、ご自身の生きる力にしていただけたらと思います。
『J-WAVE 30th ANNIVERSARY SPECIAL RADIO DRAMA ~沢木耕太郎 「凍」~』は、3月30日24時からオンエア。ぜひチェックしてほしい。
【オンエア情報】
番組タイトル :J-WAVE 30th ANNIVERSARY SPECIAL RADIO DRAMA ~沢木耕太郎 「凍」~
放送日時:2019年3月30日(土)24:00‐26:00
番組サイト:https://www.j-wave.co.jp/holiday/20190330/
最強のクライマーとの呼び声も高い山野井泰史。世界的名声を得ながら、ストイックなほど厳しい登山を続けている彼が選んだのは、ヒマラヤの難峰ギャチュンカンだった。だが彼は妻とともにその美しい氷壁に挑み始めたとき、二人を待ち受ける壮絶な闘いの結末を知るはずもなかった―。絶望的状況下、究極の選択。鮮やかに浮かび上がる奇跡の登山行と人間の絆、ノンフィクションの極北。講談社ノンフィクション賞受賞作品。
三上博史と田畑智子が登山家・山野井夫妻を演じ、長塚圭史、若村麻由美がストーリーテラーを務める。臨場感あふれるサウンド・エフェクトも加えながらお届けする、30周年イヤーを締めくくるラジオドラマ企画だ。
J-WAVE NEWS編集部では、収録を終えたばかりの4名にインタビューを実施。収録を終えてみての感想や、オンエアに向けてのコメントを伺った。
■湧きあがるものに任せて演じた
――収録を終えてみての率直な感想をお訊きかせください。
三上:最終的に判断してくださる監督がおられるので、最近、演じるときには、なるべく考えないようにしています。本能の赴くままにというか、湧きあがるものに任せています。今回もそれが顕著にあって。何をしていたのかを覚えていない。こんなことを言ったな、という記憶はあるんだけど……。山野井さんが導いてくれるところにスコンと入れた感じでしたね。もちろん、実際はもっと過酷な状況ですが……僕は33階の暖かいスタジオでよかったなと思いました。
田畑:自分の声だけで、ここまでの壮大な物語を表現するということで、どこまで本当に近づけるのか……自分でも決めていっちゃわないほうがいいんだろうなと思いました。山野井さんご夫妻はお互いをリスペクトし合っている関係なので、三上さんのお声の雰囲気をいただいて、私もそこを表現できたらな、と思いながらやりました。
長塚:4人で朗読するということで、最初は4人でパートを分けるというのがどうなるのかと思っていましたが、読んでいるうちに面白くなりました。スタッフさんも「リズムができてきた」と話していたように、これに音が入ったらイメージを膨らませやすくなるのかなと思います。『凍』はやったことのないタイプなので、面白かったですね。
若村:沢木耕太郎さんの臨場感あふれる筆致に、手に汗を握りながら読む感覚でした。私も5545メートルまではヒマラヤトレッキングをしたことがあり、そこから見上げた8000メートル級の山々を思い出しました。しかし、6000メートル以上の登山は別世界です。空気感を想像しながら……生死をさまよったご夫妻のその瞬間の感覚みたいなものが、ナレーションを読み終わった今も残っています。
■日常に幸せを見つけられる人
――山野井夫妻についてどんなことを思われましたか?
三上:よくぞこのふたりが出会ったな、と。わからない人は「なぜ?」となってしまうところ、お互いを理解し合っていると思いました。普通は、それぞれ職業や生きる場所が違いますが、このふたりは一緒。みんなそういう人に出会えたらいいのに。
田畑:なかなか出会うことのない、似た者同士なふたりだと思いました。同じ志を持っていることを、言葉を交わさなくても理解し合っている。理想な感じがします。
長塚:強いなと思いました。諦めないことが生還につながる……生き物としての強さを激しく感じます。
若村:壮絶な冒険を経験され、しかも生還なさったということが、何よりも素晴らしいと思いました。帰ってきた妙子さんが、「料理ができる、作ったものを自分で食べられる、それだけで幸せな満ち足りた気分になれた」と言う箇所がとても好きで、普段の暮らしのなかに幸せを見つける尊さを感じました。
■オンエアに向けてコメント
三上:J-WAVE 30周年おめでとうございます。ドンピシャ世代なので、こういう企画に参加させてもらえて、すごくうれしいです。本能の赴くまま、湧きあがるものに任せて演じました。ぜひ多くのみなさんに聴いてほしいです。
田畑:山野井夫妻は、超越したふたりだと演じてみて思いました。J-WAVE 30周年のスケールの大きいお話なので、聴いている方々に爽快な気分になっていただければと思います。臨場感が伝わったらうれしいです。
長塚:読み始めてすぐストーリーに引き込まれ、山野井夫妻の状況を想像し、ハラハラしました。臨場感とスリルがある、なかなか珍しいラジオドラマだと思います。夫妻のすごみが十分に伝わる作品になると思いますので、ぜひ聴いていただきたいです。
若村:沢木耕太郎さんの臨場感あふれる筆致に、手に汗を握りました。過酷な状況下で生死をさまよったご夫妻の、その瞬間の感覚を味わったかのようです。リスナーのみなさんにも、おふたりの生きる証にふれ、ご自身の生きる力にしていただけたらと思います。
『J-WAVE 30th ANNIVERSARY SPECIAL RADIO DRAMA ~沢木耕太郎 「凍」~』は、3月30日24時からオンエア。ぜひチェックしてほしい。
【オンエア情報】
番組タイトル :J-WAVE 30th ANNIVERSARY SPECIAL RADIO DRAMA ~沢木耕太郎 「凍」~
放送日時:2019年3月30日(土)24:00‐26:00
番組サイト:https://www.j-wave.co.jp/holiday/20190330/