J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:藤田琢己)。木曜日は、いきものがかりの水野良樹とお届け。8月30日(木)のオンエアです。
注目の新譜・いま注目すべき名盤・話題の来日アーティストなど、週替わりで1組のアーティストを4日間かけて掘り下げていくコーナー「FEATURE TOPICS」にて、ABBA結成のきっかけとなった男性メンバー、ビョルンとベニーに迫りました。
■ザ・ビートルズが「自ら作詞作曲」しているのを見て…
ABBAは、アグネッタ・フォルツコグ、アンニ=フリッド・リングスタッド、ビョルン・ウルヴァース、ベニー・アンダーソンという、女性と男性ふたりずつの4人組グループです。1970年代の半ばから80年代の前半にかけて、世界中で人気を博しました。
水野:スウェーデンのミュージシャンはメロディーの宝庫なんですかね?
藤田:ある意味、そのイメージを決定づけた草分けのアーティストでもあると思います。今年、およそ35年ぶりに再始動を発表したり、先週末にはミュージカル映画『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』が公開されるなど、何かと話題になっています。
世界的なヒット曲を数多く世に放ってきたABBA。初期のヒットソングのほとんどには、ABBAのマネージャーでもあり作詞家でもあったスティーグ・アンダーソンが関わっていますが、全ての曲の作詞、作曲、サウンド作り、プロデュースまで、ABBAのメンバーであるビョルンとベニーの男性ふたりが担当しました。
藤田:ABBAの音楽は、ABBAが生んだ音楽だったというわけです。
水野:当時は、別にソングライターがいるスタイルが主流だったかもしれないです。
藤田:ベニーが曲作りを始めたきっかけについては、それまでバンドと作曲家は別だったけど、ザ・ビートルズが作詞作曲を全て自分たちで手がけていて、「それを見て自分も挑戦してみようと思った」とコメントしています。
■女性ふたりを加えて大ヒット!
ビョルンとベニーは、出会った頃はしばらくふたりで活動しており、自分たちで作った曲を自分たちで歌っていました。しかし、アグネッタとフリッドの女性ふたりに歌ってもらったときに、「ボーカルは彼女たちがいいんじゃないか」ということで4人での活動がスタート。男性ふたりが曲を作り、女性ふたりが歌うというスタイルが確立していきました。
水野:真ん中に女の子を入れるとうまくいくパターンですね。
藤田:水野さんが言うと説得力がありますね(笑)。
ビョルンとベニーは、早い時期から海外を視野に入れており、英語で作詞を始めました。『恋のウォータールー(原題:『Waterloo)』のヒット後、シングルの売り上げで苦戦していましたが、ザ・ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンや、ザ・ビートルズのプロデュースなどで知られるフィル・スペクターの影響を受けて作られたといわれている『S.O.S.』で、世界は再びABBAに注目しました。
ビョルンとベニーは、ほとんど一緒に曲作りをしていたそうで、ふたりが同じ部屋にいて、ビョルンがギター、ベニーがピアノを弾いて作っていたとか。
藤田:その点もバランスがとれたポイントだと思います。
水野:一緒に作っていると、お互いに客観視する場面が多くなりますよね。ひとりで篭って作るよさもあるけど、「それはこっちのほうがいいんじゃない」と意見を交わし合うと曲自体を客観視できるから、それが良かったのかもしれないですね。
■全米1位『ダンシング・クイーン』が誕生!
番組では『ダンシング・クイーン』をオンエア。バックトラックしかできていない状態で、ボーカルのフリッダが初めて聴いて、「あまりにも綺麗な曲で涙が出た」とコメントしたのが同曲で、初にして唯一の全米1位を記録した曲です。
水野:この曲を自分が書いたとしたら、泣いてるでしょうね。こんなに素晴らしい曲はないですよ。
藤田:世界的な評価もそうだし、ベニー自身も非常に手ごたえを感じた楽曲ということです。
ABBAが活動していた間は、ツアーをしつつも、ほぼ毎年アルバムをリリースしていました。ABBAの活動休止後は、ふたりともミュージカルの制作に打ち込むなど、ビョルンとベニーのコンビは作曲に没頭して曲を生み出し続けていました。
水野:ミュージシャンとしてのエピソードが、本当に好感が持てるというか、信頼ができるというか、ちゃんと曲作りをして、ちゃんと表現をして、出てくるものがハッピー。そこを徹底してる感じがします。それが長い歴史の中で伝わり続けているというのは、一貫しているものがあるんだなと思いますね。
藤田:ABBAが抱くイメージで、きっちりとホームランを打ち続ける、ビョルンとベニーの強さがあります。
水野:しかも、小難しいイメージが残ってないじゃないですか。曲を作る人って小難しいイメージが残っちゃったりするから、そういう部分が表にそんなに出ることもなくハッピーなことだけが残っているというのは、すごいなと思います。
ABBAは再始動として、新曲2曲をレコーディングしているほか、アバターを使ったツアーを予定しているなど、今後の動きについてニュースが飛び交っています。動向に注目です!
これらのABBAのトピックスは、ABBA研究家で、日本で発売されたABBAのCDのライナーノーツや解説書を手がけている、東山凛太朗さんの公式サイトを参考にさせていただきました。東山さんのサイトも、ぜひご覧ください。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
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【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/
注目の新譜・いま注目すべき名盤・話題の来日アーティストなど、週替わりで1組のアーティストを4日間かけて掘り下げていくコーナー「FEATURE TOPICS」にて、ABBA結成のきっかけとなった男性メンバー、ビョルンとベニーに迫りました。
■ザ・ビートルズが「自ら作詞作曲」しているのを見て…
ABBAは、アグネッタ・フォルツコグ、アンニ=フリッド・リングスタッド、ビョルン・ウルヴァース、ベニー・アンダーソンという、女性と男性ふたりずつの4人組グループです。1970年代の半ばから80年代の前半にかけて、世界中で人気を博しました。
水野:スウェーデンのミュージシャンはメロディーの宝庫なんですかね?
藤田:ある意味、そのイメージを決定づけた草分けのアーティストでもあると思います。今年、およそ35年ぶりに再始動を発表したり、先週末にはミュージカル映画『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』が公開されるなど、何かと話題になっています。
世界的なヒット曲を数多く世に放ってきたABBA。初期のヒットソングのほとんどには、ABBAのマネージャーでもあり作詞家でもあったスティーグ・アンダーソンが関わっていますが、全ての曲の作詞、作曲、サウンド作り、プロデュースまで、ABBAのメンバーであるビョルンとベニーの男性ふたりが担当しました。
藤田:ABBAの音楽は、ABBAが生んだ音楽だったというわけです。
水野:当時は、別にソングライターがいるスタイルが主流だったかもしれないです。
藤田:ベニーが曲作りを始めたきっかけについては、それまでバンドと作曲家は別だったけど、ザ・ビートルズが作詞作曲を全て自分たちで手がけていて、「それを見て自分も挑戦してみようと思った」とコメントしています。
■女性ふたりを加えて大ヒット!
ビョルンとベニーは、出会った頃はしばらくふたりで活動しており、自分たちで作った曲を自分たちで歌っていました。しかし、アグネッタとフリッドの女性ふたりに歌ってもらったときに、「ボーカルは彼女たちがいいんじゃないか」ということで4人での活動がスタート。男性ふたりが曲を作り、女性ふたりが歌うというスタイルが確立していきました。
水野:真ん中に女の子を入れるとうまくいくパターンですね。
藤田:水野さんが言うと説得力がありますね(笑)。
ビョルンとベニーは、早い時期から海外を視野に入れており、英語で作詞を始めました。『恋のウォータールー(原題:『Waterloo)』のヒット後、シングルの売り上げで苦戦していましたが、ザ・ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンや、ザ・ビートルズのプロデュースなどで知られるフィル・スペクターの影響を受けて作られたといわれている『S.O.S.』で、世界は再びABBAに注目しました。
ビョルンとベニーは、ほとんど一緒に曲作りをしていたそうで、ふたりが同じ部屋にいて、ビョルンがギター、ベニーがピアノを弾いて作っていたとか。
藤田:その点もバランスがとれたポイントだと思います。
水野:一緒に作っていると、お互いに客観視する場面が多くなりますよね。ひとりで篭って作るよさもあるけど、「それはこっちのほうがいいんじゃない」と意見を交わし合うと曲自体を客観視できるから、それが良かったのかもしれないですね。
■全米1位『ダンシング・クイーン』が誕生!
番組では『ダンシング・クイーン』をオンエア。バックトラックしかできていない状態で、ボーカルのフリッダが初めて聴いて、「あまりにも綺麗な曲で涙が出た」とコメントしたのが同曲で、初にして唯一の全米1位を記録した曲です。
水野:この曲を自分が書いたとしたら、泣いてるでしょうね。こんなに素晴らしい曲はないですよ。
藤田:世界的な評価もそうだし、ベニー自身も非常に手ごたえを感じた楽曲ということです。
ABBAが活動していた間は、ツアーをしつつも、ほぼ毎年アルバムをリリースしていました。ABBAの活動休止後は、ふたりともミュージカルの制作に打ち込むなど、ビョルンとベニーのコンビは作曲に没頭して曲を生み出し続けていました。
水野:ミュージシャンとしてのエピソードが、本当に好感が持てるというか、信頼ができるというか、ちゃんと曲作りをして、ちゃんと表現をして、出てくるものがハッピー。そこを徹底してる感じがします。それが長い歴史の中で伝わり続けているというのは、一貫しているものがあるんだなと思いますね。
藤田:ABBAが抱くイメージで、きっちりとホームランを打ち続ける、ビョルンとベニーの強さがあります。
水野:しかも、小難しいイメージが残ってないじゃないですか。曲を作る人って小難しいイメージが残っちゃったりするから、そういう部分が表にそんなに出ることもなくハッピーなことだけが残っているというのは、すごいなと思います。
ABBAは再始動として、新曲2曲をレコーディングしているほか、アバターを使ったツアーを予定しているなど、今後の動きについてニュースが飛び交っています。動向に注目です!
これらのABBAのトピックスは、ABBA研究家で、日本で発売されたABBAのCDのライナーノーツや解説書を手がけている、東山凛太朗さんの公式サイトを参考にさせていただきました。東山さんのサイトも、ぜひご覧ください。
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【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/