シングルマザー専用のシェアハウス…子どもを「孤独」にさせない仕組みも

J-WAVEで放送中の番組『JAM THE WORLD』(ナビゲーター:グローバー)のワンコーナー「UP CLOSE」。8月28日(火)のオンエアでは、火曜日のニュース・スーパーバイザーを務める青木 理が登場。シングルズキッズ株式会社の代表取締役・山中真奈さんをゲストに迎え、山中さんが運営する東京・世田谷区のシングルマザー家族専用シェアハウス「MANAHOUSE上用賀」についてお話を伺いました。


■育児を支えるサービスも充実

「シニアと地域が支える現代版下宿」とコンセプトを掲げ、シングルマザー専用のシェアハウスを企画・運営している山中さん。まずは、「MANAHOUSE上用賀」についてお話を伺いました。

山中:ここは2017年6月にオープンした、6世帯のシングルマザー家族が住めるシェアハウスです。普通のシェアハウスと異なる点が2つあって、ひとつは「サービス提供」があること。もうひとつは「地域開放」であることです。

「サービス提供」は、子どもに平日の夕食を提供するほか、保育園のお迎え、21時まで常駐の管理人が子どもを見守るなどの子どものサポートです。

山中:シングルマザーは仕事と育児の両立がいちばん大変だと思います。子どもにさみしい思いをさせたくないけど、お金はかかるから頑張って働かなきゃいけない。でも、どうしても保育園のお迎えの時間に間に合わない、残業できないなど、その両立の難しさをサポートしています。

「MANAHOUSE上用賀」は大きな一軒家で運営されています。2階を居住スペースとして、1階は食堂として使用。食堂は「地域開放」の場としても活用されています。

山中:1階は入居者がご飯を食べたり生活したりする場となるほか、会員制で地域の方に解放し、いろんな方が来られるようにしています。
青木:そうすると入居する子どもが孤独になることが、ほぼないですね。
山中:そうですね。子どもたちの孤独や孤食をいちばん解決したいと考えていました。シングルの親はいろいろな家事をやらないといけないので、ご飯を用意しても子どもにひとりで食べさせることが多く、結局は孤食をさせているという話も聞くので。


■ターゲットは「バリバリ働く中間層のシングルマザー」

シングルマザーがつらい点は、「ずっとワンオペ育児だから」と山中さん。

山中:夫婦だと、「今日は旦那さんにお迎えに行ってもらおう」など、お互い助け合えます。でもシングルマザーだとそれがないので、誰に頼ればいいのか、みなさんつまずかれている部分がありますね。

ちなみに、「MANAHOUSE上用賀」の家賃は62000円から107000円で、共益費が45000円。共益費には食事代や光熱費、21時までの見守りや週2階の掃除などが含まれています。

青木:家賃と光熱費を合わせると、そんなに安いという印象はないですね。
山中:安くはないですね。私たちの会社は株式会社として、助成金や補助金は一切なく運営しているので、ビジネスとして「バリバリ働く中間層のシングルマザー。でも子どもにさみしい思いはさせたくないし、多世代で暮らしたい」という方たちをターゲットにしています。このターゲット層の数は、世田谷区でも2割以下じゃないかと思います。


■今後は「体験や勉強の機会」を提供する場も

今後は2つの目標があるそうです。

山中:ひとつは「MANAHOUSE上用賀」のまわりにシェアハウスを増やすこと。もうひとつは、NPOを作ることです。世田谷にはシングルマザー、シングルファザーがあわせて31000世帯くらいあり、その人たちに対して、所得にかかわらず体験や勉強の機会を提供するような非営利な活動をしたいと考えています。このシェアハウスを運営していると、「野球を教えたい」とか「演奏会をやりたい」という話をいただくのですが、入居している子どもは6、7人と少なく、一方で世田谷には困っている子どもたちはもっといるので、その子たちに向けていろいろなことを届けたいなと思っています。

こちらのシェアハウスや山中さんの取り組みが気になった方は、ぜひシングルズキッズ株式会社のホームページをご覧ください。

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【番組情報】
番組名:『JAM THE WORLD』
放送日時:月・火・水・木曜 19時-21時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/jamtheworld

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