カンガルーの肉って食べたことある? 美食家が語る「オーストラリア料理」の魅力

J-WAVEが5月3日(木・祝)に放送した特別番組『J-WAVE 30th ANNIVERSARY SPECIAL FEELING EXPERIENCE IN AUSTRALIA』(ナビゲーター:グローバー)。ダイナミックでスピリチュアルな自然が広がる感動大陸オーストラリアを大特集。様々な分野のゲストにオーストラリアの魅力を伺いました。12時台のゲストにはコラムニスト・美食評論家の中村孝則さんが登場。「大陸の旬を味わう」をテーマにオーストラリアの食について訊きました。


■さまざまな文化が混ざり合うオーストラリア料理

オーストラリアの料理の魅力を一言でいうと「多様性」と語る中村さん。先住民アボリジニ固有の動植物の料理、英国統治時代の料理、そしてアジア、イスラム圏と多様な食文化が混じり合ったのがオーストラリア料理なのだそうです。

中村さんは「世界のベストレストラン50」の日本評議委員長も務めています。これは2002年に始まったアワードで、世界中1000人を超える食の専門家の投票により、その年のトップ50が決定しますが、その中にオーストラリアのレストランは2店舗ランクイン。なかでも中村さんがいち押しなのはメルボルンの「Attica」。

中村:昨年の「世界のベストレストラン50」で32位になっています。僕がびっくりして感動した、オーストラリアで一番おいしいレストランだと思います。すごくユニークで、オーストラリア固有の食材を使って、そこに行かないと味わえない料理を作っています。

たとえばアボリジニが食していた「ブッシュフード」という固有の植物、動物、海産物をモダンな料理にしているそう。中村さんが好きな「Attica」のスペシャリテは、アカカンガルーのタルタルに、ブンヤブンヤというオーストラリアにしかないナッツを加えた料理。

中村:カンガルーは赤身で、今すごく注目されていて脂身が少なくてシカに似ているんですが、ミネラルやビタミンが豊富で、それをタルタルにしています。生の肉は日本ではなかなか食べられなくなっていますが、野生のカンガルーの生のタルタルがおいしくて。


■複数の地域のブドウで作るワイン

オーストラリアでは、特徴のあるワインづくりも行われているそうです。

中村:ワインには旧世界、新世界があります。旧世界はフランス、イタリアなど。新世界の代表的がオーストラリアです。旧世界のワインは、地域が限定したものがよいとされ他の地域のブドウを混ぜることはできないのですが、オーストラリアは「マルチリージョナルワイン」といって、よい地域のブドウを混ぜたり、品種をかけ合わせたり。カベルネ・ソーヴィニヨンとシラーズ、シャルドネとセミヨンといった違うブドウ品種を混ぜてつくったり新しい試みをしています。
グローバー:つくっているのはどのあたりなんですか?
中村:主に南です。南の地域は南極に近いので冷涼です。南オーストラリア州のバロッサ・バレーとか、ビクトリア州のヤラ・バレー、ニューサウスウェールズ州のハンターバレーやタスマニアなどが有名です。タスマニアは80以上のワイナリーがあってとてもおいしい。地球温暖化でワインの北限や南限が変わっていて、タスマニアはすごい注目されていて、特にスパークリングワインがおいしいですよ。

中村さんいわく、現地の畑のワインを飲むワイナリーツアーや、併設されているレストランを楽しむ旅のスタイルをすすめていました。ちなみに今、5月が一番おすすめだそう! 5月はオージーワイン月間、オーストラリアの生産組合が大きなイベントを多数開催するそうなので、旅の予定のある方は参考にしてみてはいかがでしょうか?

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【番組情報】
番組名:『J-WAVE 30th ANNIVERSARY SPECIAL FEELING EXPERIENCE IN AUSTRALIA』
放送日時:5月3日(木・祝) 9時-17時55分
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/holiday/20180503/

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