訴えられる可能性も!? ネットに広がる名誉毀損の危険性

J-WAVEで放送中の番組「JAM THE WORLD」(ナビゲーター:グローバー)のワンコーナー「UP CLOSE」。3月20日(火)のオンエアでは、火曜日のニュース・スーパーバイザー、青木 理が登場。専修大学文学部 人文・ジャーナリズム学科の教授、山田健太さんをゲストにお迎えし、名誉毀損について考えました。

青木は「朝日新聞が森友学園問題における文書の書き換えの疑いを報じたときに、これが真実かうそなのか、誤報なのかという議論は大いにあっていいと思うけど、『朝日新聞に立証責任がある』という議論がテレビのコメンテーターなどから出てがっかりした」と、この話題を切り出しました。

青木:僕らメディアに関わる人間の悩みは、なかなか情報源を明かせないことなんですよね。そのなかで「これは間違いないだろう」「真実相当性がここまであれば大丈夫だろう」と思って書くわけです。しかし、それが名誉毀損だと訴えられたときに、裁判所で「どういう情報源から聞いたんだ。その情報源から証言させろ」と言われると「申し訳ないですけど、それは無理です」となってしまいます。たとえば、役所の不祥事の場合、役所に勤めている人が情報源だとすると、その人が証言台に立って話してくれるわけがないので名誉毀損訴訟で負けてしまうことがあります。

山田:日本でもそうですけど、多くの国では真実相当性という、『真実かどうかはっきりとした証拠がなくても、間接的にそれが十分合理的に推測できるような範囲であり、それを証拠として示せば認めましょう』というかたちで判例が積み上がってはきています。でも、たとえば、急に高価な車を買ったからお金をもらったに違いないといっても、それはちょっと難しいですよね。

続いて、マスメディアだけではなく個人がSNSで広く発信できる時代になり、個人が名誉毀損をしてしまいかねない状況だと青木は指摘しました。

山田:一番大きなポイントは、今メディア訴訟と言われているほとんどは民事ですよね。損害賠償を払うというのもそうです。でも、ネット上の名誉毀損は少し違って、刑事的な名誉毀損が増えてきています。そう考えた場合にネット上の名誉毀損は、書いた人にとって大きな痛手になる可能性があるので、十分に注意して書く必要があると思います。

さらに、そのような状況が続くと、「新しい法律を作りましょう」「刑事的に捜査機関が入ってネット上の表現行為を監視しましょう」と、社会全体の表現の自由度が狭まっていくことにつながり、大きな問題になることを山田さんは懸念していました。

番組では他にも、名誉毀損の成り立ちや、海外での名誉毀損についても山田さんが解説しました。

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【番組情報】
番組名:「JAM THE WORLD」
放送日時:月・火・水・木曜 19時-21時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/jamtheworld/

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