舛添前都知事に聞く! 政治資金や東京都の今の問題

J-WAVEで放送中の番組「JAM THE WORLD」(金曜担当ナビゲーター:青木理)のワンコーナー「BREAKTHROUGH!」。6月9日(金)のオンエアでは、前東京都知事の舛添要一さんをお迎えして話を伺いました。

昨年6月に東京都知事を辞職した舛添さん。先日、「都知事失格」を出版しましたが、ラジオやテレビなどへの出演は騒動以来初で、この一年間は「蟄居のようで、近所を散歩するだけでした」と振り返りました。

そんな舛添さんに、まずは政治資金の私的流用問題について伺いました。「まずは経理上、いろいろなミスがあったことは皆さまに謝らないといけない」と舛添さん。続けて「適切ではないと指摘された150万円を全額、福祉団体に寄付させていただきました。美術品も美術館などへ、ほとんど寄付が終わっています」と、ご本人なりのけじめを付けたことを明かし、湯河原の別荘については「売ろうとしていましたが…都知事として通うことが問題だったので、辞めたことで売る必要はなくなったと判断しました」と説明しました。

このような問題の渦中にいた、当の本人である舛添さんにあえて「政治資金の使いみちとその規制」について伺いました。「『議員連盟』のあるものについては、政治資金を使っても誰も文句を言わないけれど、たとえば美術にはその『議員連盟』のようなものがない。私は、諸外国との交流に浮世絵などを使っていたので政治資金を使っていいと考えてました。政治資金の使いみちを、どのような形で規制するのかは非常に難しく、基準もわかりにくいので、私はあまり規制しない方が良いと考えています。江戸について調べるのに『小説』は買ってはダメで、『専門書』は良いと言われますが、そこは政治家の良識に任せるしかないのでは? と今でも思っています」(舛添さん、以下同)

これに対し青木は「舛添さんの使い方に良識があったか、あるいは金額の多寡で舛添さんが正当化されるわけでは決してないわけですが、ほかの知事のときはもっと公私混同がケタ違いなことがあって、高級レストランや海外でクルーザーを借り切っても叩かれなかった。舛添さんは政治資金の使い方でひどく叩かれました。その違いは何だと思いますか?」と単刀直入に質問。すると舛添さんは、「自分はよっぽど嫌われていたのかと…(笑)。それはさておき、逆に実感しやすい、理解しやすい金額だったというのはあると思います」と答えました。

連日報道されていた豊洲問題についてもお聞きました。話題になっていた地下空間の存在について、舛添さんは「知りません。そのようなことを上に上げない制度を変えなければならない。都政大改革と言葉でいうのは簡単だけど、私のときは、11回ヒアリングを受けましたが、1回たりともあのような空間があることを言わない。作った人はあの空間のコンクリートの方が盛土よりも良いと思ってやったなら、知事にちゃんと報告して、それを都民に向かって知事が言わないといけない。それなのに、一切言わない制度が20年間続いてきたということは、行政として最大の問題だと思いますね」と指摘しました。

そして現在の都議会についても言及。舛添さんは著書で、小池現東京都知事と対立した内田茂都議会議員が一方的に悪いというのは「誤ったイメージ」と指摘しています。

「問題は都議会全体なんです。たとえば豊洲は誰が決めたのか? 知事だけじゃなくて、都議会もOKを出したわけで。僕が知事のときに都議会でほとんど反対がなく通りましたが、小池さんが来てから、誰も文句を言わなければ、責任も取らない。内田さんの存在は確かに大きいけど、誰か一人悪者が作ってるわけでなくて都議会全体が問われている」

そのほか、オンエアでは、森友・加計問題や現政権について、さらには都知事時代の韓国人学校問題の真相などの話題にも。本来保守右派の舛添さんの目からみても「現在は右にいき過ぎている」という危機感も明かしていました。まだ批判も続いている最中とはいえ、舛添さんご自身は「今後は様子をみながらですが、一年間の眠りから覚めたので、少しずつ起きていきます」と力強く語っていました。

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【番組情報】
番組名:「JAM THE WORLD」
放送日時:平日 20時-22時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/jamtheworld/

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