犬童一心監督が明かす大ヒット映画驚きの誕生秘話

J-WAVEで放送中の番組「GROWING REED」(ナビゲーター:岡田准一)。4月2日(日)のオンエアでは、映画監督の犬童一心さんをゲストにお招きしました。

犬童さんはCMディレクターとして活躍しながら、1995年に「ジョゼと虎と魚たち」で長編映画監督デビュー。その後も「メゾン・ド・ヒミコ」「のぼうの城」など数々の名作を作り続けています。

そんな犬童さんが初挑戦したのが小説の執筆。「我が名は、カモン」(河出書房新社)を出版されました。以前から「小説を書かないか」という話があった中、撮るはずだった映画が無くなって急に時間が空いたため、「小説はすぐできる。翌日から書けるじゃないですか。映画って『撮ろう』と思ってすぐ撮れないですよね」(犬童さん)ということから編集者の方に「今なら書けるんですけど」と電話して、この作品を執筆することになったそうです。

そして理由はもうひとつあり、原作のないオリジナル脚本を映画化するのが今はとても難しいから。「メゾン・ド・ヒミコ」はオリジナル作品ですが、シナリオを作り始めてから撮影するまで5年かかっているのだとか!

犬童さん監督の「のぼうの城」はヒットした小説の映画化…というイメージがありますが、実はあの作品、先に映画用に書かれたオリジナルのシナリオがあったのだそう。そのシナリオを複数の映画会社に持ち込んだところ、「有名な原作が無い、新人の書いたシナリオで、こんなに金のかかるものをやれるわけがないじゃないか」と断られ続けたそうです。そこで「メゾン・ド・ヒミコ」のプロデューサー・久保田さんが「だったら、ベストセラーがあれば映画にしようって言うんじゃないか」と発案し、映画を作るためにシナリオを小説に書き直してもらったのだそう。

「のぼうの城」の原作者である和田竜さんはシナリオライター志望だったため小説家になるつもりは無かったそうですが、「絶対に(世に)出すから書いてくれ」とお願いして書いてもらい、実際、200万部というベストセラーとなったため、無事、映画になったそうですが、話があがってから映画化に至るまでには7年かかったそう…。この話を聞き、岡田も「そういう流れだったんですね…」と感心していました。

そういうこともあり、犬童さんの中にあっても映画化できなかった物語の中のひとつを“小説”という形でアウトプットしたものが今作「我が名は、カモン」なんだそうです。犬童さんが「書いていてすごい楽しかった」というこの小説、手に取ってみてはいかがでしょうか?

【番組情報】
番組名:「GROWING REED」
放送日時:毎週日曜 24時-25時
オフィシャルサイト: http://www.j-wave.co.jp/original/growingreed/

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