地震が起きたら、注意すべき「情報」の取り方

J-WAVEで放送中の番組「JAM THE WORLD」(木曜担当ナビゲーター:萱野稔人)のワンコーナー「BREAKTHROUGH!」。今週の「BREAKTHROUGH!」は3月10日(金)まで各曜日が、東日本大震災についてさまざまな角度から考えています。

3月9日(木)の放送では、「災害行政と地域防災の課題」について、日本大学危機管理学部教授の木下誠也さんをお迎えし、詳しくお話をお聞きしました。

まず木下さんにお聞きしたのは、「災害時の正しい情報」について。東日本大震災が起きたとき、行政がいかに正しい情報を伝えるべきかが、大きな課題になりました。あれから、伝え方や内容はどんなことが改善されたのでしょうか?

「『情報の中身』と『伝える手段』と2つ課題があると思います。まず内容については、皆さんご存じのように、東日本大震災の場合は最初にマグニチュード7.9と言われたんですね。これは地震が発生して3分後に出ましたけれども、これが最終的には9.0となりました」(木下さん、以下同)

7.9と9.0。この差は非常に大きく、マグニチュードが1違うと地震のエネルギーが32倍も違うのだそうです。実はこれまでは、「気象庁マグニチュード」という計算式が使われており、速い(3分)メリットがあるのですが、エネルギーが大きすぎると正確な数値を測れないそう。そのため、現在は世界的にも使われている「モーメントマグニチュード」という計算式が使われており、これは15分かかりますが、正確なマグニチュードが出せるようになっているそうです。

とはいえ、地震が起きてから15分も正確な情報を待っていられない場合もありますよね。重要な情報には「津波」もあります。これについては、正確な数字が出せる前は、数字を言うのではなく、まずは「巨大」「高い」と言うようになったそうです。15分経てば正確な数字が測定されるので、決して速報のみで油断してはいけないのですね。そのため、地震速報でどれくらいの大きさかを知るのは必要ですが、その上で続報をきちんと見ることも大切なのだそうです。

そして、私たちが「情報を得る手段」について。

「東日本大震災を例で言いますと、内閣府が調べたようなんですけど、(被災地域で)津波警報や避難に関する情報をキャッチできたのが、だいたい半数の人なんですね。その半数の方々の内の、さらに約半分が防災行政無線から聞いたということなんです」

防災行政無線とは、街のスピーカーからの情報。残りの半分の方はラジオや携帯電話、ネットだったそう。ちなみに災害時はラジオやワンセグが強いようです。

このほか、災害時に被害をいかに減らしていくかという、「減災」についても詳しくお聞きしました。東日本大震災以降、行政の取り組みの改善は進んでいるようですが、私たち個々の取り組みも非常に重要であることが再認識できるオンエアとなりました。

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【番組情報】
番組名:「JAM THE WORLD」
放送日時:平日 20時-22時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/jamtheworld/

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