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アンパンマンはもともと戦場を舞台にしたお話だった?

アンパンマンはもともと戦場を舞台にしたお話だった?

タイムフリー

J-WAVEで放送中の番組「RADIOFAST」(ナビゲーター:安藤桃子)。1月6日(金)のオンエアでは、「アンパンマン」の生みの親であり、絵本作家、作詞家、構成作家、司会業…など幅広い分野で活躍した、やなせたかしさんの世界をピックアップしました。

番組では、やなせさんの秘書を長年務め、現在は「株式会社やなせスタジオ」代表を務めている越尾正子さんにお話を伺いました。

今では誰もが知る国民的キャラクターのアンパンマンですが、その誕生のきっかけは、月刊誌に連載された「十二の真珠」という童話だったそうです。ひと月にひとつの童話を掲載するこの連載の中で、戦場のお腹を空かせた子どもたちに“あんぱん”を配る男の話が描かれました。国境を越えれば、得体の知れないものとみなされてしまう…という大人に向けたメッセージ性の強い物語だったそうです。やなせさんはこのとき、50歳でした。

その数年後、この物語を元にした子ども向けの絵本が制作されました。子どもにとってわかりやすいようにと、“あんぱん”をキャラクター化し、生まれたのがアンパンマンでした。当時のアンパンマンは、私たちの知っている姿よりも人間に近いシルエットで、頭のあんぱんを全部食べられてしまい、体だけが空を飛んでいる…という描写もあったそうです。また、正義を貫くアンパンマンのマントは、「きれいごとだけではいられないだろう」ということでボロボロに描かれています。

「やなせが以前言っていたのですが…ライオンが街中に現れたら、人々はパニックになるし警察だって動くだろう。どんなに綺麗事を言ってもそれが世の中の現実。いくら優しいライオンでも、ライオンっていうのは恐怖だからどうしてもそういうことになる。そういうことを絵本で書いている。ただ絵本といっても絵空事を描くのではなく、現実だけを描くのも違う。現実に沿って夢のある部分を膨らませたりするのですが、現実からかけ離れたものじゃいけない…というのが気持ちの中にあったんです」(越尾さん)

夢を与えるやなせさんの作品の根底には、現実を見つめる視線があったのですね!

※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聞き直せます。

【番組情報】
番組名:「RADIOFAST」
放送日時:毎週金曜 24時-24時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/radiofast/pc/

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