J-WAVE金曜朝6時からの番組「〜JK RADIO〜TOKYO UNITED」(ナビゲーター:ジョン・カビラ)のワンコーナー「antenna* THE HIDDEN STORY~CURATING@NOW~」。6月3日のオンエアでは、今年オープンした新刊書店「Title」を紹介しました。
JR中央線の荻窪駅から歩いて10分ほど。青いひさしが目印の「Title」は、昔ながらの小さな本屋さん。しかし、ここにはご近所の方だけでなく、なんと全国各地からお客さんが足を運んでいるそうです。そこで、店主の辻山良雄さんにお話をお聞きしました。
昨年まで18年間、チェーンの書店「LIBRO」で働いていた辻山さん。全国各地で店長を務め、最後は池袋の本店で統括マネージャーとして営業全般を見てきたそうですが、「LIBRO」池袋本店が昨年の7月に閉店。
「それもきっかけのひとつというか。大きいお店でしかできないこともいろいろとあるんですけども、もう少し自分の責任で人とリアルに関わって場所を作りたかったというのもあります。あとは生き方を変えてみたかった。ちょうど一昨年に母が亡くなって、そういうのも自分の人生を見つめ直すきっかけになったと思いますね」(辻山さん、以下同)
2015年の夏から物件を探し始め、今の場所に決まったのは10月。どうしてここを選んだのでしょうか。
「駅からは歩くんですけども、一軒家で昔の看板建築、こういう合板の建築というのはなかなか他にはないんです。築70年くらいでボロボロで、結構安い物件だったので、いろんな方が見に来られたそうですが、たぶん見に来て『うえー!』みたいな感じになるような汚さきたなさだったんです(笑)。でも、他にない面白さも感じたので、“ここでやりたいな、面白そうだな”というのが印象でした」
お店の主役「本」については、どんなものを置こうと考えたのでしょうか?
「住宅街の中にあるので、近所の方に普段から足を運んでいただけないと、やってもあんまり意味がないのかなと。昔ながらの本屋さんというか、雑誌があって文庫のコーナーがあって…みたいなところは意識しました。そういう意味では、できるだけ広く商品構成をとって、その中でも、いい本(を選びました)。いい本というのは、たとえばロングセラーでずっと大切にされてきたものや、欠かせないようなものをそれぞれのジャンルから選んできたという感じです」
店内を一通り見て回るのにちょうどいい広さ。そのため、今まで自分の興味のあるものとはちょっと違うような本たちとも、“出会う"ことができるそうです。木造建築をリノベーションした店内を2階へ上がると、そこでは本にまつわる展示が行われているのも、訪れる人たちにとっての楽しみの一つ。6月下旬からは、作家の石牟礼道子さんの文章に、イラストレーターの山福朱実さんが絵をつけた『水はみどろの宮』の原画展が行われるそうです。
最近出版されたこの本には、熊本で起こった地震を受けた、石牟礼さんのまわりの詩人の方の気持ちが込められているそう。原画展の会期中には、朗読会や、伊藤比呂美さんという熊本出身の詩人の方のイベントなども開催予定です。
最近はネットで本を買う人も増え、街の本屋さんがどんどん減ってきていると言われていますよね。そんな中、“昔ながらの本屋さん”をコンセプトに、全国からも人が訪れる「Title」。ぜひ、その空間を肌で感じに、訪れてみてください。
【関連サイト】
「〜JK RADIO〜TOKYO UNITED」オフィシャルサイト
http://www.j-wave.co.jp/original/tokyounited/
光ってみえる!? 本屋では平台の角にある本に注目(2016年05月18日)
http://www.j-wave.co.jp/blog/news/2016/05/post-1603.html
「ビールが飲める本屋さん」を作った理由(2014年04月05日)
http://www.j-wave.co.jp/blog/news/2014/04/post-694.html
JR中央線の荻窪駅から歩いて10分ほど。青いひさしが目印の「Title」は、昔ながらの小さな本屋さん。しかし、ここにはご近所の方だけでなく、なんと全国各地からお客さんが足を運んでいるそうです。そこで、店主の辻山良雄さんにお話をお聞きしました。
昨年まで18年間、チェーンの書店「LIBRO」で働いていた辻山さん。全国各地で店長を務め、最後は池袋の本店で統括マネージャーとして営業全般を見てきたそうですが、「LIBRO」池袋本店が昨年の7月に閉店。
「それもきっかけのひとつというか。大きいお店でしかできないこともいろいろとあるんですけども、もう少し自分の責任で人とリアルに関わって場所を作りたかったというのもあります。あとは生き方を変えてみたかった。ちょうど一昨年に母が亡くなって、そういうのも自分の人生を見つめ直すきっかけになったと思いますね」(辻山さん、以下同)
2015年の夏から物件を探し始め、今の場所に決まったのは10月。どうしてここを選んだのでしょうか。
「駅からは歩くんですけども、一軒家で昔の看板建築、こういう合板の建築というのはなかなか他にはないんです。築70年くらいでボロボロで、結構安い物件だったので、いろんな方が見に来られたそうですが、たぶん見に来て『うえー!』みたいな感じになるような汚さきたなさだったんです(笑)。でも、他にない面白さも感じたので、“ここでやりたいな、面白そうだな”というのが印象でした」
お店の主役「本」については、どんなものを置こうと考えたのでしょうか?
「住宅街の中にあるので、近所の方に普段から足を運んでいただけないと、やってもあんまり意味がないのかなと。昔ながらの本屋さんというか、雑誌があって文庫のコーナーがあって…みたいなところは意識しました。そういう意味では、できるだけ広く商品構成をとって、その中でも、いい本(を選びました)。いい本というのは、たとえばロングセラーでずっと大切にされてきたものや、欠かせないようなものをそれぞれのジャンルから選んできたという感じです」
店内を一通り見て回るのにちょうどいい広さ。そのため、今まで自分の興味のあるものとはちょっと違うような本たちとも、“出会う"ことができるそうです。木造建築をリノベーションした店内を2階へ上がると、そこでは本にまつわる展示が行われているのも、訪れる人たちにとっての楽しみの一つ。6月下旬からは、作家の石牟礼道子さんの文章に、イラストレーターの山福朱実さんが絵をつけた『水はみどろの宮』の原画展が行われるそうです。
最近出版されたこの本には、熊本で起こった地震を受けた、石牟礼さんのまわりの詩人の方の気持ちが込められているそう。原画展の会期中には、朗読会や、伊藤比呂美さんという熊本出身の詩人の方のイベントなども開催予定です。
最近はネットで本を買う人も増え、街の本屋さんがどんどん減ってきていると言われていますよね。そんな中、“昔ながらの本屋さん”をコンセプトに、全国からも人が訪れる「Title」。ぜひ、その空間を肌で感じに、訪れてみてください。
【関連サイト】
「〜JK RADIO〜TOKYO UNITED」オフィシャルサイト
http://www.j-wave.co.jp/original/tokyounited/
光ってみえる!? 本屋では平台の角にある本に注目(2016年05月18日)
http://www.j-wave.co.jp/blog/news/2016/05/post-1603.html
「ビールが飲める本屋さん」を作った理由(2014年04月05日)
http://www.j-wave.co.jp/blog/news/2014/04/post-694.html