村田隆行、待ち伏せでマーカス・ミラーをランチに誘う

J-WAVE土曜18時からの番組「SAPPORO BEER OTOAJITO」(ナビゲーター:クリス・ペプラー)。5月7日のオンエアでは、ベーシストの村田隆行さんをゲストに迎え、趣味がベースというクリス・ペプラーとマニアックなベーストークをお送りしました。

様々な音楽に対応する多彩で柔軟なベースプレイヤーとして、多くのアーティストから信頼を得ている村田さん、 サポートの現場は5弦、ソロでは4弦と使い分けているそうです。しかしファンクとR&Bが大好きだそうで、ある時から5弦のローサウンドの虜になり、最近は5弦で弾くことが多くなってきているとのこと。

「ネイザン・イーストとか素晴らしいじゃないですか。あのあたりを聴いてると、その魅力ってありますよね」(村田さん)

また、多弦と4弦では同じベースでありながら、イメージ的に“別の楽器を持ったような気持ち”になれるそうで、気分を変えるのにいいと村田さん。

「方法論や弦の感覚も全然違いますしね。サックスプレイヤーもソプラノがあったり、バリトンもあったり。それに近いですよね」(クリス)

もともと中学生の頃にギターを始め、学校の同級生とギタリストとしてバンドを組み、プロを志していたのですが挫折。しかし、いろいろな音楽を聴く中で、“ベーシストなら誰もが憧れるカリスマベーシスト”、マーカス・ミラーに心酔していた村田さんは、遊びでマーカス・ミラーのコピーをやろうとマーカス・ミラーモデルのベースを購入。そこから地元のジャズバンドに「ライブやろうよ」と声をかけてもらい、趣味でライブ活動を始めたそうです。

ただ、当時は指弾きやピック弾きができず、スラップ(親指で弦を叩く奏法)でしか弾けなかったため、仕方がないので全部スラップで演奏していたらしく、ずっとスラップで演奏していると「いい加減スラップやめろ」とクレームが入ったそうです(笑)。しかし、それも今となってはテクニックを磨くいい経験になったと村田さん。

ちなみに、村田さんが19 歳くらいの頃、村田さんの地元福岡にマーカス・ミラーが来たことがあるそう。その時、マーカスさんが泊まっているホテルの前で待ち伏せ。すると本当にマーカスさんと会えたそうです。しかもそこで英語もできないにも関わらず「お昼ご飯行きませんか?」と誘った村田さん。マーカスさんの返事はなんと「いいよ!」。それ以来、現在まで関係は続き、マーカスさんが来日した時には一緒に遊びに行ったり、ベースのことを教わったりしているのだそうです。

「ヴィクター・ウッテンさんとか、ラリー・グラハムさんとかもマーカスさんが紹介してくれた流れもあって」(村田さん)

この名前にはクリスもびっくり。ヴィクター・ウッテンといえば、もう世界一上手いベーシストと言っても過言ではないほどの天才超絶ベーシストで、ラリー・グラハムはスラップ奏法の生みの親!

「今考えるとすごいですよね(笑)」と村田さん本人も言うように、19歳の若さゆえの行動力とはいえ、雲の上のような存在の人をランチに誘ってしまう大胆さ、見習いたいものです。

【関連サイト】
「SAPPORO BEER OTOAJITO」オフィシャルサイト
http://www.j-wave.co.jp/original/otoajito/

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